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第170回 求めるキャリアを実現するには

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 こんにちは、キャリア・コンサルタント高橋です。

 キャリアコンサルティングを行う際、非常に神経を使うポイントが2つあります。一つはその人の想いを探し出す自己理解の段階、もう一つはキャリアを実現させる方法を考える意思決定の段階です。このうち、その人の想いを探し出すことについてはこのコラムでも度々出ていますので、今回は求めるキャリアを実現する方法を過去に紹介したコラムを引用しながら紹介したいと思います。

■キャリアを実現させる最後のステップ

 キャリアを実現させる方法はこのコラムでも度々書かせてもらっていますが、一般的には、

自己理解

仕事理解

意思決定

の流れを踏みます。自己理解ではその人の想いを明確にします。次の仕事理解ではその想いを実現する仕事が何かを探します。しかし、この段階ではその人の想いを実現させる仕事が何かを理解してもらうところまでなので、実際にその仕事に就けるかどうかまで考慮していません。そこで、最後の意思決定の段階で、実際に仕事に就く方法を考えます。

 この意思決定については、『第5回 あなただけのキャリアを設計する(1)』~『第7回 あなただけのキャリアを設計する(3)』あたりに書きましたが、

具体的な仕事を考える

仕事をするために必要な能力、スキルを考える

仕事に就く具体的な方法を考える

の流れで段階を追ってキャリアを実現させていきます。このとき、一番難しいのが最後の「仕事に就く具体的な方法を考える」です。キャリアコンサルティングを行う上で、一番の難関がここだといっても過言ではありません。それは、この段階で仕事に就くための実際のアクションを取るからです。具体的には新しい仕事の獲得、配置転換、転職、部門設立、独立などの方法を実践していきます。従って、この段階ではどれだけ実現可能性のある方法を考えることができるかが一つの大きなポイントになります。

■キーマンに訴える力を養う

 また、キャリアは自分一人の力で実現できるモノではありません。キャリアを実現させるためには、あなたをその仕事に就かせることができる人(キーマン)にあなたを認めてもらわなければなりません。そのためには「認められる力」が必要になってきます。認められる力は、『第51回 四方山話(33) 選ばれる力』や『第125回 選ばれるタイミング』に書きましたが、

  • 実力をつける
  • 認められるための場に出る
  • 辛抱強く続ける

ことで養います。また、

  • キーマンの考えを理解するように努めること
  • 手を抜かないこと

ことであなたを選ぶ側の人(キーマン)の意識に近づけるように働きかけます。こうすることで、あなたが選ばれる可能性を引き上げていきます。

■キャリアの実現とモチベーション管理

 ただ、この認められる力は辛坊強く続けることが求められます。しかし、キャリアづくりはときとして忙しいなどの理由からこういった活動を続けられないことがあります。つまり、キャリアを実現させるためにはモチベーションの管理が必要になってきます。そのための方法は『第131回 キャリアプランの実現とモチベーションの管理』に書きましたが、

  • キャリアプランが実現したことを強くイメージする
  • キャリアプランが実現しなかったことを強くイメージする
  • 具体的に起こっている変化に注目し、成果が出ていることを意識する

のようなモチベーションを高める工夫を取るといったことが考えられます。また逆の発想で、キャリアの実現を生活の一部と捉え、普段の生活のように粛々と行うことでモチベーションに左右されないキャリアづくりを行うことも考えられます。こういった取り組みの積み重ねがキャリアプランの実現へと繋がっていきます。

■キャリア実現の道は1日にしてならず、しかし…

 今回は実際にキャリアに就く方法~意思決定~について、過去のコラムを引用しながらご紹介しました。こうやってみると、キャリアを実現させることは並大抵のことではないかもしれません。しかし、実現させ方法は確実にあります。もし、ご興味のある方はぜひ実践してみてください。

 また、拙著『ひとりでできる!ITエンジニアのキャリアデザイン術 ~望みをかなえる「壁」の越え方』には、ITエンジニアの方がひとりでもキャリアを実現させる方法を余すところなく紹介してます。こちらもご興味のある方はぜひご覧ください!

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