ITエンジニアへの5分間キャリア・コンサルティングやってます!

第370回 議論の大切さ

»

 こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です。

 昨日の日曜は日曜参観でした。うちの子は6年生になるのですが、久しぶりに子どもの授業を見学させてもらいました。その中でとても興味深く、心に残った授業がありました。そこで、今回はこの授業のことについて書きたいと思います。

■「ドラえもんは未来に帰るべきか?」

 その授業は道徳でした。道徳といえば物の善悪や善し悪しなどを考える授業かと思っていたのですが、そこで行われていたのは議論でした。その議論のお題は、

「ドラえもんは未来に帰るべきか?」

 最初に拝見したとき、かなりぶっ飛んだ授業をしているなぁと思って見ていたのですが、実は内容はかなり深い。ドラえもんが未来に帰ることについて賛成派と反対派に分かれて意見を出し合っていたのですが、色んな意見が出ていました。

賛成派

  • ドラえもんがいることでのび太がダメ人間になる
  • ドラえもんは兵器になりかねない。ドラえもんを狙って世界中が奪い合いになる
  • ドラえもんがいることで大きく未来が変わっている

反対派

  • ドラえもんがいることでのび太は成長する
  • ドラえもんが世界を救っていること(話)がある
  • そもそもドラえもんが帰ったら話が成立しない

 どの意見もまっとうで、なるほどなぁと関心してしまいました。これ、大人が行うワークセッションにも十分使えそうなお題だと感じました。

■議論の大切さ

 実はこの議論は日曜参観の道徳の時間中には終わりませんでした。そのため、宿題のような形で持ち越しになってしまいました。どのような結末に導くのかを楽しみにしていたので、正直な所、少し残念に思いましたが、この授業は多くの示唆に富んでいると感じました。

 私の勝手な想像ですが、恐らくこの授業ではどちらが正しいかを導き出すことを狙っているのではないと思います。そこに目を向けるのではなく、その過程で考えられること(平和、平等・公平、善悪など)について自分の意見を伝えられること、そして相手の意見を受け入れられること、これを狙っていたのではないかと思いました。

 議論というのはお互いの意見をぶつけ合う場でもありますが、同時に意見を受け入れ合う場でもあると思います。特に、大人が行う議論ではその傾向が強くなっているように感じています。このように、自分の考えを相手に伝え、相手の考えを受け止める、こういったことを小学校の授業で行っているとしたら、それは素晴らしい授業だと感じました。

 この授業の結末がどのようになったのか、今度子どもに聴いてみようと思いました。

■4冊目の本が出版されます!

 さて、私の4冊目の本「部下とチームが動き出す!聴く技術」が今週発売になります。

 先ほどの話にも出てきた「相手の考えを受け止める」ことについても書いております。会話を技術(スキル)として捉え、会話によって相手のパフォーマンスをアップさせることについて書かせていただきました。

 この本には、今、私のもてる知識を存分に詰め込みました。もし、本屋さんで見かけられたら是非お手に取ってみてくださいね!

Comment(0)

コメント

コメントを投稿する