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メイキング・オブ・『来年「本当にやりたいこと」を見つけるための4ステップ』

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 年末も押し迫ってきましたね。年末って、雰囲気的にも、何かと忙しく感じますよね。

 その忙しさの中で、新年を迎えます。

 「今年の抱負は何ですか?」

 「今年もいい年にしたいですね」

 新春番組で流れる司会者とタレントのやりとりを、コタツに入って眺めながら、

 「今年の抱負か~、別に抱負なんかないよ~」

とため息をつきたくなる……わたしが毎年そうだったように、あなたもそんな気持ちを抱いていらっしゃるかもしれません。

 そこで、新たな年を好スタートするためにどうしたらいいのか……考えました。

 連載中の仕事を楽しめ! エンジニアの不死身力で、来年「本当にやりたいこと」を見つけるための4ステップという記事を書きました。はてブを見ると、たくさんの方に読んでいただいているようです。ありがとうございます! まだお読みでなかったら、よろしければ読んでみてくださいね!

 さて、エンジニアライフでは、この記事作成に至った経緯をお話しします。題して、メイキング・オブ・『来年「本当にやりたいこと」を見つけるための4ステップ』です。

■「心の振り子作用」を活用する

 この記事では、「やりたいことを見つけるには、やりたくないことを見つけるといいよ」というお話をしています。

 この方法は、すでの他の方もおっしゃっている方法です。「やりたいこと」「やりたくないこと」というキーワードで検索してみてください。たくさん出てきます。

 「やりたいことの前に、やりたくないことを考えるんでしょ? そんなことで、やりたいことがはっきりするの?」

と思いますよね。それがですね、思った以上にいい方法なんです。

 「やりたいこと」はあまり思いつかなくても、「やりたくないこと」ならすぐに思いつきます。「やりたくないこと」を洗い出していくと、「○○は嫌だけど、本当は○○したいんだよな~」みたいな心の動きが起きるんです。糸につるした玉を、ある方向にグイッと持ち上げて手を放すと、逆の方向にも振れるじゃないですか。それと同じような感じです。わたしはこれを、「心の振り子作用」と呼んでいます。

 実際わたしも、「こんなことやってて、いいのかな?」と思う節目時に、この方法で自分に問うようにしています。

■論理的に、さらに、感情に訴えかける

 ここまではよくある話なので、エンジニアのみなさんにとって役立つ、もう一歩先を考えたいなと思いました。そうして生まれたのが、今回の記事の後半にあるマトリックスなんです。

 「○○はやりたくない」「○○はしたい」と、論理的に、頭の中で考えるのもいいのですが、もっと「感覚」や「感情」に訴え、そこから本音を拾い、何か新たな思いを創出できないか……。

 で、普段、わたしたちが悩むことを考えてみました。

  • 「本当はやりたくないのに、無理に頑張っている自分」(やりたくないことをやっている
  • 「いつも夢ばっかり描いていて、何にもしていない自分」(やりたいのに、やっていない

 こんなことで、悩むな~と。

 これを、視覚的に表現できないかと思いました。「無理に頑張っていることが多い」「いつも夢ばかり」が視覚的に分かれば、「このままじゃ、イヤだな~」とか、「一歩踏み出さなきゃ」って気持ちが生まれ、次の行動につながりやすくなるのではないかと。

 そこで、マトリックスを作ってみることを思いつきました。縦軸と横軸をいろいろなパターンで組んでみました(結構、時間がかかりました)。「思い」を縦軸にして「やりたい」「やりたくない」にして、「行動」を横軸にして「やっていない」「やっている」と組んでみたら、「あっ、これだな。これなら、無理して頑張っていることも、夢ばかり見て行動していないこともうまく表現できるな」という形が出来上がりました。

■最初にできたマトリックス

 実は、最初から記事にあるマトリックスができたわけではありませんでした。最初にできたマトリックスは、これです(見にくくてすみません……)。

Matrix1

 マトリックスを目で見たときに、「我慢」にたくさんのことが入っていれば、ちょっと嫌な気分になって「もう、我慢するのはやめよう」と思うきっかけになるし、「断念」にたくさんのことが入っていれば、「よし! 頑張ろっ」って思うきっかけになりそうです。そして、

  • 「我慢」→「自由」
  • 「断念」→「充実」

 こうなるように、今できる小さな行動を考えてみる。うん、なんか良さそう。

 最初はこの形で編集担当のMさんに原稿を送りました。

■マトリックスの成長

 でもですね、よくよく眺めてみると、ちょっと違う印象を抱いたんです。「本当はやりたくないんだけど、その課題に向き合って、それを何とか解決しようとすること。それは、決して楽ではないけれど、その課題を乗り越えたとき、今までやりたくなかったことが、楽しく思えることもある。そこでつかんだものは大きいし、成長感や充実感を覚えるんだよな」と。

  • 「我慢」→「充実」

という線を入れたら、だいぶいい感じになってきました。

 最後に「自由」が残りました。

 「自由な時間があって、のんびりしているのもいいし、その時間はとっても大切なこと。でも、そこに甘んじていても面白くない。エンジニアが充実感を味わうには、やっぱり、スキルアップや、いろんな勉強も必要だよね」

 そう思って、

  • 「自由」→「充実」

に線を入れたら、「うん、これだな。これでいいな」って感じのマトリックスが出来上がりました。

Matrix2

 最後に「充実」の英表記を「Happy」に変えたら楽しそうになったので、このマトリックスで仕上げました。こうして出来上がったのが、記事の後半にあるマトリックスです。

■マトリックスを使って、「やりたくないこと」「やりたいこと」を整理する

 「やりたくないこと」「やりたいこと」を書き出すフェーズで洗い出したものを4つのマトリックスに並べてみました。当初、付箋の配置がもっと「我慢」と「断念」に偏るんじゃないかと予想していたんです。でも、意外と、「自由」と「充実」にも分けられることが判明しました。わたしの場合は、バランスは良いほうなのかもしれません。

 中には、「我慢」や「断念」にたくさんの付箋が並ぶ方もいらっしゃるかもしれません。それは、あくまでも「今」なので、それでかまいません。

 でも、「我慢」や「断念」にたくさんの項目があることが目に見えて分かると、嫌な感じが芽生えてきたり、「いっちょやったるか!」って気持ちを抱いたりすると思うんですね。そこで、少しでも「自由」や「充実」に項目が移るように、今できそうな小さな何かを変え始めるきっかけになればいいなと思います。

■最後にテーマを決める意味

 最後にテーマを決めるのは、一言にまとめておくと、今後の目標やビジョンが明確になることが狙いです。似たような言葉が何度も出てきていたりしていたら、それがテーマである可能性が高いでしょう。

■□■

 こんな感じで、マトリックスが生まれたのですが、自分でやってみてもいろんな発見があったので、あなたも、もしよければやってみてくださいね!

おまけ1:

 自分で言うのもなんですが、なかなかいいマトリックスにまとまったので、「SWOT分析」のような、何か語呂がよく、意味ある名称をつけたかったのですが、いいのが思い当たらず、原稿の締め切りもあったので断念。何か、いい名称を募集します(笑)。

 断念(Abandonment)をRで始まる単語に置き換えることができたら、「HREFモデル」になりますね。htmlのタグみたいで、ITのエンジニアには語呂もよさそう。断念を示す単語で、そんな英単語、ないのかな。

おまけ2:

 このモデルを使って、来年の1月、何人かが集まって「今年やりたいことを決める」みたいな集い、あるいはセミナー(?)みたいなものをやったら面白そうですね。

 やりたくないこと、やりたいことを書き出す際に、文面の都合で表現できなかった詳しいカードの書き方のポイントやまとめ方、言語化しにくい、五感を使ったイメージ方法などを口頭でお伝えすることで、さらにビジョンが見出しやすくなると思います。

 「実際に教えてもらいながらやってみた~い」という方が10名ぐらい集まれば、企画してみましょうかね。せっかくなら、楽しいエンジニアライフのほうがいいですもんね。

 金額などはまだ決めていませんけれど、興味あるという方がいらっしゃいましたら、コメントを残していただくかこちらからご連絡くださいね!

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