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第525回 結局は「人」

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 こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です。

 テレビやYoutubeなどを見ていると、たまに謝罪動画を見ることはありませんか? そういう時、その人の人間性が良く出てるなぁと思ったりしています。また、他の人から称賛を受けている人を見ると、こちらもやっぱりその人の人間性が出てるなぁと思ったりしています。実はこういう人間性ってとても大切な事なんじゃないかと思うのです。今回はそんな話です。

■謝罪動画から感じること

 例えば、Youtubeの謝罪動画を見たとします。過去に何かしらのやらかしをしたことで、そのやらかしに対し神妙な面持ちで普段とは違う真面目な態度で謝罪を伝えます。他にもテレビを見ていると何かしらの不祥事を起こした企業の責任者が謝罪会見をしているシーンを見ることがあります。不祥事の度合いによっては額を床に押し付けて土下座をされている方もおられます。

 こうした謝罪って、どういう謝罪だと受け入れられるのでしょうか? 私が受け入れられるなぁと思う言動として、

  • 何に対しての謝罪かが明確になっている
  • 言い訳をしない
  • 嘘偽りなく答える(誠実に対応する)
  • 自分の言葉で話す

このようなことを動画内でされていると、その謝罪動画に共感していることが多いような気がします。

■実際の場面では?

 それでは実際に謝罪を受けた場面を想定し、どういう謝罪なら受け入れられるのかを考えてみます。これは謝罪を受けているということで何かしらの損失を被っている状態です。まずはその損害を補填してもらえるかどうかという点が第一にありますが、それでも、対応が横柄だったりイヤイヤだったりしたら、これは受け入れづらい謝罪になるような気がします。そう考えたら、やっぱり先ほど書いたような

  • 何に対しての謝罪かが明確になっている
  • 言い訳をしない
  • 嘘偽りなく答える(誠実に対応する)
  • 自分の言葉で話す

こういった謝罪は受け入れやすいように思います。

 ネットで「上手な謝罪」で検索するとたくさんの謝罪の仕方が出てきます。謝罪をピンチと捉え、そのピンチをどうすればうまく乗り越えられるか? そんな視点で謝罪の仕方を説明されている方もおられます。

 これ自体に異論反論はありません。ただ、こうした謝罪の仕方をパフォーマンスとして受け取ってしまうとその謝罪は形だけのモノとなり、謝罪の本質からは外れてしまいかねません。勿論、謝罪の仕方が正しいのであれば結果的にその時の謝罪は受け入れてもらえるかもしれませんが、それは短期的な対応であり、長期目線で見たら何も解決はしていないように思います。

■結局は「人」

 思うのですが、結局のところ、謝罪って人に紐づいているような気がします。「この人が言うのだから」というセリフが全てを言い表していると思うのですが、結局、謝罪が受け入れられるかは謝罪の内容以上に、その人の謝罪だからという点が大きいような気がします。

 先ほども書きましたが、謝罪というのは自分の受けた損失に対するお詫びです。だから一般的にはその損失の補填がされるのかどうかという点が焦点になりますが、仮に補填されなかった場合があったとしてもに「この人から謝られたんじゃ、仕方ないか」みたいなことも起こるように思うのです。

 なぜそのようなことが起こるのか? それはその人が信頼に値する人だからです。言い方を変えるならば、周りの人が納得する正しい生き方をされている人だからではないでしょうか。普段から信頼に値する人と感じてもらえているからこそ、いざという時に謝罪を受け取ってもらえるのだと思います。それはつまりその人の人格が育っているからではないでしょうか。普段から

  • 何に対しての謝罪かが明確になっている
  • 言い訳をしない
  • 嘘偽りなく答える(誠実に対応する)
  • 自分の言葉で話す

こういう生き方をされている人は謝罪の時も普段と同じように振舞われます。だからその謝罪が受け取れられるのではないでしょうか。

 このように考えると、どれだけ文明が発達し、技術が進んだとしても、結局は「人」なのではないでしょうか。そして、これは今に始まったことではなく、いにしえの昔から何一つ変わらず私たちの中に根付いている普遍的なことのような気がします。

Comment(2)

コメント

h

これは話の趣旨じゃないのは重々理解した上でですが、謝罪動画や会見は個人的に全く不要です。
まず私(被害を受けた人)に対して映像を通して謝罪する意味が全くわかりません。
謝るなら直接謝れよと。無関係な人に向けて公開するのは謝罪ではなく事象説明会にしてほしいと思ってます。

そして実際の場面を含む謝罪については、私は誰が謝るかなんてどうでもいいです。
大抵の場合一度くらいしか見た事のない責任者がでてきますが、謝るよりも
・その問題に対してどう解決するか
・今後同じ事象を発生させないためにどのような対策を行うのか
の2点が無い謝罪など受入ません。
(私に決定権の有る場合に限りですが)

「今後このような事がないようにチェック体制を設けて~」みたいな具体的な事を一切言わない相手は普通に切ります。

キャリアコンサルタント高橋

h様


コメントありがとうございます。


h様のコメントを拝見させていただくと、そもそも謝罪動画や会見って誰の何のためにあるのかを考えてしまいますね。。。
おっしゃるとおり、本来は謝罪をしなければならない相手がおり、その方にだけ謝罪、原因及び対策の説明をし、理解、納得してもらえれば良い話です。


それをわざわざ動画や会見という形で公開しようとするのは、何だか本質から外れてしまっているような気もしますね。

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