元底辺エンジニアが語る、エンジニアとしての生き様、そしてこれからの生き方

「COCOA」の問題についての考察

»

花粉が辛い時期です

2月の初旬から、鼻水が止まらない事が増えてきました。
寒暖差による鼻炎かな?と気楽に構えていたのですが、段々と目が痒くなってきます。
これによって、花粉症のシーズンの到来を自覚しました。

お察しの通り、僕は花粉症の症状が軽い方の人です。
毎年、「風邪のひきはじめかな」ぐらいの症状で収まります。
もちろん、外に出る時に箱でティッシュを用意する必要もありません。
このご時世でなければ、マスクもしていなかったと思います。

今年の花粉飛散量は去年の倍程度で、例年並みだそうです。
在宅勤務で引き篭もり生活をしているから、花粉症とは無縁だろう。
そう考えていた時期がありました。
その見積もりは甘かった、そう痛感するこの頃です。

でもまぁ、耳鼻科へ行く程じゃない、と舐めプしてるんですけどね!


毎月恒例、好評のコラボコラムのお時間です

毎月恒例の手塚さんとのコラボコラム回のお時間がやってきました。
手塚さんのコラムはコチラです。


世間を賑わす「COCOA問題」について

今、世間を賑わしている2つのアプリがあります。
一つは世界的に大人気なアプリ【Clubhouse】
僕自身はAndroidユーザーなのですが、Kyonさんの様に動向は追っています
Clubhouse上で開催されるトークイベントが開催される等、ちょっとおもしろい傾向ですね。

もう一つは今回取り上げる【COCOA】でしょう。
官製の「コロナウィルス感染者接触確認アプリ」です。
開発当初に「官製アプリは信用できない派」や「コア部分がオープンソースなので信用できる派」等、色々な意見が飛び交いました。
初期には「個人情報が抜かれる」等の不安も多く出ていましたね。
多くのニュースでインストールを呼びかけ、ネットメディアでも信頼性を伝えました。
しかし残念ながら、結局は多くの人の信用を裏切る結果になりました。


COCOAのマネジメント

技術的な面だったり、取り巻く環境だったり。
COCOAに関して取り上げられるネタは枚挙にいとまいがありません。

その中でも、今回は「マネジメント」にスポットを当ててお話します。

初めに言っておくと、僕はCOCOAに関するマネジメントの多くが「杜撰であった。」
そういう印象を持っています。

何が悪かったかと言えば、挙げるものに困らない状態ですが。
外から見ていて一番感じたのは「意志がない」でしょうか。
ITに不慣れだとか、軽視しているとかもあるでしょう。
しかし「どういう制度で対応していくのか」の部分、COCOAが何を担うのか。
この辺りが不明瞭だと感じています。
「作ったから使え」ぐらいのお守りみたいな印象しか受けませんでした。

そんな状況ですから、マネジメントも何もないでしょう。
NHKのこちらの特集記事を読んで、答え合わせが出来た気がします。


お金の問題

COCOAの不具合公表以後、人々の耳目を集める話題の中に、開発費の話があります。
日本のIT業界の悪しき風習である多重下請け構造による中抜き
日本の公共事業の悪しき風習である一括下請け迂回

「工程管理しているから一括下請けじゃないよね」なんて言い訳通りません。
建設業界を見習って、この辺りは厳しく法整備を行って欲しいものです。

東京新聞の『COCOA開発受注企業が事業費94%を3社に再委託、さらに2社に…不具合の原因企業「分からない」』という記事に付いている図表を引用します。


どうお金が動いたのか、理解しやすいですね。

最終的な保守開発に405万円。
底辺ITエンジニアの年収がどれだけ悲しいことか、察することが容易ですね。

人のモチベーションをわかりやすく上げる手段は「お金」です。
綺麗事は言いません。報酬。賃金。現金。
「論功行賞 - 功を論じ賞を行う」は古い中国の書物に出典があるそうです。

この様に、上流ないし源流でお金を吸い上げ、末端の開発者にまでお金が行き渡らない方式では、良い成果を生み出せるはずがありません。
コア部分がオープンソースだから無料であると、軽んじていたのでしょうか?
そりゃ、予算がなければ開発体制もボロボロだよね、と納得してしまいます。

今回、色々と調べて感じたことがあります。
僕は今まで、日本のIT業界は「建設業界的」だと感じていました。
多重下請け、人月商売、人さえ集めればなんとかなる思想 etc…
ですが、どうも「広告業界的」でもあるんですね。特に源流側。
もちろん、冷静に見れば「情報通信業界」で一括にできます。
ですが、モノの作り方が全然違うので気付けませんでした。
源流から下流に至るまで、至るところで吸い尽くす体制が構築されている様です。
ナニソレコワイ!!


責任の問題

このCOCOAの問題、責任の所在はどこでしょう?
今すぐ責任をとれとは言いませんが、責任の所在は明らかにしていただきたいものです。
厚生労働大臣の首をすげ替えて終わりでは、何も変わりません。
菅総理大臣がどうこう、というのも違うでしょう。

一般的な名目として「お金を多く貰ってる人の責任が大きい」ものです。
お金と責任の比率は、一般的には比例するものです。
ですが、受注の迂回や多重下請け構造で責任が曖昧になっています。
その為、本来果たすべき責任を果たせていない、そう感じています。

今回の問題で「実機での確認をしていなかった」とありました。
テスト工程が大嫌いな白栁さんですが、これには開いた口がふさがりません。
誰も実機でテストしていないことを指摘しなかったのでしょうか?
それとも、実機でテストしていないことすら管理されていなかったのでしょうか?
それでよくもまぁ「工程管理しています」なんて言えたものです!

ちょっとだけ個人的な恨みが漏れ出ていた気がします。
ですが、今後はテスト体制をしっかり整えて望んで欲しいものです。
iPhonならともかく、機種ごとのバラツキが多いAndroidでのテストは大変でしょうね。
この辺り、どこを標準にするのかという話はとても興味深い事柄です。
ゲーム業界がこの辺りに強そうなので、機会があれば是非聞いていみたいですね。


立て直しの鍵は「アジャイル」!

不平不満ばかり言ってもどうにもなりません。
理想論や机上の空論の話になりますが、どうすればよかったのか、私見を述べます。

「アジャイル」です!
アジャイルに動けば、全てが解決します!!
アジャイルこそ、現在の日本のIT業界の悪習を打ち砕く大鎚なのです!!!

怪しげな新興宗教みたいなことを言いましたが、半分冗談です。
つまり半分は本気です。

僕は、COCOAのトラブルで大きな問題を2つと見ています。

  • 下請け丸投げ方式の開発体制
  • 改善サイクルが出来上がっていない

改善サイクル云々は、今はじめて出しました。 このサイクルが出来上がっていないから、トラブル報告の切り分けができていない。
指摘があっても、放置されている。
アップデートの回数も、毎週だっておかしくないはずなのに、月1~2回程度。

この改善に、1週間のスプリントを作って回していくことを提案します。
スマホアプリ開発の現場での話を多く聞くと、アジャイルとの相性は良さそうです。
ストアアプリを通じて、アプリの更新ができることも、優位に働きます。
直接リリースに赴かなければいけなかった時代から、大きな変化を感じます。

僕がアジャイルを推す大きな理由は別にあります。
アジャイル的なチーム作りにより、利害関係者を巻き込めることです。
これにより、従来的なウォーターフローの組織づくりで行われていた、一括下請け丸投げを防ぐこともできます。
そして、各々の責任を明確化することもできます。
大きな問題は、利害関係者をしっかり巻き込むことができるか?ですが。

また、人が多くなると、他人の役割に干渉しようとする人が増える問題もあります。
日本は「地位の高さ=他人に干渉する権利」みたいな風潮があります。
これは由々しき問題です。
そういう意味でも、アジャイルな考え方が広まればいいな、と願っています。


おまけ:アジャイルはIT業界のためのものならず

確かに「アジャイル開発」は、製造物に対して修正が容易なソフトウェアに適したものです。
だからといって、アジャイル的な組織づくりや、マネジメントがIT業界だけのものだとはこれっぽっちも考えていません。

僕がアジャイルを感じたのは、着物でお世話になっているお店です。
「責任者の不干渉」というと言い方が悪くなりますね。
しかし、店舗内のことは店員がしっかりしてくれているから、と個々の役割に対しての責任を預ける姿勢を店長が持っていました。
僕はそれに、とてもアジャイルを感じました。
一歩間違うと「無責任な責任者」になりますので、際どいバランスだと感じます。
その店長さんは自嘲気味に「放任主義なだけですよ」と仰ってましたが。

この話は、また改めてどこかでしたいなと考えています。

以上!




ITエンジニアの視点で、時事ニュースを5分間で紹介する動画を平日毎日公開してます。
「日々の生活の中にエンジニアリングがある」からこそ、
身近な時事ニュースから学ぶことが重要です。

#ほぼ日ITエンジニアニュース

最近、毎朝の公開ができていないです。
今回のコラムも筆が重かったので、不調なのかも知れませんね。
「こちらヤマネコシステム技術部三課!」のネタも出てきませんでしたし。

Comment(0)

コメント

コメントを投稿する