第235回 相手と信頼関係を築くためには
こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です。
最近はずっと1級キャリアコンサルティング技能検定(以下、1級CC技能検定)の試験勉強をしています。元々、難易度激高の試験なので夏前からじっくり腰を据えて取り組んでいるのですが、先日実技試験の1つである面接試験の対策研修に参加してきました。1級CC技能検定で受検者は他のキャリアコンサルタントを指導する役として30分の面接試験に臨みます。その面接試験では相手役(指導されるキャリアコンサルタント役)との信頼関係をいかに築くか? が重要になってきます。こういった信頼関係を築くことは私たちの普段の仕事や生活の中でも大切な部分です。そこで、今回は相手と信頼関係を築くことについて考えてみたいと思います。
■1級CC技能検定の面接試験とは
1級CC技能検定の実技試験には論述試験と面接試験があります。論述試験ではあるキャリアコンサルタントの失敗事例が語られており、受検者はキャリアコンサルタントの指導者役として、その失敗事例から原因、対策などを文章にて論述します。
それに対して面接試験は、相談者役のキャリアコンサルタントが指導者役の受験者に対して、自分の失敗したキャリアコンサルティングの事例を持ってきて、どうすればよかったのかを相談に来たという設定で30分間の面接ロールプレイ(以下RP)を行います。このやり取りを終始試験官が確認しており、指導者として適切かどうかを評価します。また、面接試験の後に試験管から口頭試問が行われ、面接の内容の振り返りやどういったキャリア理論や技法を使ったかなど、指導者の考えと行動が一致しているかどうかが問われます。
この面接試験で相手役となるキャリアコンサルタントは試験実施団体があらかじめ用意した人です。当然、受検者はこの人と会ったことはなく、試験会場の場で初めて会います。そのため、受検者は初めて会う相談者のキャリアコンサルタントとしての悩みを聞き、それを指導者として30分という時間内に解決し、その解決にあたって用いた理論や技法を試験官に説明しなければならないです。
■面接試験における信頼関係の構築
この面接試験における重要な要素として、30分という時間内に相談者役と信頼関係を築くことができるか? があります。面接試験といっても実際の場面を想定された試験ですので、私たちが通常行う相談と何ら変わりません。ですので、高飛車に会話をしたり、権威や理論を振りかざしたりするような指導者だと、当然のことながら相手から嫌悪され、到底信頼関係は築けません。
相談者役との信頼関係を築くためには、相手の行いや気持ちを汲み取り、そこを認めなければなりません。キャリアコンサルティングには失敗したけど、どういった想いで面談相手と向き合い、面談相手に言葉を投げかけ、どういった方策を立てたのかを傾聴でしっかりと認める。そうすることで相手との信頼関係を少しずつ築いていきます。その上で相手に配慮し、指導者役である受検者が考える本当の問題点について相手と合意を取り、具体的な指導へと展開していきます。
■相手と信頼関係を築くためには
もちろん、これは面接RPを行う上での話です。しかし、こういった形での信頼関係の構築は、私たちの普段の生活の中でも当たり前のように行われているのではないでしょうか。目の前の相手と信頼関係を築こうとするならば、まずは相手を認めることをやっていると思うのです。
そう考えると、私たちが部下であれ家族であれ誰であれ、目の前の相手と信頼関係を築こうと思うのであれば、まずは相手の話をしっかりと聴き、相手のことを認めることが必要なのではないでしょうか。その上で、相手を指導するのであれば、頭ごなしではなく相手に配慮した指導を行うべきではないかなと思いますし、これは信頼関係を築く上での基本的な行為だと私は思います。
昨今の人間関係は複雑といわれています。だからこそ、私たちは基本に立ち返った信頼関係の構築が必要になってくるような気がしています。
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