第539回 「刃を研ぐ」ことを見直してみた
こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です。
最近は仕事に忙殺されています。私は研修講師を仕事にしているのですが、最近はほぼ毎日研修を行っておりホテルと仕事場を往復する毎日を送っています。
恐らく仕事量で言えば過去一忙しい状況です。それでも昔は体力もあり日々の疲れも一日寝れば回復していたのですが、最近は歳のせいか、寝てもなかなか疲れが取れません。そうした状態でも日々研修が続くので、どんどん疲労が溜まっており、それを気力で何とかしている状況した。そのため、たまの休みがあるとほぼ一日寝て過ごしています。そうしないと体力が回復しないからです。
そんな中、最近は7つの習慣の研修を提供することもあり、自分なりに日々の生活を見直さないといけないなぁと思うことがありました。それは「刃を研ぐ」ということなのですが、今回はこのことについて書きます。
■第7の習慣「刃を研ぐ」
「刃を研ぐ」というのは第7の習慣「刃を研ぐ」ことなのですが、これも過去のコラムで紹介しています。その内容を一部抜粋します。
ノコギリ(道具が)第1~第6の習慣であるならば、ノコギリ(道具)の「刃」は何でしょうか? 7つの習慣ではそれを4つの側面で表しています。
肉体 運動、栄養、休息など
知性 読書、学習、勉強など
精神 貢献、ミッションステートメントの見直しなど
情緒 信頼残高を高める行為などこの4つの側面をバランスよく高めていくことが、私たちにとっての「刃」を研ぐことになります。
要するに、私たち自身が効果的に活動するために、私たち自身を「刃」と見立て、それを日々磨いていこうという習慣です。この「刃」というのはこの例えから来ています。
ある森の中で一生懸命にノコギリで木を切ろうとしている木こりがいた。しかし、きこりの持つノコギリの刃は錆びついており、なかなか切れない。そんな中、一人の男がその木こりを見てこういった。
「ノコギリの刃を研いだらどうですか?そうすれば、もっと早く木が切れると思いますよ」
しかし、木こりはこういった。
「ただでさえ木が切れなくて忙しいのに、刃を研ぐ時間なんてある訳ないだろ」
今の私はこの木こりのようだと感じていました。身体はクタクタに疲れているのにその身体を労わることなく次の仕事をこなそうとしていました。それは切れない刃で木を切っているようなモノです。。。これでは効果性は高まりませんよね。
■今の私にできる「刃を研ぐ」こと
それでは、今の私ができる「刃を研ぐ」ことは何だろうと考えてみました。今の状態はとにかく疲れが溜まっており、できるならば何もしたくない状況です。そんな状況なので、体を動かしたり、何かを考えたりするような行動はできない(というかやりたくない)です。なので、今回は「精神」に着目してみました。
4つの側面の「精神」は私たちの精神的側面を磨くことです。精神的側面を磨くというのは心の感受性を高めることだと私は思っていますので、その形は人それぞれ違います。先ほどの例では何かに貢献したり、自分自身のミッションステートメントを見直すことを紹介していますが、それ以外にも感動する文学、小説、マンガ、アニメなどを見たりすることもそうですし、自分の心を豊かにする音楽を聴くこともそうです。
今の私は正直動画を見る気力もない状態なので、自分の好きな音楽を聴く時間を1日15分作ることにしました。その15分は部屋の明かりを少し落として、ただ音楽だけに集中できる環境を作りました。ただ、私は何もない状態だと寝てしまう癖があるので、とにかく音楽だけに集中し最後まで寝ないようにする所から始めてみました。
結果、15分はあっという間に過ぎ、少しテンションが高くなっているような感覚になりました。まぁ好きな音楽を15分も聴いていればテンションも高くなると思うのですが、その時間は私にとってとても心地の良い時間でした。なので、その時間を毎日続けてみることにしました。そうした所、疲れは残っているものの、意識が聡明になったような感覚になりました。
この感覚は今までにない感覚で、自分自身が研ぎ澄まされているような感じになっています。そのため、今でも毎日15分は自分のための音楽を聴く時間に充てるようにしています。
■「大きな石」を普段の生活に入れる
この音楽を聴くことが私にとって「刃を研ぐ」行為になっていたようでした。今は精神的側面しか刃を研ぐことができていませんが、その内、肉体、知性、情緒にもチャレンジしていきたいと思います。
こうした刃を研ぐ行為は緊急ではないければ重要なこと、つまり第2領域にあたります。それは「大きな石」でもあります。今回のことで普段の生活に「大きな石」を入れることが自分自身のパフォーマンスに大きな影響を与えていることを痛感しました。(第2領域や大きな石についてはこちらをご参照ください)
結局、私たち自身が活躍できるかどうかは私たち自身が自分で自分の「刃を研ぐ」ことができるかどうかだと思います。今回のことで普段の生活の中で自分自身を再新再生するための時間を設けることは、私たち自身の効果性を高めていくことになるんだなぁとしみじみ感じました。