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第373回 失敗から学ぶこと

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 こんにちは、キャリコンサルタント高橋です。

 最近、ちょっと大きめの失敗をしました。私は本業とは別にプログラムづくりもやっているのですが、先日、すでに公開しているプログラムにバグが見つかりました。その後、すぐに修正版のプログラムを作成しているのですが、かなりたくさんの方に使っていただいているプログラムなので、その影響も大きく、多くの方にご迷惑をおかけしてしまいました。

 こういった失敗をしたとき、ITエンジニアの時分はどうすれば傷を浅く済むようにできるか? とか、どうやって利用者さんに説明すれば納得してもらえるか? といったことを考えていたように思います。それは今でも変わらないのですが、それにプラスして、最近は少し考え方そのものが変わってきていることに気づきました。そこで今回はこのことについて書きます。

■失敗をしたときに考えること(昔)

 最近でこそ落ち着いてきましたが、私はそそっかしい性格なので、昔はよく失敗をしていました。ITエンジニアの時分もそうで、仕事でプログラミングをしていた時などもよく仕様書の読み違いなどで間違ったプログラムをつくっていたことがありました。当然、単体テストをすれば正しく通るはずもなく、そのバグをさがさなければならないのですが、なぜ起こっているのかが見つけらません。そうして解析に3日かかってしまうようなこともありました。そんな時はどうすれば解決できるのか? このまま解決できなかったらどうなるのだろうか? といったネガティブなことが頭をよぎっていたような気がします。

 また、私がつくったプログラムにバグが含まれており、それが本番のシステムで動いてしまったこともありました。さすがにこの時は焦りました。どうすれ一早く復旧ができるのか? どうすれば事を被害を最小限にして鎮静化させられるのか? といった火消しに関することだけを考えていたような気がします。つまり、当時の私の行動はすべて起こったトラブルに対し、どうすればそのトラブルを解決できるか? その一点に意識が向いており、それ以外のことは二の次といった考え方をしていたような気がします。

■失敗したときに考えること(今)

 そして、冒頭の話に戻るのですが、最近大きめの失敗をしました。その影響範囲はかなり広かったように思います。そんな中で私が感じたことは、ご迷惑をかけてしまった方への申し訳なさ、復旧を急ぐ気持ちなどは当然持ち合わせていましたし、その対応は何よりも優先して行いました。しかし、それと同時に「どう振る舞うのが一番ベストだろうか? 」といったことも一緒に考えていました。この失敗に対して、私はどう振る舞うべきなのか? とか、どう動くのが最も効果的なのか? といった方向に思考が向いていたことに気づきました。

 これは恐らく、7つの習慣キャリコンの影響だと思います。7つの習慣的で言えば「自分の天気を持つ」、キャリコンで言えば「イラショナルビリーフ」といったことになると思います。要するに、目の前に起きている事象に善悪はなく、その事象に対して自分がどう感じるかで結果が生まれるという考え方です。それが頭の中にあるので、目の前にある「プログラムのミス」ということも、そこに対して自分がどう反応するかで結果が変わってくるのだという意識を持てるようになっていました。だから、どう振る舞うのがベストか? と考えていたように思います。

■失敗から学ぶこと

 失敗から学べることはたくさんあります。しかし、そのためには失敗した事象と向き合う必要があると思います。失敗したことで起こる心の感情を抱きつつも、その事象と向き合える心の余裕を持っておくことが必要なのではないかと思いました。

 これは、普段から意識をしておかなければなかなかできないことかもしれません。しかし、逆の考え方をするならば、普段から意識をしておけばできることでもあります。それは私たちの可能性を広げるきっかけになるかもしれません。

 失敗したことに対して善悪、良し悪しを決めているのは他ならない私たちです。だとすれば、その失敗があることで私たちが前進し、プラスになるような行動をしていくこともできるのかもしれませんね。

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