第656回 ヒートショックについて考える
こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です。
12月に入り寒さも本格的になってきました。昔は寒さに平気だったのですが、最近では寒さにめっぽう弱くなってしまい、つい暖かい所から動きたくなくなってしまったります。そんな中、最近よくヒートショックという言葉を聞くようになりました。これって結構危ないことだったりするので、今回は自戒を込めてヒートショックについて書いてみます。
■ヒートショックとは
Wikipediaによると以下のように説明されています。
ヒートショック現象(ヒートショックげんしょう、英: heat shock response)とは、住環境における急激な温度変化によって血圧が乱高下したり脈拍が変動する現象。
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一般で使われている用語としては、ヒートショックとは急激な温度変化により身体が受ける影響のことである。比較的暖かいリビングからまだ冷たい浴室、脱衣室、トイレなど、温度差の大きいところへ移動すると、身体が温度変化にさらされて血圧が急変するため、脳卒中や心筋梗塞などを引き起こすおそれがある。高血圧や動脈硬化の傾向がある人がその影響を受けやすい傾向があり、なかでも高齢者は注意が必要とされる。
このように暖かい場所と寒い場所を行き来することで血圧の変化が起こり、脳卒中や心筋梗塞を起こすことです。過去に私の祖母もこのヒートショックによって半身不随になりました。祖母は暖かい部屋から出ていこうとした時にヒートショックが起きてしまい、そのまま倒れ病院に運ばれました。それ以降、祖母は亡くなるまでずっと病院暮らしを余儀なくされてしまいました。
このように、ヒートショックは私たちの身近にあり、いつでも誰でも起こり得る可能性があります。
■ヒートショックを防ぐためには
こうしたヒートショックを防ぐためにはその対策を知っておく必要があります。
一般的にはヒートショックは寒暖の差による血圧の変化が原因なので、いきなり暖かい所や寒い所への移動を控えることが大事になります。特に入浴時やトイレなど暖かい場所から寒い場所に行く時はヒートショックを意識し、身体を慣らすことが大事です。他にもネットを見ると、以下のような記述がありました。
- 脱衣所やトイレを事前に暖め温度差を減らす
- 入浴前後には水分をしっかりとる
- 食事の前に入浴する、または、食事の後1時間たってから入浴する
- お風呂の温度は38~40℃とし、長湯は控える
- 入浴前に家族に一声かける
こうしたことは意識することで対策が可能です。決して自分は大丈夫という意識を持たず、注意を払うことが大事なのではないかと思います。
■ヒートショックについて考える
このコラムを書いていた時に歌手で女優の中山美穂さんの訃報がありました。ご自宅の浴室でお亡くなりになっており、ヒートショックが原因の可能性があるとのことです。
いろんなところで中山さんの死を悼む声が聞かれます。かくいう私もファンでしたし年齢的にも近かったので、すごく心が締め付けられる想いでした。
そして、これは私たち自身にも言えることです。もし私たちがヒートショックになり、取り返しのつかないことになってしまったら? 間違いなく残された人たちは絶対に悲しみます。それは、中山さんの状況を見ればわかるはずです。
ヒートショックの対策をするということは自分を守ることでもあり、同時に周りの人を守る(=悲しませない)ことでもあります。こうしたことへの意識を高めることは私たちの義務の一つなのではないかとさえ思います。
中山美穂さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。