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第429回 SNSの炎上について考える

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 こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です。

 ここ最近、SNSでの炎上が話題になることが多くなったような気がします。私はキャリコン関係とは違うTwitterのアカウントを持っているのですが、先日その界隈で炎上がありました。私自身の炎上ではなかったのですが、間近で見ていていろいろと思うことがありました。そこで今回はSNSでの炎上を考えてみました。

■炎上するとは

 Wikipediaによる炎上はこのように定義されていました。

炎上(えんじょう、英: Flaming)とは、インターネット上において、不祥事の発覚や失言・詭弁などと判断されたことをきっかけに、非難・批判が殺到して、収拾が付かなくなっている事態や状況を指す。

 なるほど、確かにそんな感じがしますね。今回私が近くで見聞きした炎上はある二人の方の意見の言い合いから、どんどん周りの人を巻き込んだ形の炎上でした。私はそこに関わらず距離を取って静観していましたが、双方に味方のような方がつき、お互いをののしり合うというか、お互いの粗を探して攻撃をするような感じになっていました。

 大体、こういう炎上というのは、きっかけは燃料投下といいますか、誰かもしくは何かをdisる所から始まるのではないかと思います。そして、disられたことに対し本人を含め誰かしらがSNSで反応します。その反応の仕方も相手の気持ちを逆なでしたり追い詰めるようなことををしてしまうと、そこに対してさらに反応してしまう...、その後はほおっておいてもどんどん周りの人が巻き込まれてどんどん拡散されていくような気がします。

■炎上をリアルの世界で見てみると?

 しかし、私たちが生活をしているリアルの世界で炎上って起こるでしょうか? 芸能界などショービジネスの世界では度々炎上が起こっています。しかし、私たちの身の回りではそれほど炎上って起きてないのではないでしょうか。それはなぜか?

 私の想像ですが、匿名性がないからだと思います。一人一人が自分の発言に対して責任を負わなければならない状況にあるからではないかと思うのです。言い方を変えると、匿名性が保たれていないリアルでは炎上していることに対して火に油を注ぐような発言はリスクになるかもしれないからでしょう。だから発言しない。発言しないから炎上しない。だから、リアルではネットほど炎上しないのではないかと思います。

 ただ、リアルでも言い合いになることはあると思います。お互いが自分の言いたいことを言い合い、感情をぶつけあったりすることはあるでしょう。そういった時はどうすればよいのでしょうか? 7つの習慣には第5の習慣「まず理解に徹し、そして理解される」という習慣があります。この考え方の根本にあるのは、最初に相手の話を聴くことで、初めて自分の話が聴いてもらえるようになるということす。

 そのためには「勇気」と「思いやり」のバランスをとらなければなりません。ここでいう、勇気とは「自分の考えを臆することなく言えること」、思いやりとは「相手の話をしっかり聴こうとすること」です。こういった考えで相手と会話をすることでお互いの考えを理解し共感し合うことができるようになります。

 これはネットにおいても同じことが言えるのではないかと思います。SNSで言い合いになった場合、順番に自分の主張を話すことになると思います。その時は感情的に思うことがあるかもしれませんが、まずは思いやりを使って相手の言わんとすることを理解することに徹する。それが続くことで、やがて相手は自分の主張を十分聴いてもらえたと感じ、今度はこちらの主張を聴いてくれるようになります。そこで勇気を使って自分の考えを臆することなく伝えます。そして、また相手が何か言いたいことが出てきたと感じたら、再び思いやりを使って聴くことに徹します...。この繰り返しによって、お互いの考えが理解し合えるようになるのではないかと思います。

■SNSの炎上を考える

 SNSで起こる炎上というのは1つは匿名性という問題があると思います。匿名性があるが故に責任のない発言をすることができてしまうため、人を攻撃しても構わないという錯覚が生まれるのかもしれません。

 そして、言い合いについては自分の主張を理解させることを第一に考えてしまうため、思いやりが足りず相手の話を聴こうとしません。その結果、言い合いが続いてしまいます。

 私が思うに、この2点が改善されてくれば少しずつでもSNSでの炎上は減ってくるように思います。ただそのためには、SNSにおけるコミュニケーションリテラシーが上がっていかなければなりません。言葉の攻撃はその人が思った以上に相手の心を抉ります。そういったことが当たり前に感じ、リアルと変わらない関係性が生まれてくるようなネット社会になることが必要なのではないかと思います。

Comment(2)

コメント

匿名

ネット上は関わる人数や範囲が全然違うからではないでしょうか?

キャリアコンサルタント高橋

匿名様


コメントありがとうございます。


確かに、ネットとリアルでは関わる人の範囲が格段に違いますね。
範囲が広がれば広がるほど否定的な考えを持つ方や当人(同士)の事情を理解されていない方も増えてきますよね。


そこに匿名性のフィルターがかかることによって、あたかも当事者のように発言することができてしまうことが問題なのかもしれませんね。。。

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