【小説 副業地獄】第二話 ナイト気取りの孫請けエンジニアは、ヒロインのためにシステム障害に首を突っ込む 「有馬君、来てくれたんだね!ありがとう!」最上風花は満面の笑顔でそう言った。「そ、そりゃ......ふうちゃんにお願いされたら行くっきゃないっしょ!」「え~、電話の向こうじゃ嫌そうな声してたじゃん..... 2021/06/08 Comment(1) 【小説 副業地獄】第一話 納期前に異世界にでも転生出来たらどんだけ都合がいいんだかの件 3月31日。「安田、まだ有馬とは連絡が着かないのか?」福島課長は安田桜子に問い掛けた。「......はい」スマホ片手に桜子は小さく頷いた。「分かった。俺からも電話してみる」そう言い残すと福島課長はタバ... 2021/06/01 Comment(6) 【小説 パパはゲームプログラマー】最終話 ハッピーエンド 僕は老人の家を後にした。結局、黒い粒(老人が言うには『万能薬』)は手に入らなかった。落胆している暇は無い。老人が指定した金額(それは驚くほどの金額だ)を稼ぎ、万能薬を買い取らなければ。「それにしても、... 2020/12/22 Comment(6) 【小説 パパはゲームプログラマー】第三十四話 最後の商才1 僕とジェニ姫の復讐により、黒幕のマリクは消滅した。王国に本当の平和が訪れた。一年後。ディオ王が王の座に戻り、国を治めることになった。王国はグランの圧政でボロボロだった。だが、ディオ王はその卓越した政治... 2020/12/21 Comment(4) 【小説 パパはゲームプログラマー】第三十三話 雑用係と姫のリベンジ2 「ケンタ......今まですまなかった」あのグランが僕に頭を下げている。彼の目はすっかり改心したかの様に見える。「どこへでも二人で行けばいい」僕はそう言うと、踵を返しジェニ姫の方を向いた。彼女は無言で... 2020/12/18 Comment(4) 【小説 パパはゲームプログラマー】第三十二話 雑用係と姫のリベンジ1 窓から差す朝日で、目が覚めた。胸の辺りが重い。「左巻き......」僕は、僕の胸に頭を乗せ、すやすやと寝息を立てるジェニ姫のつむじを見て、そう呟いた。僕と彼女が一緒に住むようになって一週間が経った。彼... 2020/12/17 Comment(4) 【小説 パパはゲームプログラマー】第三十一話 賢者の人生2 ジェス姫は私の教えを、真綿が水を吸う様にその頭と身体に染み込ませて行った。彼女の成長に比例して、私の彼女への思いも膨らんで行った。その頃の私は、ゲームもせず、人生に退屈も感じていなかった。いかにして、... 2020/12/15 Comment(4) 【小説 パパはゲームプログラマー】第三十話 賢者の人生1 高いところが好きな私は、尖塔の天辺まで登り地上を見下ろしてみる。先程まで勝負していた(勝負といっても一方的な私の勝利なのだが)ジェニ姫が倒れている。その横に、元雑用係のケンタ。二人の死体の周りには、黒... 2020/12/11 Comment(6) 【小説 パパはゲームプログラマー】第二十九話 姫のラブソング4 もう死のう。世界が色あせて見える。ケンタのいない世界にいても意味が無い。私は、今すぐ死んでもう一度やり直したいと思った。ケンタと一緒に過ごした日々を。「あのさ、うずくまってたら、勝負にならないじゃない... 2020/12/10 Comment(4) 【小説 パパはゲームプログラマー】第二十八話 姫のラブソング3 「ジェニ姫......」ベッドで半身を起こしたケンタは、目を見開き驚きの表情を浮かべている。その中に、男子特有の歓喜が少し入り混じっているのを私は見逃さなかった。(男の性ってやつね。まったく)向かい合... 2020/12/08 Comment(2) 【小説 パパはゲームプログラマー】第二十七話 姫のラブソング2 「うあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」またこの絶叫だ。広場にいる皆が、一斉にこっちを向く。マリナさんがグランと一緒に出て来る... 2020/12/04 Comment(4) 【小説 パパはゲームプログラマー】第二十六話 姫のラブソング1 僕はカーテンの間から差し込む朝日で、目を覚ました。窓の外から音楽が聴こえて来る。カーテンをスライドさせ、窓を開ける。黒ずくめの親衛隊が二列に並び、行進している。それぞれの手に楽器を持っている。「グラン... 2020/12/03 Comment(4) 【小説 パパはゲームプログラマー】第二十五話 勇者の国5 二階建ての建物の屋根から見上げる夜空には、沢山の星が輝いていた。まるで、宝石を散りばめたかの様だ。「綺麗ね」「はい」僕の真横に座るジェニ姫が、穏やかな声でそう言う。月明りに照らされた彼女の白銀の髪は、... 2020/12/01 Comment(4) 【小説 パパはゲームプログラマー】第二十四話 勇者の国4 「これで一発当ててみない?」悪戯っぽい笑みを浮かべるジェニ姫の手の平には、白い横長の物体『ゲーム』があった。「なるほど」僕のスキル『商才』が発動し、頭の中で今後の展開が閃いた。ゲームをこの国で売る。き... 2020/11/27 Comment(4) 【小説 パパはゲームプログラマー】第二十三話 勇者の国3 起きた。まず、目の前に飛び込んで来たのは太い何本もの鉄格子だった。次に石畳のヒヤリとした冷たさが体中を駆け巡った。「ここは......?」薄闇の中、僕は半身を起こし辺りを見渡した。「起きたか」「はい」... 2020/11/26 Comment(4) 【小説 パパはゲームプログラマー】第二十二話 勇者の国2 遂に僕はグラン王国に足を踏み入れた。大陸では最大の人口と面積を誇る。今までの国と大きく異なるのは、街を巡回する親衛隊の多さだ。グランの言うことなら何でも従う全身黒ずくめの集団。他の国では大人しかったが... 2020/11/24 Comment(4) 【小説 パパはゲームプログラマー】第二十一話 勇者の国1 「これ以上近づいたら、舌を噛んで死にます」黒髪の美しい女は無表情で、俺に向かってそう言った。「死ねばいい。出来るならな」俺は精一杯の恐ろしい表情でそう言ってやると、女の両肩に手を掛けた。勢いをつけ、押... 2020/11/20 Comment(0) 【小説 パパはゲームプログラマー】第二十話 武闘家の国1 ジェニ姫と僕は砂漠の中を歩いていた。北の国を目指していた。ラクダに乗ったジェニ姫。僕はそのラクダの手綱を手に、歩いている。「......グランは今も私達を監視してるってこと?」ジェニ姫は眉根を寄せ、僕... 2020/11/19 Comment(5) 【小説 パパはゲームプログラマー】第十九話 魔法使いの国6 チナツの城の最上部。そこは、チナツの玉座がある大広間。普段は兵士達を集めた評定や、賓客を迎えての優雅な舞踏会や食事会が行われる場所だ。だが、今そこは、修羅場と化していた。モンスターと兵士達が入り乱れて... 2020/11/17 Comment(4) 【小説 パパはゲームプログラマー】第十八話 魔法使いの国5 僕らはルビーの城に向かった。「こうなったら出たとこ勝負よ」「そうですね!私、本番には強いんです!」ジェニ姫とサオリのやり取りを、僕は一歩下がったところで見ていた。胸の数字が『1』から『24h』に変化し... 2020/11/13 Comment(6) 1 2 3 4 5 次のページへ SpecialPR
【小説 副業地獄】第二話 ナイト気取りの孫請けエンジニアは、ヒロインのためにシステム障害に首を突っ込む 「有馬君、来てくれたんだね!ありがとう!」最上風花は満面の笑顔でそう言った。「そ、そりゃ......ふうちゃんにお願いされたら行くっきゃないっしょ!」「え~、電話の向こうじゃ嫌そうな声してたじゃん..... 2021/06/08 Comment(1)
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【小説 パパはゲームプログラマー】第三十一話 賢者の人生2 ジェス姫は私の教えを、真綿が水を吸う様にその頭と身体に染み込ませて行った。彼女の成長に比例して、私の彼女への思いも膨らんで行った。その頃の私は、ゲームもせず、人生に退屈も感じていなかった。いかにして、... 2020/12/15 Comment(4)
【小説 パパはゲームプログラマー】第三十話 賢者の人生1 高いところが好きな私は、尖塔の天辺まで登り地上を見下ろしてみる。先程まで勝負していた(勝負といっても一方的な私の勝利なのだが)ジェニ姫が倒れている。その横に、元雑用係のケンタ。二人の死体の周りには、黒... 2020/12/11 Comment(6)
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【小説 パパはゲームプログラマー】第二十八話 姫のラブソング3 「ジェニ姫......」ベッドで半身を起こしたケンタは、目を見開き驚きの表情を浮かべている。その中に、男子特有の歓喜が少し入り混じっているのを私は見逃さなかった。(男の性ってやつね。まったく)向かい合... 2020/12/08 Comment(2)
【小説 パパはゲームプログラマー】第二十七話 姫のラブソング2 「うあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」またこの絶叫だ。広場にいる皆が、一斉にこっちを向く。マリナさんがグランと一緒に出て来る... 2020/12/04 Comment(4)
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