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第562回 正しい選択をするためには

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 こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です。

 私は常々、人生は選択の連続だと考えています。私たちの身の回りにはいろんな出来事があります。そこには私たちが何かしらの答えを選ばなければならないシーンがあり、その選択の結果によって未来が作られてきます。だとすれば、常に正しい選択をすることができていれば、私たちの人生は自ら思い描く姿になっていくのではないかと思っていました。

 しかし、この考えは少し違うような感じがしており、今では別の考え方を持つようになりました。今回はそんなお話です。

■人生はアドベンチャーゲーム?

 朝起きて食事をします。そこから、仕事に出掛け仕事をします。仕事が終わって家に帰ります。家に帰って晩御飯を食べ、少しの余暇を過ごして就寝します。こんな1日の中で私たちはたくさんの選択をしています。

 例えば、朝起きるシーン。目覚ましが鳴りました。でも眠くて起きたくないです。後10分、いや5分でもいいから寝ていたい。。。すでにそこで選択が始まってますよね。すぐに起きたらどうなるか、ギリギリまで寝ていたらどうなるか。

 仕事でもそうです。今日行う仕事が目の前にあります。それをどのようにこなしていくのか。一気にやってしまうのか。計画的にバランスを取って行うのか。ギリギリまで置いておき、最後にスパートをかけてやるのか。

 仕事帰りのシーンでもありそうです。仕事が終わって家に帰る途中、どこかに寄り道でもしようか? それとも真っ直ぐ家に帰ってゆっくりしようか?

 こうした1つ1つの選択の結果がその先の未来を作り出しているとするならば、私たちの人生はアドベンチャーゲームの様相を呈していますね。それならばトゥルーエンドに迎えるような選択をしていきたいモノですよね。。。

■選択するための技術

 そのように考えると、真っ先に思い浮かぶのはどうすれば正しい選択ができるのか、ですよね。論理思考、仮説思考、意思決定法、コーチングなどの技術を使い、いかにして確度の高い正解を導き出すかに注力しようとします。なぜなら、正しい選択を選ぶことができれば正しい未来が待っていると考えられるからです。

 しかし、そうして正しいと思って選んだ選択、これしかないと思って選んだ選択が本当に正しい結果や思い描く結果になるのでしょうか。勿論、そうなることもたくさんありますが、そうならないこともたくさんあるような気がします。選んだ選択が一番の正解であることを自分自身は分かっているんだけど、なぜか後悔ばかりが残ってしまう...そんなことってありませんか?

 そう考えると、正しい選択というのはその時の状況によってコロコロ変わってしまうモノなのかもしれません。もっと言うと、ひょっとしたら正しい選択なんてモノは最初から存在していないのかもしれません。

■正しい選択をするためには

 それでも、選択の結果が未来を作っている事実は変わりません。しかし、正しい選択が存在していないとするのなら、どう考えれば良いのでしょうか。

 私はこう思います。選択することが大切なのではなく、選択した後の行動が大切なのだ、と。

 どの選択をしても正解かどうか分からないのなら、選んだ選択が正解になるように行動し、少しでも思い描く未来に持っていけるように努力することこそが本当は大事なんじゃないかと思うんです。

 例えば、学生時代に自分の志望校への受験で失敗して滑り止めの学校に進学したとします。でもその学校でかけがえのない経験や体験をすることでその人の人生を変える大切な期間になりました。この人はこの学校に進んで本当に良かったと感じました。

 これって学校を選ぶという選択が大事なのではなく、進学した学校でいかに過ごすかということが大事だったんじゃないかな、と私は思います。

 これは一つの例ですが、ひょっとしたらの世の中の出来事はすべてこんな感じなのかもしれません。私たちは選ぶことに執心しますが、本当は選ぶことより選んだ後のことに執心すべきなのかもしれません。勿論、だからといって選択をおざなりにしてよい訳ではありませんが、精一杯悩んで選んだ選択なのだとしたら、その次に考えなければならないのはその選択が正しかったと思えるように行動していくことなのだと思います。

 私はこう考えるようになって、あまり選択することで悩まなくなりました。それは、選ぶことより選んだことを大切にしたいと思うようになったからです。

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