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第59回 講師オーディションに参加して

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 こんにちは、キャリア・コンサルタント高橋です。

 最近、セミナーや講演会に対する講師オーディションの話をよく聞きます。筆者も一応講師のはしくれですから、いつかこのようなオーディションに出場してみたいと思っていましたのですが、先日、この講師オーディションに参加する機会がありましたので、今回はそのことについて書きたいと思います。

■『商工会議所に呼ばれる講師オーディション』に参加!

 元々、筆者がこういった講師オーディションに出たいと思うようになったのは、自分の講師としての実力がどの程度のモノか知りたかったからです。これまで、数多くの研修を行ってきた筆者の講師としてのレベルは高いのか低いのか、それを客観的に判断してもらいたいと思うのは、講師をされている方なら一度や二度は思ったことがあるのではないでしょうか。また、奇しくもそのタイミングで『選ばれる力』の記事を書いてしまったものですから、尚のこと、その衝動が治まらなくなっていました。

選ばれる力の記事:詳しくは『第51回 四方山話(33) 選ばれる力』をご参照ください。

 そんな折、Webサイトをあれこれとみていると、『第4回 商工会議所に呼ばれる講師オーディション』なる文字が目に飛び込んできました。それは、株式会社ネクストフェイズさんが主催している商工会議所に呼ばれる講師を発掘するオーディションで、過去に3回実施された実績があるそうです。また、このオーディションは参加者が多いためレベルが高いこと、審査される方として講師エージェント会社の関係者や商工会議所の方が多数来られるため、ビジネスチャンスに直結するオーディションであることも分かりました。過去に参加された方の感想を調べてみても、オーディションに参加することで講師エージェント会社や商工会議所から講師として声をかけていただけるようになったという声も聞こえてきます。

第4回 商工会議所に呼ばれる講師オーディション:詳しくはこちらをご参照ください。

 それらをみていると、筆者の内なる想いが煮えたぎってきて、否が応でも受けてみたくなってきました。ところが、残念なことに筆者がそのサイトを見つけたときには、すでにオーディションの受付締切日が数日過ぎていました。

 しかし! 締め切りが数日過ぎているくらいでは、筆者の熱い気持ちが治まるはずもありません。無理を承知でネクストフェイズさんに参加のお願いをさせてもらったところ、まだ予選会は終わってないので今ならまだエントリーできますよ、との温かいお返事をいただきました。そうして、締め切りを過ぎているにもかかわらず、何とか駆け込みで予選会に参加させてもらうことになりました。

 予選会では、審査員の前で企画した研修のプレゼンテーションを10分間で行います。研修のネタは何にしようか色々悩んだのですが、今回は実際の研修で参加者の反応がよかったモチベーションアップを選ぶことにしました。

 予選会までの期間は数日と短かったですが、それでも事前の準備をしっかり行い、何度も練習をした上で予選会に臨みました。しかし、予選会を受けた後の審査員からのフィードバックで、どのようにして参加者にノウハウを提供するのか、その部分が分からなかったとの指摘をいただきました。正直、これは致命的なミスをしたと思いました。研修のプレゼンをするのに、参加者が何を得られるのかを説明していないのは完全にアウトです。「やってしもた…」と思い、そのときは本選出場はほぼ絶望的だな…と諦めてしまいました。

 ところが、後日、なんと本選出場の通知が届きました! 正直なところ、筆者の中では「? 」マークがついていたのですが、本選までは数日しかなく、そんなことを考えている余裕もなかったので、そこからは急いで本選の準備に取りかかりました。もちろん、予選会で指摘された参加者へのノウハウの提供も抜かりなく準備しています。そうして、いよいよオーディション本選の日を迎えました。

■オーディションに参加して感じたこと

 オーディション本選では、本選出場者9名が講師エージェント会社の関係者2名、商工会議所の関係者6名の計8名の審査員の前で、研修のプレゼンを行います。筆者は最初、この段階で講師の順位付けが決まるのかと思っていました。しかし、このオーディションはそうではなく、純粋に審査員の前で自らが企画した研修をプレゼンし、それをみた審査員がその講師を採用を検討するという、本当にガチのプレゼンだったのです。

 そして、いよいよオーディションがスタート! 筆者は7番目、かなり後ろの方にアサインされています。そのため、最初は他の講師の方のプレゼンを拝見させてもらっていたのですが、流石にどの方もうまいっ! しかもネタが消費税増税、業務革新、売上をアップさせる名刺のつくり方といった商工会議所ウケするネタが続き、筆者が予定しているモチベーションアップネタは、本当にこの場に合っているネタなのか…と少し気後れするようになりました。しかし、そんなことを考えていても、時間は刻一刻と過ぎていきます。そうして、いよいよ7番目、筆者の出番がやってきました。ここまできたらアレコレ考えても仕方がありません。これまでやってきた普段通りのやり方をするまで! と半ば開き直ってプレゼンをさせてもらいました。

 結果は…、もう少しブラッシュアップできた個所はあったとは思いますが、自分なりにできることはやれたと思います。そして、ありがたいことに、講師エージェントの方とある商工会議所の方が興味を示していただきました。

 そうして、オーディションが終わり、主催者、参加者、審査員の方々で懇親会が開かれました。ここで、主催者の方と話をさせてもらっていたのですが、筆者のプレゼンには「熱い想い」が込められており、本選ではそれが審査員の方に届いていると評していただきました。筆者は普段から研修を行う際、「想いを込める」ことを信条としてやってきましたので、そのように評してもらえたことは、筆者がこれまでやってきた研修のあり方を認めていただいたような気がしました。それは、筆者の講師としてのスタイルや強み、特徴が確立されたような感じがして、本当に嬉しかった瞬間でもありました。

 また、主催者の方はこのようなことも話されていました。

『このオーディションの本選に出場される人はみなさん力を持っている。そしてこのオーディションはそんな方々と商工会議所、講師エージェントとを取り持つ場として用意させてもらっている。しかし、我々主催者にできることはここまでで、ここから先は出場者の力でビジネスチャンスを掴み取らなければならない。

だから、もしこれから先、あなたがビジネスチャンスをつかみ取れなかったとしたら、それはあなたの努力が足りなかったと思ってしまう』

 まさしくその通りだと思います。筆者は今回の講師オーディションを通じて、自分の立ち位置を知ることができました。そうして、講師の本分である「人に何かを教えること」、それをビジネスとして成り立たせるためのチャンスをいただきました。これからは、このチャンスを具体的な形にすることが、講師としての筆者の次の目標になります。

 一日でも早くこのビジネスチャンスを形にして、主催者の方に良い報告をさせてもらえるよう、これからも頑張りたいと思います!

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