第231回 2冊目の本を出版する話4 ~執筆時のトラブル~
こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です。
私が今度出版させていただく2冊目の本の紹介も4回目になりました。前回はマンガ部に関するお話しでしたが、今回は執筆時に起こったトラブルについてご紹介したいと思います。
■執筆時のトラブル
2冊目の本を本格的に執筆しだしたのは昨年の11月頃でしたが、一般的に本を執筆する際、出版する際のページ数をあらかじめ決めておき、そのボリュームの範囲内で執筆作業を行います。企画段階での分量は本文180ページ、マンガ100ページの合計280ページになってました。今回私が執筆する本は1ページ約900文字程度の分量を想定していたため、おおおよそ180ページ×900文字/ページ=162,000文字程度を書かなければなりませんでした。これを、本文の各章ごとに割り当て、ある程度のページ数を決めて執筆を始めました。そうして執筆を始めた頃、最初のトラブルが起きました。
実は当初の構成は今と違い8章立てで書いていたのですが、書き進めていくうちに構成を見直した方が良いと感じるようになり、最終的には5章構成に変更させてもらいました。これが本文だけの話ならよかったのですが、この本はマンガと本文がセットなので、章立ての構成変更はマンガ部(シナリオ)にも影響を及ぼします。しかし、この章構成を変更しないと、私の表現する内容がうまく伝わらないと感じ、無理をいって変更していただきました。ただ、幸いなことにこのときは早い段階での構成変更だったので、シナリオ構成を見直してもらうなどしてうまく対応していただきました。
そして、原稿は何とか全部書き上げることができました。しかし、ここで、2つめのトラブルが起こります。これは過去のコラムでも書きましたが、プログラミングを説明する章(第4章)が肥大してしまい、全体で500ページ弱の分量まで膨れ上がってしまったのです。さすがにこれだけの分量を載せることはできないので、このボリュームを当初想定されている180ページ程度まで圧縮する作業が始まりました。
私は本を書くときに最も大変なことはどれだけたくさんの文字量を書けるか? だと思っていたのですが、実際に原稿を書き始めると、原稿を書くことより原稿の文字量を減らすことの方が数倍も難しかったです。原稿は著者が言葉を選んで書いています。その言葉を削るということは、伝わる内容が変わってしまうかもしれないのです。それが、2割、3割程度の削減ならば、表現の仕方を変えることでなんとか対応できます。しかし、このときは原稿の分量を1/3まで減らさなければなりませんでした。さすがにそれだけの量を減らすと伝えようとしている内容が変わってしまう可能性の方が大きいのです。
伝えたいことがたくさんあるのに、それを伝えることができない、このジレンマには相当悩まされました。しかし、編集者さんのサポートもあり、何とか目標の分量までページ数まで減らすことができました。そうして、原稿の修正が終わったのがちょうど今年の8月のお盆休みの頃でした。
この後、JMAMさんの担当者さんが原稿のチェックをされるのですが、ここで最後のトラブルが起こりました。それは「読んでわからない」といわれたのです。。。担当者さんはプログラミングについては知識を持っておられず、いつも一読者の視点で意見をもらっていたので、私は担当者さんの声を一つの指標としていました。その担当者さんから「分からない」といわれた以上、原稿を修正する必要が出てきました。しかし、このときは既に出版日もある程度決まり、原稿を修正するにしても限られた時間しかありませんでした。
ですが、「読んでわからない」本を出版するのは絶対に嫌だったので、この段階でもう一度ゼロベースに立ち返り、「わかる」とは何かを考え直しました。そうして、
ITエンジニアの「わかる」と初心者の「わかる」は絶対的に違う
という仮定の基、もう一度、プログラミングの説明を最初から書き直しました。
そうして、締め切りギリギリのタイミングでもう一度原稿を書き上げ、それを担当者さんに確認していただいたところ、無事OKの返事をいただくことができました。これで、原稿執筆の作業は終了しました。
■本の執筆で感じたこと
これも過去のコラムで書いたと思いますが、私はこの本を「日本一分かりやすいプログラミング本」にしたいと思い、ずっと執筆活動に取り組んできました。一人でも多くの人にプログラミングの楽しさ、素晴らしさを知ってもらいたいと思い、約1年に渡り、この本の執筆、制作に取り組んできました。その想いは執筆当初から今に至るまでブレていないつもりです。だから、私は自分の本に対して自信を持っているつもりです。
そして、こういった機会を与えていただいたことには本当に心から感謝しています。しかし、本の著者として、何かを表現する者として、その機会を与えていただいたことは、同時にその評価も受けなければならないと思っています。恐らく、私はこの本の評価は真っ二つに割れるのではないかと思っています。ですが、どんな結果になろうと、自分のやってきたことを信じ、その結果を受け止めたいと思っています。
■現在の進捗
現在は著者が行えるすべての作業が完了しました。すでに下版といって印刷所に原稿は送られ、製本作業が行われてる段階なのだそうです。そうして、27日頃から配本といって各書店に本が送られるそうなので、その数日後には全国の書店さんに並ぶそうです。そのため、来週末には本屋さんで見かけることがあるかもしれません。そのときはぜひお手に取って確認してみていただけるとうれしいです♪
次回は出版ごとで気づいたことや、これから出版を目指される人へのアドバイスのようなことをさせていただければと思っています。
コメント
匿名
なにこれ? つまらないし、くだらない。中身がない。
キャリアコンサルタント高橋
匿名さま、
コメントありがとうございます。
最近は本の執筆の裏側をご紹介するコラムを書いておりますので、ご興味のない方にとっては匿名さまのようなご意見をお感じになられることもあろうかと思います。不快に感じる点がありましたらご容赦くださいませ。