ITエンジニアへの5分間キャリア・コンサルティングやってます!

第654回 キャパオーバーになったら

»

 こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です。

 ありがたいことに、ここ最近かなり忙しくさせてもらっています。私は研修の仕事をやらせてもらっていますが、それ以外にもコンサル的な仕事もしています。扱う対象は人材育成の分野で、企業が抱える問題を人財育成の観点から解決するようなことをさせてもらっています。

 しかし、ここの所この仕事が立て続けに増えてきており、正直キャパオーバーになりつつあります。そんな中で思っていることを今回は書きたいと思います。

■教育コンサルの仕事

 私がやっているコンサルの仕事は教育コンサルになります。お客様の抱えている課題を人材を育てることで解決していこうとする仕事です。そのためには、お客様が現状の抱えている課題をヒヤリングして特定し、そこに対する解決策を提案します。その提案が通れば、実行計画を立て、研修を開発、設計し、提供します。その後は実行した内容の効果測定を行い評価を行い、それをお客様に報告することで完了します。

 私の場合、これを一人でやっているのでこうした仕事を1社請け負うだけでも相当パワーを使うのですが、現状こうした仕事を複数社からいただいているため、常に何かしらの提案をしたり、研修を作ったり登壇したり、効果測定をしたりといったことを日々目まぐるしくやってたります。

■キャパオーバーになったら

 そうすると当然自分のキャパをオーバーしてしまいます。今までもキャパオーバーになることは良くあったんですけど、比較的うまく捌けていました。しかし、ここ最近のキャパオーバーはうまく捌けていないように感じるのです。

 というのも、以前はキャパオーバーでも成果物の品質を下げるようなことはしませんでした。でも最近はそれができなくなっているような気がします。

 例えば、研修コンテンツを作っているとします。その時にアイデアが生まれたとします。それを研修に組み込めばさらに効果性が高くなるかもしれない、そんな状況があったとします。こういう場合、以前なら間違いなく組み込んで研修の質を高めようとしていました。でも、今それをやると時間が足りないんです。だから、そのアイデアを組み込むことを諦めてしまうことがあります。

 これって、私にとっては結構屈辱的なことです。今までの私は研修の質にはこだわって仕事をしてきたつもりでいます。なので、どんなに面倒なことがあっても研修の質を高められるなら多少の労力は厭わないと考えていました。

 しかし、今それをやってしまうと、お客様へのソリューションが提供できなくなってしまうかもしれないんです。それ位作業がひっ迫しています。なので、最近はベストではなくベターを求めるような仕事のやり方に変わってきている所があります。正直納得はしていないですが、そうしないと仕事に穴が空いてしまうので本当にやむ無しといった所で仕事をしています。

■妥協することの大切さ

 このことから妥協することも時には大事なんだなぁと感じるようになりました。以前は「妥協=悪」と捉えていた所もあり、最高のモノを届けたい! みたいない職人っぽい仕事の仕方をしていたこともありました。しかし、仕事の量が増えてくるとどうしようもなくなることってやっぱりあります。キャパがオーバーしてしまっているのに全部の対応をすることはできないんですよね。だとしたら、何を守って、何を手放すかを考えなければなりません。そうしないと全体で見ると失敗してしまうかもしれないからです。

 そう考えると妥協することも時には止む無しなんだと思えるようになりました。何でもかんでも遮二無二やればいいってものではなく、押すときには押す、引くときには引く、そうした臨機応変さがないとうまく立ち回ることってできないんだなぁと改めて思いました。

 こういう考えに至ることで心が少し軽くなりました。何だか自分が背負っていた重荷を下ろすことができなような感覚になりました。勿論、だからといって仕事の質を下げるということではなく、自分の置かれている状況の中でどうやってパフォーマンスを出していくべきなのか、どのように振舞うことが最適解なのかを考えることができるようになってきたと思います。

 これからも私は仕事を続けていきたいと思っています。そうすると、またどこかの未来で今のような状況と似たことが起こるかもしれません。その時の自分に「妥協することも時には必要だよ」と言ってあげられる自分でありたいなぁと思っています。

Comment(0)

コメント

コメントを投稿する