第597回 「全国・講師オーディション」で伝えたかったこと
こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です。
先週のコラムでもお伝えしましたが、現在「全国・講師オーディション」に参加しています。このオーディションでは持ち時間10分で自由に講演し、得票数によって順位付けをするという大会なのですが、私はこのコラムでもよくお話している三層構造モデルをネタに動画を作成し参加させてもらいました。
動画の内容はコラムの最後にURLを貼っておりますので是非ご覧いただきたいのですが、実はこの動画を作成する上でかなり悩みました。今回はそのお話をさせてもらいます。
■三層構造モデルについて
三層構造モデルについては過去に何度も紹介していますが、簡単に言えば私たちの身の回りに起きている出来事を3つの層に分けて捉えることです。
1層(「事柄」の層)...何があったのか?(相談者の身に起こった出来事や事柄)
2層(「心」の層)...何を感じ、考えたのか?(相談者はどのように捉えたのか?)
3層(「行動」の層)...そして、どうしたのか?(相談者はどのような行動を取ったのか?)
このように3つの層に分けて物事を捉えることで本質を見極めるための手法です。(詳しくはこちらをご覧ください)
■「全国・講師オーディション」で伝えたかったこと
私がオーディション動画を作成する際、3層構造をどのように説明するかでかなり悩みました。時間をかければ幾らでも説明できるのですが、このオーディションでは10分と時間が限られており、その中でモデルを説明するのはかなり難しく感じました。特に2層である心の層をどのように説明するかがこの動画のカギとなる部分だったので、かなり試行錯誤しながら言葉を選びました。。。
動画では、物事の本質は2層である心の層にあるということ、その捉え方を変えることが本質的な問題の解決に繋がることをお伝えしたつもりです。
例えば、言うことをきかない子供を持つ親の立場に立って考えてみます。これを3層構造に分けて考えてみるとこのようになります。
1層(「事柄」の層)...子供が親の言うことをきかない
2層(「心」の層)...子供が言うことをきかなくて腹が立つ、ストレスが溜まる
3層(「行動」の層)...子供を叱る、言うことをきかせる
こうしたことに対し、多くの方は1層である事柄の層にアプローチをして解決をしようとします。このケースで言えば子供を叱りつけたり、親の言うことをきくようにする、といった3層のような行動を取ってしまうことです。
一見すると、こうすれば親の思い通りになるので親の悩みはなくなるかもしれません。しかし、こんなことをしても子供を抑圧するだけなので、更に子供が反発し親の言うことをきかなくなってしまいます。そうしたら、また元の状態に逆戻りしてしまいますよね。
この問題の本質は、
なぜ子供が言うことをきかないと腹が立つのか? ストレスが溜まるのか?
という親の2層である心の層の捉え方にあります。それは、この親が
子供は親の言うことをきくべきだ
という価値観に基づいているからです。その価値観が満たされないから腹も立つし、ストレスも溜まるのです。
だからこそ、親が自分の価値観に気づき、その価値観をアップデートすることができればこの問題は抜本的に解決します。その方法は動画でご紹介しているので是非ご覧くださいね。
■「全国・講師オーディション」の状況
2023年10月15日現在、オーディションの状況は308票で順位は28位です。先週もお伝えしましたが順位そのものは相対評価なので気にしていませんが、308名もの方に投票していただいたことは本当に感謝しております。
私に投票をしていただいた308名の方、本当にありがとうございます!
このオーディションの総括はまた別のコラムで書かせてもらうと思っていますが、個人的には参加させてもらって良かったと思っています。それは自分の立ち位置を客観的に把握することができましたし、私が提唱する三層構造モデルをより深く考えることができたからです。これは、今後の私の活動にも大きく関わってくることだと思っていますので、形としてまとまったらご紹介したいと思います。
オーディションの予選は10月21日までありますので、まだ動画をご覧になられていない方は是非ご覧ください!