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生き様188. AIは陰謀論の夢を見るか

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1ヶ月ぶりの投稿&金曜日へお引越し

3月は色々と忙しく、1ヶ月間お休みを頂いていました。
毎週文章を書かなくていい生活は楽でした。
でも、書かないとダメになっていく自分も感じています。

そして、生活リズムの変化もあって、投稿日も変わります。
これからは毎週金曜日朝8:30投稿になります。
宜しくお願いします。


AIの進化が著しい

昨年末辺りから、AIの進化が目に見えて著しくなっています。
イラストを描いてくれるAIに始まり、自然な文章を回答してくれるAIも生まれました。
動画を作ってくれるAIもあるのだとか!

@ITでも「お悩みデバッグ」という連載はゴリゴリにAIを利用した内容です。
上記リンク先の回では、AIを利用した回答システムの仕組みも解説されています。
大変興味深い内容ですので、ユーザー登録(無料!)をして読みましょう。

今回は、そんなAIを利用することで生まれる罠について取り上げます。


AI活用してますか?

みなさんは、AIサービスを日常的に利用していますでしょうか?
白栁は、主にテキストサービスのChatGTPを利用しています。
クラス名やメソッド名の命名のサポートを通じて、機能の粒度の確認に役立てています。
他にも、自作の家計簿ソフトへの利用ができないかと企んでします。

イラスト作成に手を出したこともありますが、プロンプトでの指示が上手くいかず。
AIを利用した写真→イラスト化のサービスを利用したこともあります。
本来の目的には使えないことが後ほど分かり、お蔵入りしましたが。

テキストサービスを利用して、物語のプロットを作成することもあるそうです。
コラム、AIが書いてくれないかしら?


AIが生成した「もの」と「権利」

文章でも絵画でも、何かを作成すれば「権利」が発生します。
その代表的なものが「著作権」でしょう。

AIが生成した画像や文章は、サービスを通じて生成されていることとなります。
つまり、様々な権利は、サービス提供者に帰属すると考えるのが基本となるでしょう。
ただし、利用に対しての制限が緩く設定されている様です。

仮に著作権フリーであっても、著作権を放棄したわけではありません。
二次的な利用に関しては、他社の著作物と同様に十分に考慮する必要があるでしょう。
画像生成・加工系のサービスには「商用利用可能」となっているものもあります。

AIサービスに対する「権利」が問題になっているのは「生成物」に対してだけではありません。

AIの「学習」に利用した著作物の権利については、問題が喚起されています。
現在の法律では、サービス提供者は学習に利用したデータを公開する必要がありません。
つまり、学習に利用した著作物が、その著作物の利用範囲を超えている懸念がクリアできないということです。

違法に収集されたデータで学習したAIが生成したものに対する扱いも定まっていません。
この辺りの法整備が整ったとしても、問題は残り続けるでしょう。
例えば、「他人の権利」というものに対する保護意識が低い国で生まれたサービスは……。

それ以上に、デジタルに対する法整備に腰が重い日本で、法整備が進むとは期待できないんですよね。


AIを過信する人々

AIテキストサービスの回答精度は「参考になる」レベルだと感じています。
確かに、アメリカの司法試験に合格できるレベルの回答能力があります。

しかし、ありとあらゆる知識がインプットされているわけではありません。
ある程度は「それっぽい」回答となっています。
同じ質問をしても、回答に「ブレ」が発生することもあります。

それを理解できず「AIの回答が真実」と思い込む人が、今後増えるでしょう。
現在でも「テレビのニュースだから真実」とか「文章があるから真実」という人も居ますからね。
火を見るより明らかな未来予想です。

そうなった未来では、一部の人々はAIの回答を根拠に論ずるのです。
それはまさに「陰謀論」と言えるでしょう。
「自分に都合の良い情報」をAIに出力させ、それを根拠として多くの人を扇動することもできるでしょう。
それが「極一部」であっても、声が大きければ無視できない社会的事象になります。

日本では、義務教育で基本的な科学知識を学んでいます。
しかしながら、その成果が見られない場面が多々見受けられます。
ITリテラシー教育が必修化したとして、どれだけの効果があるのか……。
白栁としては、AIがもたらす未来に悲観的です。

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