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第369回 会話に対する意識の違い

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 こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です。

 最近、異業種の方とお会いすることが増えてきました。正直、私はそれほどコミュニケーション能力が高い訳ではないので、結構こういった場では気合を入れて一段階テンションを上げて臨むようにしています。基本的に私は聴く側に回ることが多いのですが、多くの方とお話をさせていただくと私なりに色んな特徴が見えてきます。そんな中で最近会話に関して感じることがあります。今回はそのことについて書きます。

■聴いてみると分かる話し方の違い

 話を聴いてみると、人にはいろんなタイプがあることが分かってきます。基本的にご自身からどんどん話をしていただけるような自発的に話をされる人との会話は楽です。こちらが聴き側に回っているとどんどん話をしてくれるからです。実はこのタイプの方は最初少ないと思っていたのですが、実際には結構な数がおられると感じるようになりました。

 また、会話の中で傾聴をされている人が結構おられることも私にとっては意外な事でした。そんなときは決まって「とても会話がお上手ですね、気づいたら自分の話をしていました」のようにお伝えさせていただくのですが、そうすると、何かしらの傾聴技法を学んでおられることを教えていただくことがあります。

 私なりの肌感覚ですが、ここ数年、人との会話に比重を置かれている方が増えてきている印象を持っています。それは、一言で言えば会話に対する価値観が高まっていると言えるかもしれません。

■会話に対する意識の違い

 それは、これまでの意思疎通を図る上での会話から、相手の内面を拾い上げ、本質に近づこうとする会話に意識が向いているのかもしれません。私たちの普段の会話はいかにして自分の考えや想いを相手に伝え、理解してもらうかに焦点が当てられています。だから、論理思考のように正しく順序だてて物事を伝えるといった手法がビジネスでもプライベートでも必要とされてきました。

 この考え方は間違っていませんし、私たちの仕事や普段の生活の中でもとても重要な位置づけをしています。しかし、この考え方がベースにあると、本質的な会話ができない場合があります。それは、この会話は「自分のことを知ってもらう」という考え方がベースにあるからです。

 しかし、今の時代はそこから一歩前に進んでいます。こういった自分を主張するという考え方から、「相手のことを知るようにする」のように相手の考えや想いに共感することを第一に考えます。

 会話は相手とのコミュニケーションです。だからこそ、自分の話ばかりしていると相手の状況が理解できず、相手との関係性はどんどん悪くなっていきます。そうならないようにするために、まずは相手の話に共感をすることで相手との信頼関係を築き、その上でこちらの話を理解してもらうようにします。こうすることで、相手との間で信頼関係を築き、より深いレベルで会話を行うことができるようになってきます。

 ちょうど、この考え方は7つの習慣にある第5の習慣「まず理解に徹し、そして理解される」に近い考え方かもしれません。相手に物事を理解いてもらうためには、自分の考えや判断(自叙伝的な反応といいます)を抑え、まずは相手の言わんとする事を理解することから始め、そうして相手が十分に理解してもらえたと感じたら、そこで自分の想いや考えを伝えるようにします。正に、この考え方こそ「相手相手のことを知るようにする]を体現した形ではないかと思います。

■4月目の本が近々発売されます

 今回お話した「会話に対する意識の違い」については私4冊目の本でもたっぷり書かせていただいております。

部下とチームが動き出す!聴く技術

 6月中旬発売予定です。もし、本屋さんなどでお見みかけの際は、ぜひご一読くださいませ!

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