マーケターへの転身の道 ~転職で成功するための必勝法~
皆さま、こんにちは。吉政創成の吉政でございます。
今日は、マーケターへの転身の道について書いてみたいと思います。
そもそも「マーケター」といういい方にまだなじめないのですが、マーケティングに従事する人をそのようにいうようですので、マーケターという言葉を使用することにします。
さて、話は戻り、かくいうわたしはもともとマーケターではありませんでした。新卒当時は飛び込み営業をしており、一兵卒のように働くのが何となく嫌で、「いつかは戦略を立案したい」と思っていました。そんな中で、ヘッドハンター主催のパーティーに呼ばれて、マーケターという存在を知ることになりました。
そのパーティーでは、よく雑誌に出ているようなすごいマーケターの方々がたくさんいて、まるでスターの中に紛れ込んだ素人のような状態、ただただ新鮮でお話を聞くのが精いっぱいという状態でした。
「せっかくの機会なので、なにか自分の身になることをしたい」
そう思い、先輩方1人ひとりに「どうやったらそのポジションに立てるのですか?」と聞きまくりました。当時のわたしは、「うまくいっている先輩と同じことをすれば、いまよりもそのポジションに近づけるはず」と考えていました(今思えば、素質的には劣っていないので、方法さえ知れば自分もできるという何とも思いあがった若者でした)。
「どうやったら、そのポジションに立てるのですか?」
と聞くと、おおよそ以下のような回答をいただきました。
- 道を切り開くのは勝てる企画だけ。実践的な企画力をあげなきゃダメ
- 独自の情報ネットワークを持つ必要がある
- 英語ができるのが前提(外資系の人が多かったからだと思います)
いかにもマーケターの方々、といった感じの回答ですが、以下に簡単な補足をいたします。
勝てる企画とは、勝算がある企画ということです。どんなに格好いいことや正論をいっても、成功しないマーケターは無用の長物です。泥臭くても、陳腐な企画だったとしても、成果が出ればそれが良い企画、というのがマーケティングの世界だということでした。そのためには、公になっていない情報を入手したうえで、真実を見極めるセンスと独自の情報ネットワークが必要なのだと思います。
これ以来、自分は企画というものをいままで以上に意識するようになりました。
最初の難関は、マーケティング部への異動のタイミングでした。当時、若手ながらそれなりに営業としての成果を残し、表彰を受けていたこともあり、上長にマーケティング部への異動を申請しても却下が続くばかりで、一向にマーケティング部に異動できる気配すら感じませんでした。
「このままではダメだ」
マーケティングは経験も大事ですが、何よりもセンスが大事と聞いていたので、できるだけ若いうちに転属を実現したかったのです。
よし、実力行使をしよう。
そう思ったわたしは、当時所属していた会社の業績を改善するための企画書を自分で作成し、アポなしで社長室に行き、その場でプレゼンをさせていただきました。
その当時の企画書の内容は、企画書というよりも論文的な感じで、なんともお粗末な内容でした。年齢も26歳と若かったですね。内容よりも勢いで押すタイプでした。
無言のまま、社長は話を聞いてくれました。しばらくすると社長は、
「吉政君といったかね。君、来週からマーケティング部に行きなさい」
上長を飛び越して社長に直接持っていくことは、サラリーマンとしてNGです。しかし、ここで述べたいのは「1枚の企画書が道を切り開いた」ということです。
そして、企画書で道を切り開くことは何度もありました。
その後、29歳のときは、資金もないのに社長になりたくて、面識がない業界最大手の社長に宅急便で企画書を送付し、出資を取り付けたこともありますし、自分が初めて役員になったときもやはり企画書を提出し、役員になれました。
企画書を提出することで、オファーをくれる人に「自分が何をやるか」を明確にできるので、オファーする方もOKしやすいのだと思います。また何よりも、その若さで企画書を持ち込んでくる人材はそういないので、その行動だけでも大きく評価されたように思えます。
あれから10年が経ち、何十人もの人材を面接しましたが、企画書持ち込みで面接を受けに来たのは後にも先にも1名だけでした。それくらい少ないです。
キチンとしたみなりで、しっかり面接をするのもいいですが、企画書を持ってくことができると、大きな成果を得られる可能性が高いと思います。入社前なので、事実と多少違っているのは当たり前です。問題は、「センスと企画行動力」なのだと思います。
たまに「吉政さんはそんなに転職しているのに、なぜ毎回、役職と年収が上がるのですか?」と聞かれることがあります。その理由の2つのうち1つは、まさに「企画書の提出」です。ちなみに、もう1つは自分自身のブランディングです(こちらの方はまたいずれ書きます)。
では、自信を転身させる際の企画書はどのようなものがいいのでしょうか?
基本的には、A3用紙1枚、もしくはA4用紙3枚(表紙と裏表紙を除く)モノの企画書になります。
相手は部門長、場合によっては社長になります。シンプルで即効性があり、分かりやすいものしか評価されません。また、その少ない枚数で書きあげることがセンスであり、能力なのです。長く書くことは努力でできますが、短くて良い企画書を作るのは「センスと技術力の高さ」意外の何ものでもありません。
企画の構成は、下記のとおりです。
- 現状分析と課題と期待効果
- 解決方法
- スケジュールとおおよそのコスト、要求条件
最後に、お勧めする企画書本をご紹介します。
戸田覚『あのヒット商品のナマ企画書が見たい!』(ダイヤモンド社、2005年)
※ちなみに、筆者は10年前、この手のハードカバーに出たことがあります。そこで終わってしまうところが、修行が足らないところですね(頑張ります!)。
この本には、A3用紙1枚で書かれた、有名なヒット商品の企画書が見られます(ただ、金額などは墨で塗ってあります)。
シンプルですが、分かりやすく、実効性が高い企画書がたくさん見られます。すでに企画を勉強されている方にお勧めです。企画を勉強していない方は、そのすごさが分からないと思いますので、まずは一般的な企画書の本を一度読んで、自分で企画書を一度作ってみてから読んでみてください。
当たり前ですが、転職をしなくても、企画力が高ければいまの職場にも生かせると思います。ぜひ、ご参考にしてください。
コメント
職務経歴書の書き方
コメント、ありがとうございます!
またお褒めの言葉をありがとうございます。
是非、また遊びに来てください。
今後とも宜しくお願いいたします。