第224回 『7つの習慣』認定ファシリテーターになりました
こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です。
前回のコラムでも少し紹介させていただきましたが、ここのところ、ずっと『7つの習慣』を学んでいます。実は『7つの習慣』の認定ファシリテーターの資格を取ることになったので、そのための勉強や実践だったのですが、先日、無事認定ファシリテーターを取得することができました。そこで、今回は『7つの習慣』の認定ファシリテーターを取得するにあたって感じたことを書きたいと思います。
■『7つの習慣』とは
『7つの習慣』といえば、どこの本屋でも自己啓発のコーナーで大きなスペースを割いて売られている書籍のことをイメージされる方が多いのではないでしょうか。7つの習慣とは、フランクリン・R・コヴィー博士が著した普遍的な原則に基づいた7つの習慣のことで、この習慣に基づいて行動をすることで人間の成長や人生の成功を得ることができるそうです。詳細はネットのあちこちで説明されていますし、何より『7つの習慣』の書籍を読んでいただくのが一番なのですが、簡単にいえば人間には成長の過程があり、7つの習慣を実践することで、
依存(他人に依存しており、主体性がない状態)
↓
自立(自発的に行動ができるようになっている状態)
↓
相互依存(自立した者同士が互いに影響を及ぼし合い、より高い成果を上げている状態)
このような成長を成し遂げることができるのだそうです。そして、第1~第3の習慣を実践することで、依存から自立へ、第4~第6の習慣を実践することで自立から相互依存の状態になるそうです。さらに、第1~第6の習慣を補完する形で第7の習慣があります。これらは『成長の連続体』というモデル図で表すことができます。
■ワークショップからワークセッションへ
今回、7つの習慣の認定ファシリテーターを取得させていただきましたが、これは7つの習慣を提供しているフランクリン・コヴィー社(正確には、フランクリン・コヴィー・ジャパン社)が実施するファシリテーター養成コース(CFW)で学ばせていただきました。内容の詳細は割愛いたしますが、正直な所、相当苦労しました。全5日間のスケジュールだったのですが、事前の準備から実施期間中もほとんど休む暇がなく、四六時中頭を回転させていなければならなかったため、毎日ヘトヘトになりながら学ばせていただきました。
この養成コースは「SIGNATURE EDITION 4.0」と名付けられており、これまで提供されてきた「SIGNATURE EDITION 3.x」とはコンテンツが少し変わっているのだそうです。もちろん、3.xも4.0も『7つの習慣』をベースにしていることは変わりませんが、3.xはワークショップを前提にコンテンツが設計されていることに対し、4.0では新たにワークセッションという考え方に基づいてコンテンツ設計がなされているのだそうです。
ご存知の方も多いと思いますが、ワークショップというのは受講者が自ら参加する体験型の研修やセミナーのことをいいますが、ワークセッションとはその発展形で、受講者が自ら気づき、発見をすることで研修やセミナーが終了した後、受講者が1人になっても実践ができるような導きをします。そのため、ファシリテーターは受講者に教えるのではなく考えを促し、そこから気づきを与え行動変容を起こさせる、まるでコーチングをライブで行うようなファシリテートをします。そして、そのやり取りをみていた他の受講者にもその気づきや発見は波及し、いつしか研修室全体が一つのムーブメントを起こすような空間になり、一人ではなく受講者全員で答えを導き出すような感覚になっていきます。
このワークセッションの考え方は私にとって大きな気づきであり、パラダイム(モノの見方、考え方のこと)の転換になりました。過去のコラムでも書いたことがありますが、私は研修やセミナーは受講された後こそが大切だと考えています。というのも、受講者側の視点でみると、研修やセミナーは大いに盛り上がったのに、後から思い出してみると『あぁ、あのときはいい研修だったなぁ...、でもどんな内容だったっけ? 』といった印象しか残せていないことが多いように感じていました。
今回、ワークセッションを学ばせていただいたことでその答えがみえてきたように感じました。そこで、現在私が担当している研修やセミナーに少しずつワークセッションの考え方を取り入れるようにコンテンツを改修しています。まだまだ体現できるレベルには至っていませんが、これから少しずつワークセッションのスキルを身につけ、効果の高い研修やセミナーを目指していきたいと考えています。
■まずは実践を
実は私は過去に7つの習慣のセミナーを受けたことがあります。今から5年ほど前だったので、SIGNATURE EDITION 3.xのセミナーだったと思います。そのときは私の許容の問題もあり、あまり心には響きませんでした。『世間で噂になっている7つの習慣ってこういうことをいってたのかぁ』程度の感想しかありませんでした。そのため、セミナー受講後もろくに実践してきませんでした。
しかし、今回認定ファシリテーターを取得するにあたり、徹底的に7つの習慣を学び直しました。その結果、多くの気づきや発見を得ることができましたが、一番の成果は私自身が7つの習慣を心から実践してみたいと思ったことでした。まずは私自身がしっかり7つの習慣を実践し、そのエッセンスに触れ、その中で気づいたことや体現できたことをこれからの人生に生かしていきたいと思います。そして、もっともっと練習や実践を重ね、ワークセッションが行えるファシリテーターになりたいと思います!