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第650回 久しぶりの対面研修で思ったこと

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 こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です。

 私は研修講師の仕事をやっていますが、コロナ禍以降、オンラインで研修することが多くなりました。というか、ほぼ100%オンラインで研修で、対面で実施させていただいたのは片手で数えるほどしかありません。そんな中、先日久しぶりに対面研修をする機会がありました。私にとっては久しぶりの体験だったのですが、そこで感じたことを書きたいと思います。

■オンライン研修が始まった頃

 コロナ禍になった当初、研修が対面からオンラインに変わった時はすごくやりづらさを感じてました。今まで対面だからこそできていたこと、場の雰囲気や臨場感のようなモノがオンラインでは通用しないんじゃないかと思っていたからです。実際、かなりやりづらさを感じていたと思います。例えば、今でこそ当たり前のように使っているブレイクアウトルームも、当初はかなりの煩わしさを感じていました。

 他にも参加者の状況がカメラ越しにしかわからないこともやりづらさを感じていた部分でした。その当時は

真面目に参加してくれているかな?
研修の片手間に仕事をしてたりしないかな?

みたいな不安を感じることもあれば、

この研修を動画撮影してないかな?
研修をレコーディングしてないかな?

といったいらぬ心配もしていました。

 こうしたことはオンライン研修に対する理解の低さから来ているのだと思います。勿論、今までやったことのない未知の世界なので色んな不安を抱くことは当然だと思います。こうしたことから、オンライン研修が始まった当初は早く対面研修に戻ればいいなぁと思っていました。。。

■オンライン研修に慣れてきた頃

 ところが、その状態が1年2年と過ぎてくると、次第に研修の仕方も分かってきてコツも掴んできます。今まで力の入れようが分からなったのが、どのように力を入れると効果的かが少しずつ体感で分かるようになってました。そうなってくると、オンライン研修の方が楽というかやりやすくなってくるんですよね。何より、オンライン研修は対面研修と違い、体力の消耗度が格段に違います。

 対面研修では1日立ちっぱなし、声を張り上げっぱなしだったのが、オンライン研修になると1日ずっと座っていられますし、それほど声を張り上げる必要もなくなったからです。また、オンライン研修の場合、資料を見ながら研修ができるという利点もあります。これが対面だと資料などはおおよそ全部頭の中に叩き込んでから研修をやるので、事前準備の時間もかなり取られていました。その負担がオンライン研修だと軽くなるのがありがたかったです。

 こうして、私は対面研修からオンライン研修向きの身体に変わっていったみたいです。

■久しぶりに対面研修をやってみると...

 実は対面研修を行ったのは今年で2回目です。1回目は4月に行った新入社員研修だったのですが、あの時はほとんどがオンライン中心で少しだけ対面で行いました。そのため、今回のように対面だけというわけではなかったので少し事情が違います。今回は純粋に対面研修だけを2日間にかけて行いました。

 やってみて思ったのですが、ものすごく疲れました(汗)何というか、体力を全部持ってかれる感覚になりました。やってることは普段と変わらないつもりのですが、やっぱり対面だとそれだけ大きなパワーと使ってたってことなんでしょうね。2日間研修が終わった後、丸1日以上動けなかったくらいです。。。

 これ、逆の言い方をすると、コロナ禍前の対面研修ではこれだけのパワーを毎回使ってたってことなんですよね。そう考えると随分体力が落ちてるなぁと感じずにはいられませんでした。

 ただ、一方でオンライン研修での経験が役に立っていると感じることもありました。オンライン研修では自分の画像がパソコン上からでしか視認できないので、より効果的に見えるようにジェスチャーを大きくしたり、裃(かみしも)を切るなどの動きを取り入れるようにしてたのですが、それが自然と対面でも出るようになっており、伝え方の技術は以前と比べると上がっているなとも感じました。

■久しぶりの対面研修で思ったこと

 恐らく、今後もオンライン研修はなくならないと考えています。その最たる理由は費用対効果の高さからです。確かに対面研修の方が効果が優れていますが、今では対面研修でも同等に近いレベルまで効果を引き出すことができる状況になっています。そうしたことを考えると、敢えてオンライン研修を選ぶケースは少ないと思います。ただ、今回のようにそれでも対面研修を行う機会も今後増えてくると思います。

 つまり、これからの時代はオンライン研修と対面研修の2つの方法が共存する形で運営されていくのだろうと思います。一般的で参加しやすい研修はオンラインで行い、幹部研修など重要な研修は対面で行う。このように主催者側はその意図によって研修を選ぶことができる時代になったと言えるでしょう。

 そうすると、私たち研修を実施する側もオンライン研修だけではなく対面研修も求められるようになります。これまでのようにオンライン研修だけをやってればOKという時代はもはやなくなったと言っても過言ではありません。

 これからの時代、研修講師にはオンライン、対面それぞれ研修の良さを共有し合いながら、どちらも高いレベルで提供できるようにする必要があると思っています。そして、何より体力をつけ直さないといけないなぁと思いました。。。

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