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第165回 ブラインドタッチで思うこと

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 こんにちは、キャリア・コンサルタント高橋です。

 私の仕事は主にキャリア・コンサルティング、研修、講演、執筆活動などですが、どのようなシーンにおいてもPCは必需品です。PCがなければ仕事は成り立たないくらい、毎日PCと向き合って仕事をしています。先日、PCで一番使っているソフトウェアは何だろうと考えたのですが、私の場合は圧倒的にエディタでした。キャリア・コンサルティングの場合は逐語録を作成するためにエディタを使いますし、研修の資料をつくるときも、最初に原稿をエディタで下書きした上でWordやPowerPointに文章を流し込むようにしてつくっていきます。

 エディタは文章を書くソフトウェアなので、いかにして文章を早く正確に書ける(打てる)かが仕事を効率よく進める上でのポイントとなります。一応、私はブラインドタッチができるので、PCで文章を書く(打つ)のは他の人より比較的早い部類だと思っています。しかしながら、よくよく考えてみると、私はブラインドタッチを学んだことが一度もなく、独学で習得したように思います。そこで、今回はこのブラインドタッチについて書きたいと思います。

■ブラインドタッチの思い出

 私がブラインドタッチを覚えるきっかけになったのは、学生の頃、家にあった書院というワープロソフトを使うことになってからです。型番などはすっかり忘れてしまいましたが、確か白黒の液晶モニターとタッチペンのようなモノがついており、リボン式のインクカートリッジで1行ずつ印刷していたようなワープロだったと思います。

 当時、学生だった高橋少年は知り合いから会報誌の作成を依頼され、そのワープロで作成していました。また、インタビュー記事などもあり、カセットテープに録音された言葉をワープロで文章に起こす「テープ起こし」のようなこともやっていました。これらは当然納期のある話なので、当時は学校から帰ってくるとずーっとワープロに向き合って文章を作成していました。そうやっているうちに、誰からも教えられることもなく、自然発生的にブラインドタッチをするようになりました。

 その後、アルバイトで塾の講師を勤めさせてもらうようになるのですが、そのときも教材やテストなどを作成するため、ワープロを多用していた記憶があります。こういったことから、我流ではありますがブラインドタッチを自分のモノにしていったような気がしています。

■私がブラインドタッチを使ったきっかけ

 私がブラインドタッチを覚えるきっかけになったのは今でも鮮明に覚えていますが、「わたし」という単語からでした。当時はまだ人差し指でキーボードを叩いていたのですが、そのとき作成していた文章に「私」という単語が良く出てきていました。

 最初は両手の人差し指を使って一文字ずつキーを打っていたのですが、あるタイミングで面倒臭いと感じるようになりました。そこで、人差し指以外の指が使えれば文字も早く打てるんじゃないかと思い、キーボードの上に両手を載せてみることにしました。すると案外シックリきたので、そのまま、

W(左手薬指)

A(左手小指)

T(左手人差し指)

A(左手小指)

S(左手薬指)

I(右手中指)

と打ってみました。すると、案外簡単に打てるので、それ以降は両手で打つことにしました。そうやっているうちに「わたし」と打つことにも慣れ、イチイチキーボードを見なくても指が動きを覚えるようになり、特に意識せずとも「わたし」と打てるようになりました。

 そこからは、単語一つひとつを両手で打ったときの指の動きを覚えるようにし、指が覚える単語の数を少しずつ増やしていきました。そうしているうちに、次第に文章を打つスピードが速くなり、結果ブラインドタッチができるようになっていました。

■ブラインドタッチで思うこと

 ブラインドタッチができるようになってから、私は文章をワープロで打つのが好きになっていきました。文章を打つのが楽しいという感覚に近かったのかもしれません。ひょっとしたら、私のブラインドタッチの覚え方は一般的なブラインドタッチの習得方法と違うかもしれません。私は単語やフレーズを打つときの指の動きを覚えることで対応できる単語を増やしていきましたが、打てる単語が増えることが楽しかったような気がしています。

 多分、そういった気持ちがブラインドタッチの能力をアップさせていったような気もします。そして、このことは他の技術系やコミュニケーション系のスキルにもいえることだと思います。技術系にせよコミュニケーション系にせよ、それを「楽しい」と思えることが習得への一番の近道であるように思います。

 私のような仕事ではブラインドタッチができると仕事の効率が格段に上がります。そう考えるとブラインドタッチは習得しておいて本当によかったスキルだと思っています。ただ、ブラインドタッチをするとき、麻雀で牌を捨てるような感覚でEnterキーを叩くことがよくあり、過去にそのことを他人に注意されたことがありました。こういった癖は直さないといけませんね。。。

Comment(4)

コメント

h

>誰からも教えられることもなく、自然発生的にブラインドタッチをするようになりました。
ブラインドタッチってどこかで学べるものなんですか?
教育の現場を全く知らないので学ぶイメージが全然湧きませんが、
今だと学校にPCが配布されてるようですし授業であるのかもしれませんけど。

私は30後半なのですが、私の周りでブラインドタッチができる人は100%
「楽しい」が理由ですね。
といってもブラインドタッチが楽しいのではなく
・チャット
・インスタントメッセンジャー
・ゲーム
を楽しみたいというものですけども。
なお私が打てるようになったきっかけは大学時代に「激打」が一部で流行ったからでした。

40年ほど前ならば書店にタイプライタ教本
があってそれで英文タイプを学習するというのが本流だったんじゃないでしょうか?
その後はどういうことになっているのかはワープロについて詳しい先達が
いろいろと効いてもいないことを嬉々として騙ってくれるはず。

kix

こんにちは。
本論からは外れた内容となりますが、
「ブラインドタッチ」は和製言葉という事を御存知でしょうか。
「タッチタイピング」だと、おかしな意味に解釈される事も
少なく、そのまま発音しても通りが良いみたいです。

h様

コメントありがとうございます。

コラムを書いていたときにはタイピストのような職業を想定していたのですが、h様のコメントをみて、ブラインドタッチってどの職業でも独力で覚えるようなモノな感じがしてきました。。。
今の学校教育ではPCを使うことが当たり前のようですが、それならタイピングの授業などもあってもいいような気がしますね。

それと、激打!確かにありましたねー。アレが出た当初は皆こぞってタイピングをしていたような思い出があります。
そういえば、一昔前はゲームセンターにもキーボードが置いてあり、タイピング能力を競うゲームのようなモノもありましたね。


nsh1960様

コメントありがとうございます。

「タイプライタ教本」、確かそれっぽい本がウチにもありました(汗)
最初、それをみてタイピングを勉強しようと思ったのですが、数日で挫折して我流になった思い出があります。

私はプライベートでは書院をよく使っていましたが、仕事を始めた当初はFACOMを触っていたので、富士通のOASISを使っていました。
ただ、親指シフトは全く使いこなせなかったです。。。


kix様

コメントありがとうございます。

「ブラインドタッチ」は和製言葉だったんですか!?全く知りませんでした。
ブラインドタッチという言葉を最初に考えた人は、よく「ブラインド」って言葉を選んだなぁと思います。
こういうのもセンスなのかもしれませんね。

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