第153回 研修後に講師が思うこと
こんにちは、キャリア・コンサルタント高橋です。
私はキャリア・コンサルタントと研修講師という2つの仕事をさせてもらっております。研修内容は様々ですが、大体研修は半日~数日かけて行うものが多いのですが、これを1年に100件程度担当させてもらっております。先週のコラムにも書きましたが、ちょうど今の時期は新卒社員の研修を担当させていただくことが多いのですが、それも先週やっと終了しました。今回はかなりの長丁場での研修で、正に「やっと」という言葉がピッタリ来る研修でした。そこで、今回は研修が終わった後の想いのようなモノを書いてみたいと思います。
■研修の前にやること
そもそも、私は研修は何かの目的を達成させるための手段として位置づけています。コミュニケーションを活性化させたいのか、何かしらのスキルを身につけたいのか…。ですので、研修を行う前には必ずニーズを確認し、そのニーズを満たすために研修をどのように持ってくるかを考えます。
次に、主催者側が用意している研修時間に研修内容を当てはめ、当日のスケジュールを作成します。ここで研修のコンテンツを考えます。
これができたら、次はスライドやテキストの作成に入ります。私の場合、スライドとテキストは一体になっている形で行う研修が多いので、ある程度頭の中で構成を考え、スライドかテキストのいずれかを先に作った後、それを補う形で別の方をつくっていきます。
これらができたら、全体を通して練習してみます。実際にやってみるとスライドの展開の仕方がおかしかったり、テキストの内容が不十分だったりします。そういったところを微調整で直し、事前準備はすべて完了になります。
■研修実施、そして終了後
そうして、研修当日を迎えます。研修はアドリブなども含め、事前に決めておいた流れに沿って行います。ときとして予期せぬハプニングなどが起こることもありますが、それらをうまく調整しながら最後まで研修を行います。
研修が終わると、講師へのフィードバックとしてアンケートと書いていただきます。その後、研修記録を作成、主催者に報告し、研修に関する一連の流れは終了します。
私はこういったことを毎回行うので、新卒社員研修など長丁場の研修は数か月前から準備します。しかし、どれだけ準備して研修を行ったとしても、その研修が100%成功することはまずありません。だから、研修が終わった後は、私はいつも自問自答をしています。
「あのとき、話し方を変えていればよかったなぁ…」
「もう少しいい回しを変えて説明すればよかったなあ…」
「言葉の練度がたりなかったなぁ…」
こういった言葉は、そのまま研修に参加された方に対する心配という形になって表れてきます。
「難しい顔をしていた彼は、私の言いたいことを分かってもらえただろうか? 」
「何度も質問に来た彼女は、ちゃんと研修内容を理解してもらえただろうか? 」
「反応の薄かったあの人は、この研修に満足してもらえているのだろうか? 」
そして、これはアンケートによって結果が分かります。私の心配が現実になる場合もあれば、杞憂になる場合もあります。その上で、私はすべての人が目的を達成してほしいと願うようにしています。だからこそ、参加者からいただいたアンケートは私の宝となります。(いただいたアンケートはすべて大切に保管させていただいております)
■研修後に講師が思うこと
こういったことは何も私だけではないと思います。他の講師の方も皆一様に受講された方が目的を達成されたかどうか、その心配をしていると思います。そして、あなたを応援していると思います。
もし、あなたが何かの研修に参加され、それが心に残る良い研修だったなら、研修が終った後、講師の心情に想いを馳せてみてください。きっと、あなたを心配、応援している姿が出てくると思います。