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第273回 mBotからプログラミングを考える

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 こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です。

 少し前に、あべっかんさんの本の書評を書かせていただいた際、最後にmBotを購入したことを書きました。先日、無事mBotがウチに届きましたので、ちょっと子どもと触ってみました。今回はその中で感じたことを書きたいと思います。

■mBotとは?

 mBot(エムボット)とはMakeblock社製の組み立てロボットキットで小学生の子どもでも簡単に組み立てることができるようになっています。mBotには一定距離やライントレース(線上を動く)をさせたり、ライトを付けたり音を鳴らしたり、赤外線制御で壁を認知させるなどいくつかのセンサが搭載されています。また、拡張させることでジャイロセンサーや温度検知、光センサーなども付けることができるそうです。

 そして、mBotの最大の特徴としてプログラミングによってmBotの動きを制御することができるようになっています。そこで使われるプログラミング言語は子どものプログラミング教育でもよく使用されるスクラッチ(Scratch)をベースとしています。また、C++に似たアルドゥイーノ(Arduino)言語というプログラミング言語に変換したり、直接Arduino言語でプログラミングすることもできます。これらをスマートフォン、タブレット、PCからBluetoothなどで制御することができるので、とても手軽にプログラミングすることができます。

 言うなれば、小さいうちからロボットやプログラミングに慣れ親しむために作られた教育用のロボットがmBotです。そして、このmBotは1万円程度で入手することができます。

■mBotを触った感想

 早速、小学4年生になるウチの子どもにmBotを作ってもらいました。部品の数は結構ありましたが、ドライバーやレンチといった工具は既に用意されており、こちらが準備するモノが特に何もありません。説明書はイラストがメインになっており、感覚で作ることができ、ウチの子も30分もかからずに完成させました。出来上がったmBotに至極感動したらしく、mBotに名前を付け、mBotに付属してるリモコンでmBotを動かして遊んでいました。

 しばらく遊んでいるのを見守っていたのですが、頃合いを見計らって「mBotを自由に動かすことができるけど、やってみる? 」と聞くと、二つ返事で「うん! 」と言ってきました。そこで、スマホにmBotを動かすアプリをインストールし、何も説明せずに渡してみました。

 このアプリには「ストーリー」と「創作」という2つのモードがあります。ストーリーモードはミッションをクリアしてプログラミングを学ぶ初心者向けのモードで、創作モードは自由にプログラミングができる中級者向けのモードになっており、どちらもスクラッチベースでプログラミングします。

 最初はどうするかな? と思って子どもの様子を見ていたのですが、勝手にストーリーモードを選び、最初のミッションに挑戦し始めました。そうして、何も説明しないままスクラッチに触り出し、いきなりmBotを動かしだしました。

 さすがにこれには驚き、どうやったのか聞いてみると、画面にはスクラッチのブロック(命令)があらかじめ用意されており、それを繋ぎ合わせただけだそうです。しかし、その動作でmBotが動いたことでスクラッチの使い方やmBotの動かし方を直感で感じとったようです。その後、勝手にどんどんストーリーモードを進め出し、アッという間にすべてのミッションを完了させてしまいました。途中、思い通りの動きができずにアドバイスをしたことは数回ありましたが、それ以外は自分で考え、結構難しいプログラミングまでできるようになっていました。

 ストーリーモードが終わった後、mBotとスクラッチの感想を聞いてみましたが、「とても面白い! 」と答えてくれました。またスクラッチでつくるプログラミングは難しかったときいてみましたが、「難しくなかった」と答えました。そうして、今は創作モードに進み、自分で色々プログラミングを作っています。

■プログラミングを学ぶヒントがここにある

 今回、子どもがmBotを通じてプログラミングを触る様を見て、プログラミングの学ぶヒントがあると思いました。それは「体感」です。理屈ではなく、まず感じてみる。体験してみる。そこで得た経験に「それがプログラミングだよ」と知識をプラスすることで初めて自分の体験したことがプログラミングであることを理解する。この流れでプログラミングを学ぶことがとても自然な流れであるように感じました。

 そして、現在執筆中の本も実はこの流れを踏襲しています。すでに原稿の執筆は完了しており、今後は構成作業に入っていきます。こちらもしっかり作り込んでいきますので、ぜひお楽しみください!

 そして、夏休みの親子研究にmBotはかなりオススメです! ご興味のある方はぜひ!

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