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第565回 受講者側から見える景色

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 こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です。

 私は研修やセミナーの講師をやらせてもらっているので、普段はこれらを提供する側にいます。しかし、そんな私でも研修を受ける側に回ることもあります。そんな私の研修態度は...あまり良くないと自分では思っています。何というか積極性に欠けるというか一歩引いているというか、いつもそんな感じで研修を受けています。

 先日もある会社の研修を受講させていただいたのですが、いつもと同じように一歩引いた感じで研修を受けていました。なんでそうなるのかなと思いながら研修を受けていたのですが、いくつか分かったことがありました。今回はそんなお話です。

■研修を提供する側が意識すること

 普段研修を提供する側に立つとき、私が意識していることは受講者の方の目的が達成されているかどうかです。

 研修の進め方や進行は勿論、表現の仕方や伝え方、表情、仕草、雰囲気、ファシリテーションなど、様々な事に気を配ります。そうして、受講者が研修に満足できているか、理解や気づきが促されているか、そうしたことに意識を向けるようにしています。

 一見すると色々やっているように見えるのですが、これはもうかれこれ10年以上もやっていることなので、どんな研修でもその研修を提供する段階になったときは自然とこのように振舞っています。

■研修を受講する側で意識していたこと

 一方で、研修を受講するときに私が意識していたことを考えてみました。普段はこのようなことを考えてなかったので、改めて研修を受けながら考えてみると、登壇されている講師の方と私と重ねているような所がありました。

「この方は何を伝えようとしたいのか?」
「もう少し受講生との会話を増やした方が良くないか?」
「休憩の時間が短すぎないか?」
「今の伝え方は勉強になる」
「その表現の仕方はうまいなぁ」

 そして、その後に

「私だったら、こうしていたな」

のような自分への置き換えをやってしまっていました。

 しかし、これは本来はやるべきことではないとも感じています。それは講師の方への配慮が足りない行為だと考えているからです。何より、私が逆の立場ならいい気はしません。

 こうしたことへの罪悪感、後ろめたさから、極力講師の方がなさっている研修を邪魔しないようにしようと思い、あまり目立たないように振舞っている自分に気づきました。

■受講者から見える景色

 だから、私は積極性に欠け一歩引いた場所で研修に参加している受講者になっていたのだと思います。

 しかし、その一方でのめり込める研修だった場合には自然と積極的になります。寧ろ、そういう研修でないから積極性に欠けているような気もします。

 それは受講者側の問題でもあるのだと思いますが、私が受講者なら、やっぱり講師にはそうした受講者の思考を凌駕するようなパフォーマンスを求めたいです。

 それは研修の上手い下手ではなく、熱意だと私は考えます。熱意のある方の話に私は惹き込まれます。一生懸命伝えようとする姿に人は惹かれます。こうしたことを考えるということは、私が目指すスタイルはきっとそこなのだと思います。

 今回、自分が受講者であることで、自分自身のありたい姿を再認識することができました。これは思いもよらない発見でした。この発見を次に繋げられるよう、これからも熱意を持って研修を行っていきたいです!

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