第118回 変わるためのキッカケづくり
こんにちは、キャリア・コンサルタント高橋です。
先日、出張先でいくつか興味深いできごとに遭遇しました。そこで今回はこのことをネタにしたいと思います。
■守らない横断歩道を守る方法
その場所は人の往来が多い横断歩道でした。いつも出張でそこを通るのですが、車どおりが激しい割に信号を守らない人が多い結構危険な場所でした。私はキャリーバッグを持っていることもあるので信号は守っているのですが、それでも私の横をどんどん人が信号を無視して横断歩道を渡っていると何ともいえない感覚になります。
ところが、先日この横断歩道に行ってみると、いつもと違う風景がありました。横断歩道の信号を守らない人が誰一人いないのです。皆、信号のとおり赤だと止まり、青だと進むのです。どうしたのかと思い近づいてみると、どうやら横断歩道の誘導をしている人がいるようです。普段は誘導している人なんかいないのになぁと思ってその人をよくみてみると、いかにもヤクザ映画にも出てきそうな感じの人が横断歩道の旗をもって立たれていたのです。
「この人が横断歩道の誘導をしてたら、絶対誰も逆らえないだろうなぁ」
どうやら、この人が抑止になって誰もが横断報道を守っているような感じでした。
■しゃべらない客をしゃべらせる方法
別の日、ある定食屋さんでお昼ごはんを食べました。そこは、昔からある定食屋さんで料理もおいしいんですが、あまり活気づいていない感じのお店でした。お客さんはたくさん入ってくるのですが、どの人も事務的に注文し、出てきた料理を黙々と食べ、食べ終わったら会計をしてさっさと出て行くような無機質な感じのお店でした。
しばらくこの店に行ってなかったぁと思い、この前行ってみたのですが、以前と少し雰囲気が違いました。何となく明るい感じがしたのです。少し違和感を感じながら席につき注文をしようとしたところ、お店の人が「こんにちは! 」といってきたんです。
「いらっしゃいませ」じゃなく「こんにちは? 」
一瞬、すごい違和感を覚えたのですが、「こんにちは」といわれたらこちらも何か話さない訳にはいきません。
「こんにちは、今日も暑いっすね」思わずこんなことをいっていました。恐らく、店の対応が「いらっしゃいませ」から「こんにちは」に変わっただけなのかもしれません。しかし、たったそれだけのことでこれだけ店の雰囲気が変わるモノなんだなぁと感心させられました。
■変わるきっかけはすぐ傍にある
どちらのケースも一見すると違和感を感じます。しかし、横断歩道のケースにしても、お店のケースにしても利にかなったことをしているように感じました。
横断歩道のケースでは、武闘派(? )な人が横断歩道の誘導をすることで、結果信号を守るという抑止力が働いています。お店のケースでは「こんにちは」ということで会話を促す力が働いています。どちらもきっかけは小さなことです。しかし、その小さなきっかけが大きな変化を生んでいる良い例だなと思いました。
こういったことは、私たちの身の回りにもたくさんあります。
- あなたが加わることで、組織に抑止力を働かせ、正しい運用ルールを守らせることができませんか?
- あなたが加わることで、組織の会話が弾み、組織を活性化させることができませんか?
もし、あなたが加わることによって組織が大きく変わる可能性があるならば、ぜひその役割を担ってみてください。それは組織のためだけでなく、あなた自身のキャリアをつくり出す上で必ず何かしらのプラスになるはずです。
コメント
abekkan
そういえば、私が通うスポーツジムの受付では、「いらっしゃいませ」ではなくて「こんばんは」って言われます。「いらっしゃいませ」だったら無言で通りすぎるでしょうけど、「こんばんは」と言われたらこちらも「こんばんは」ってとりあえう返すことになります。
「いらっしゃいませ」よりいい感じですね!
abekkanさん、
いらっしゃいませ♪
確かに、スポーツジムなんかでは「こんにちは」とか「こんばんは」とか言ってるイメージがありますね。
人が変わるきっかけなんて、案外身近にたくさんあるのかもしれませんね。