元底辺エンジニアが語る、エンジニアとしての生き様、そしてこれからの生き方

生き様127. ググる技術

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ITエンジニアに必須の技術は「ググり力」

IT業界に入ったら、コードをバリバリ書いて、難しいサーバーの設定もエイヤとこなし…。
そんなイメージを持っている人は多いのではないか?と感じます。

自分の能力不足を晒すと、僕はバリバリコードを書くことはできません。
数行のコードを書くために、ググりながら書いています。
VSCodeや統合開発環境(IDE)のサポートが無ければ、簡単な構文すらおぼつかない可能性があります。
サーバーの設定にしてもそうです。マニュアルがなければ満足に設定できません。

IT業界で20年間働いていますが、これが平均的なITエンジニアの姿ではないでしょうか。
もちろん、そうではない人もいるでしょう。
しかし、居たとしても、極一部の限られた環境にしかいないでしょう。
それも、最先端技術が活用される環境ではない場所に……。

今回は、ITエンジニアであり続ける為に必要な「ググり力」についてお話します。


スクールや新人研修で教えてくれないこと

システム開発を仕事にする際に、完全独学で始めた、という人は稀です。
多くの人が、新人研修やITスクールで学んでいることでしょう。

新人研修やスクールで、真面目にコードを書いて、研修課題のシステムを作り上げて…。
それだけで明日からシステム開発ができるか?というと、できません。
残念ですが、殆どの人が、できるわけがないのです。

現代のシステム開発には、様々な要素が絡んできます。
30年前の、I/Oだけ意識していれば良かった時代でありません。
プログラミング言語は大量のライブラリを参照しています。
ネットワーク技術でも、クラウド等どんどん複雑になっています。

その全てを学ぶのに、研修やスクールでは時間が足りません。

研修やスクールで教えられるのは、基本的なことだけです。

 「パソコンではこういうことができる」
 「こういうことがしたかったら、こういう風にすればいい」

この2つが体験できれば十分でしょう。
最低限の「ITエンジニアになる」研修でしかありません。
そこから「ITエンジニアで在り続ける」為の事は教えてくれないのです。


ITエンジニアで在り続ける技術

日進月歩の技術についていくために、定期的に新しい知識を仕入れる必要があります。
本や公式のドキュメントを読むのが代表的な方法です。
しかし、これはどちらかというと受け身な方法になります。

他には攻めの方法として必要な知識を「ググる」方法があります。
漫然と知識を得るより、目的を持って情報に向かっていくことです。
もちろん、本に知識を求めても良いでしょう。

必要なことは、目的の情報を目指して、取捨選択することです。


システム開発=情報検索の連続

システムを開発するということは、情報を検索し続けること、だと考えています。

例えば、コードを書く為には、仕様書が必要になります。
その仕様書も、1つのドキュメントにまとまっているわけではありません。
画面設計書、動作仕様書、DB設計書、メッセージ定義 etc…
多くの文章から、必要な情報を拾い集めて、コードに落としていきます。
その中で、既存のライブラリや、プロジェクトのライブラリを参照することもあります。
それらの使い方も、最初は調べなければいけません。
ドキュメントを当たるか、使用箇所を参考にするか。
目の前にあるどこから、どの様に情報を得ていくのか。

システムを開発するITエンジニアは、当たり前の様にこなしていることです。


極論:ググれればOK!

システムを開発する為に、自由自在に、息を吐くようにコードを書ける必要はありません。
基本的な書き方と、パソコンでできることの感覚さえあれば、あとはググればOKです。
限りなく目的に近いコードが、参考例としてネットに上がっているでしょう。

ただし、コピペOK!、とはいいません。
注意しなければいけないことが2つあります。

1つ目は、著作権の問題です。
Webサイトに記載されているコードには、著作権が発生します。
それを仕事で使うことは、多くの場合では問題はありません。
ですが、いつ如何なる場合でも全く問題がない、とは言えません。
現実に、それが元でトラブルとなった事例もあります。

2つ目は、探しているものそのものではない、ということです。
公式ドキュメントのコードサンプルが特にそうです。
書かれているコードの中で必要な部分を抜き出すことが求められます。
また、不完全なコードが記載されている可能性もあります。
そのまま使ってうっかりメモリリークが……ということもありえます。
というか、最近リアルにありました。


ググる技術

  1. 目的の要素を検索ワードにする
  2. 該当した情報の中から目的の情報を仕分ける
  3. 不要な情報を選り分ける
  4. 不足した部分を補う

一口に「ググる」とっても、これだけの技術の集合なのです。

以上!




ITエンジニアの視点で、時事ニュースを5分間で紹介する動画を平日公開してます。
「日々の生活の中にエンジニアリングがある」からこそ、
身近な時事ニュースから学ぶことが重要です。

#ほぼ日ITエンジニアニュース

最近は動画を作成する時間が取れません。
ですのでツイッターで「#ほぼ日ITエンジニアニュース 簡易版」でニュースをつぶやいています。

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