「TOEICで700点取得」は、手段か目的か?
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ここでは、編集部がおすすめするコラムを紹介しよう。勉強するための「目標」の立て方、勉強の意味付けについて解説するコラムを2本、新連載を1本取り上げる。
- 目標設定
- エンジニアに簿記は必要か?
- ブラック企業の正体
「なぜそうしたいか」「なぜそう思うか」――繰り返し自分に「なぜ」と問う
グローバルナレッジネットワークの横山哲也氏による『Go, Go, Go, in Peace』。目標設定について。
例えば、「TOEIC700点を取る」という目標を立てたとしよう。数値目標は、達成できたがどうかが客観的に分かるので良いとされる。しかし、この目標は、最終目標として適切だろうか?
横山氏は「その目標を達成したら、あるべき自分の姿を実現したことになるかを考えてほしい」と呼びかける。700点という数値は、効果測定のためには役立つが、本来の目標ではない。本来の目標とは、「なぜTOEICで700点を取りたいのか」「なぜ英語を勉強したいのか」「なぜ外国人と話せるようになりたいのか」……と、繰り返し「なぜ」と自問することで見つけられるものだ。
「目標と手段を取り違えているかもしれない」と思ったら、「なぜ自分はそうしたいのか」をとことん考えてみよう。最後に残った答えが、「こうありたいと願う自分の姿」である。
Go, Go, Go, in Peace: 目標設定
目標を「なぜ」という問いによって分解する
「簿記」の勉強は、エンジニアに必要か?
日本IBMでホストシステムを担当するサトマモ氏による『温故知新とエンジニアの地位確立を目指して』。簿記の勉強は、エンジニアにとってどれくらい必要かを考える。
簿記を勉強するエンジニアが増えてきた。サトマモ氏もその1人だ。サトマモ氏は「簿記を勉強すると何が得られるか」についた考えたという。
サトマモ氏によれば、「簿記の勉強は、企業行動の意味が分かるという点で有益」だという。しかし、ここでもう1つ考えておきたいポイントがある。「この勉強は何に役立つか」「どれくらい役立つか?」という点だ。
勉強には、時間と労力を必要とする。無駄な勉強はないが、時間を投資するだけの意義を見つけておくことは大事だ。「ただの資格マニア」にならないよう、自分なりに勉強の意味を見出したいものである。
温故知新とエンジニアの地位確立を目指して:
エンジニアに簿記は必要か?
ただ勉強するだけではなく、実践でどれくらい役立てられるかを考えておきたい
【新連載】ブラック起業をリファクタリングする
最後に、新連載を紹介しよう。エスプランニング代表取締役のふくにし氏による『SEによる会社リファクタリング』。「オブジェクト指向でブラック企業をリファクタリング」することを目指すという。
まず、そもそもブラック企業とは何だろうか? ふくにし氏は、「公私混同の激しい経営者しかいない」「何のために存在しているか分からない組織」「サービス残業の強要や非合法取引など、当たり前のように法に触れている」というポイントを挙げ、「設計ミスを放置してバグだらけになった会社、これがブラック企業の正体だ」と主張する。
もし、ブラック企業に勤めてしまった場合、どのような対策方法があるだろうか。転職するのもいいが、環境を変える努力をすればいいと、ふくにし氏は提案している。これから、オブジェクト指向で組織を分析し、ブラック企業をリファクタリングする方法を紹介していくという。
SEによる会社リファクタリング: ブラック企業の正体
ブラック企業の正体を知ったら、次は対策について考えよう
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