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第552回 『7つの習慣ティーンズ』を考える

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 こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です。

 今週は7つの習慣ネタです。このコラムではかなりの数の7つの習慣ネタを書いてきました。それらの多くは7つの習慣の有用性を私なりに感じたこと、体験したことを書いてきたつもりです。

 今回は少しアプローチを変えて7つの習慣を紹介したいと思います。

■7つの『悪』習慣

 7つの習慣には対となる「7つの『悪』習慣」という考え方があります。これは7つの習慣の著書であるスティーブン・R・コヴィー博士のご子息であるショーン・コヴィーさんの著書である『7つの習慣ティーンズ』に記載されています。

 この書籍はショーンさんがティーンズ、つまり10代向けの若者に向けて7つの習慣を分かりやすく説明しています。以下、引用です。

不幸せになる7つの『悪』習慣

第一の『悪』習慣 人のせいにする
第二の『悪』習慣 目的を持たないで始める
第三の『悪』習慣 一番大切なことは後まわし
第四の『悪』習慣 勝ち負けという考え方
第五の『悪』習慣 まず自分が話し、それから聞くふりをする
第六の『悪』習慣 頼れるのは自分だけ
第七の『悪』習慣 自分をすり減らす

「7つの習慣ティーンズ」P.8~10より抜粋して引用

 この表現の仕方はとてもうまいなぁと思います。こうやって見ると、自分に当てはまりそうなモノが1つや2つあるような感じがするのは私だけでしょうか? そしてそれは「不幸せにする7つの『悪』習慣」なのです。

 自分が普段から意識せず何気なくやっている習慣が自分自身を不幸にする『悪』習慣の1つだったんだということを、7つの習慣を逆の形で表現しているのです。とても分かりやすい表現だなと感じます。

■『7つの習慣ティーンズ』の表現方法

 では、7つの習慣ティーンズでは、7つの習慣をどのように表現しているのか、ご紹介します。

第1の習慣 主体的になる(主体的である)
第2の習慣 終わりを考えてから始める(終わりを思い描くことから始める)
第3の習慣 一番大切なことを優先する(最優先事項を優先する)
第4の習慣 Win-Winを考える
第5の習慣 まず相手を理解してから、次に理解される(まず理解に徹し、そして理解される)
第6の習慣 シナジーを創り出す
第7の習慣 自分を磨く(刃を研ぐ)

 こちらはリニューアル版の7つの習慣ティーンズからの引用です。カッコ内は7つの習慣で使われている表現です。カッコがない第4、6の習慣以外はティーンズ用に表現が変えられていることが分かります。

 そして、改めてティーンズの表現を見てみると、こっちの方が分かりやすいですよね。7つの習慣が言わんとすることを分かりやすく理解できるような配慮がなされているように感じます。

 例えば、第5の習慣「まず相手を理解してから、次に理解される」という表現。私がうまいなぁと思ったのは「次に」という個所です。これは明確に順位付けされていることを表す表現で、通常の7つの習慣では「そして」と表現されています。どちらも同義ですが「次に」と表現する方が明らかに分かりやすいです。ティーンズ向けにこうした細かい配慮がなされている点にとても好感が持てますね。

■『7つの習慣ティーンズ』を考える

 私は7つの習慣の実践者ですが、人に勧めることはしていません。それは7つの習慣がとっつきの悪い書籍だからです。私は7つの習慣には以下の2つの弱点があると思っています。

  • 表現が難しい(深い)
  • 量(ページ数)が多い

 勿論、ちゃんと読んでもらえればその良さは理解していただけると思うのですが、このとっつきに悪さが原因で毛嫌いされてしまうことの方が強いような感じがしています。だから、無理に人には勧めないようにしています。

 しかし『7つの習慣ティーンズ』は7つの習慣の弱点をうまく補っている書籍だと感じています。

 『7つの習慣ティーンズ』は10代の若者をターゲットにしています。そのため、若者にも理解しやすいような表現で書かれておりページ数も普通の書籍のレベルです。これでも十分7つの習慣の概念や考え方は理解できるので、実はティーンズだけでなく社会人ににとってもこれで十分ではないかと思ってしまいます。それぐらい良く考えられて書かれた書籍だと思っています。

 7つの習慣は漫画や物語など、いくつものジャンルで展開されていますが、その中の一つにこのティーンズがあります。漫画や物語だと核心的な部分が分かりづらい様に感じていますが、ティーンズだと読みやすく、そして核心部分も漏らさず理解できます。

 もし、今まで7つの習慣を敬遠されていた方は『7つの習慣ティーンズ』を手に取ってみてはいかがでしょうか。オススメです!

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