第236回 実演することの大切さ
こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です。
ここ最近、傾聴を実演する機会が増えてきました。といっても、1級キャリアコンサルティング技能検定の練習ではなく、普段の研修の中での話です。コミュニケーション系の研修では傾聴の重要性をお話しさせていただくことがあるのですが、それだけだと受講者の方はピンとこない、もしくはイメージしづらいこともあるので、最近は傾聴を実演させていただくようにしています。それは、私が行う傾聴が完成されているとか見本になるとか、そういったことではなく、良い部分も悪い部分も見ていただくことで、受講者の方への気づきになればという意味でやらせていただいております。そして、こういった実演をさせていただくことで、私自身にもいろんな気づきがありました。そこで、今回は実演することについて考えてみたいと思います。
■傾聴の実演
傾聴とは相手の話に耳を傾け、能動的に話を聴くことです。しかしこの傾聴というのはなかなか難しく、うまくいかない人も結構おられます。これは過去のコラムにも書かせていただきましたが、傾聴は私たちが普段行っている「聞き方」とは違う「聴き方」をするからに他なりません。そのため、研修などで傾聴の練習をやっていてもなかなかうまくいかない場合があります。
こういったとき、以前はどうすれば傾聴ができるか? アドバイスやコツを紹介していたのですが、それだと受講者の方の腹落ち感が足りないのではないかと感じていました。そこで、ある研修で傾聴のトレーニングをしていた際、いつもと同じようにアドバイスやコツをお伝えした後、思い切って実演してみることにしました。もちろん、即興なのでうまくいかないこともあることをお伝えした上で実演でしたが、比較的うまくいったみたいで受講者の方には満足していただけたようでした。そこで、それ以降傾聴のトレーニングがある場合は実演させていただくことを心がるようにしています。
■実演することの大切さ
実はこれまでも実践することはできたのですが、実践してしまうとそのやり方や型にハマってしまう危険性があると感じ、今まではやってきませんでした。しかし、そういったデメリットをちゃんとご説明した上で実演することは受講者の方にとってはプラスなことだと感じるようになりました。これも過去のコラムでも書きましたが、「守破離」のように型から入ることで技術やスキルを習得する方法もあるので、実演することは習得の近道ではないかと思っております。
どんな仕事においても誰かにモノを教える場合、実演という方法は相手に腹落ち感を与えるとても良い方法なのではないかと思います。また、実演するためにはそれ相応のスキルや技術を身につけておかなければなりません。そのため、自分自身の技術やスキルを高めることに繋がると思います。
これらのことから、最近はなんでも実演することを心がけるようにしています。これが案外自分を鍛える良いキッカケになっています(笑)
■電子書籍版が発売されます!
毎度の宣伝で恐縮です。。。
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