あなたの体験談を元に、前向きにおしゃべりしませんか?

【出版することになりました】「職場がツライ」を変える会話のチカラ

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 みなさん、こんにちは。

 最近、このコラムでは物語を書いてきましたが、今回、ご案内させていただきたいことがあり、エンジニアライフの場をお借りすることをお許しください。

 この度、おかげさまで「職場がツライ」を変える会話のチカラ~ちょっとの工夫で雰囲気・環境・人間関係が改善する~という本を出版させていただくことになりました。

「職場がツライ」を変える会話のチカラ

 3月5日ごろから店頭に並び始める予定です。アマゾンさんでは予約が始まっています。

■この本のテーマ

 この本は、「日常の会話をちょっと工夫することで、『働きやすい職場』に変えていくこと」がテーマの本です。チーム作りや組織活性化に関する内容ですね。

 わたしがエンジニア時代に体験した肉体的、精神的な苦痛や、チームをまとめることができずに悩んだ管理職時代の苦悩から、「どのように乗り越えてきたか」「どうしたらうまく行かせることができたのか」など、「日常の会話をちょっと工夫することで、職場が活発になり、自分自身も楽しくなる」――このようなことを中心に書きました(エンジニア時代の苦悩や、そこから学んできたことについては、出版社のサイト《序章 思いやりも笑顔もない職場で働くつらさの中で見つけたこと》でお読みいただけます)。

 これをお読みになって、「リーダー層が読む本かな?」と思われている方もいらっしゃるかもしれません。もちろん、チームが1つにまとまらずにお悩みのリーダー層に役立つノウハウもたくさん含まれていますが、リーダー層だけではなく、社会人数年から管理職になる少し前の、主に現場の最前線で働く方に役立つ内容でありたい……という思いも込めて書きました(エンジニアライフをお読みのみなさんは、ちょうどそういう立場かもしれませんね)。

出版社のサイトから説明文を引用します。

仕事そのものは嫌いじゃないけれど、毎日の厳しいノルマや長い労働時間、結果を出すことへのプレッシャーなどから、スタッフみんなが精神的にも肉体的にも疲れ果て、自分のことで精いっぱいで、誰も他の人のことをフォローしたり気遣ったりする余裕もなく、チームはバラバラ、雰囲気最悪、みんなイライラしてて怖いし、自分のモチベーションも上がらない、この殺伐とした空気の中にいるだけで胃が痛くなる、職場に行くのがツライ!――と感じているあなた。
ほんの少し「会話の工夫」をすることで、仲間との信頼感を高め、おたがいに協力しあえる「働きやすい職場」へと変えることができるんです。

 チームをまとめる「責任」があるのはリーダーかもしれませんが、チームがまとまるきっかけになったり実際にまとめるのはリーダー以外の、たとえばあなたのような、ちょっとした気遣いができる方だったり、ムードメーカーだったり、リーダーを客観的に見ているからこそ分かる立場の方であったりすることも多いはず。

 「肩書き」や「責任者」としてのリーダーの立場ではないけれど、自分(たち)が少し工夫し、実践し合っていくことで、「自分の職場を変えることができるんだ」ということを知って欲しいと思っています。

 また、私たちの周りにある多くの情報の中には、「いい環境を作るのなら、まず、他人に尽くしなさい」というような情報がたくさんあります。けれども、自分が満たされていないのに、他人のために尽くすというのは、とても難しいですよね?その気持ち、よくわかります。なぜなら、わたし自身がそうだったからです。

 自分を犠牲にして、まわりに尽くすというよりも、あなた自身にストレスを発散し、自分を上手にマネジメントできるようになって欲しい。そして、あなたが満たされ、やる気が出てくることによって、周りも巻き込めるんだということを知って欲しいと思い、「自分自身を上手にマネジメントする」ということにもページを割きました。

 この本が、少しでもみなさんの「職場がツライ」を変えるきっかけになればと願っています。

■この本が生まれたきっかけ

 ちょっと話はずれてしまうのですが、「夢を叶える」という観点で、コラムニストのみなさん、読者のみなさんのご参考になるのではないかと思い、この本が生まれた経緯についてお話しますね。

 この本は、2006年7月から書いているメールマガジン「しごとのみらい ~わたしの未来は、わたしが決める~」がきっかけで生まれました。メールマガジンでは、先ほども触れたような、エンジニア時代に体験した肉体的、精神的な苦痛や、チームをまとめることができずに悩んだ管理職時代の苦悩から、「どのように乗り越えてきたか」「どうしたらうまく行かせることができたのか」などの体験を綴ってきました。

 書き続けていると、そのうち、読者さんからコメントをいただくようになり、「少しはお役に立てたんだな。うれしいな。」と思うようになりました。この頃から「いつか、本を出版してみたい……」という夢を抱くようになりました。

 けれども、わたしは地方に住んでいる無名の田舎者。特別文章が上手いわけでもありませんし、出版社さんや編集者さんとつながりがあるわけでもありません。「どのようにしたら本を出版できるのだろう……」その方法は全くわかりませんでした。当時のわたしにできることといったら、「本を出版したい」という思いや、「もし、出版できたとしたら○○になるだろうな~」などのイメージを頼りにしながら、メールマガジンを書き続けることぐらいしかありませんでした(参考:ビジネスマンの不死身力:新年に描いた夢のかなえ方(ITmediaエンタープライズ))。

 下手は下手なりに、書き続けていると少しはマシになってくるんでしょうね。メールマガジン配信スタンドのビジネス向け特集で、連載のお話をいただいたりするようになりました。

 ちなみに、普段文章を書くときには、「専門的な知識や経験を、難しい専門用語を使わずに、日常の会話をベースにして平易な言葉で書 くこと」「たとえ話や物語などを使って、分かりづらいことを直感的に分かるようにすること」「煽ったり、威嚇したりはせず、読者さんに語りかけるように書 くこと」などを意識しています。出版社さんからお話をいただいたのも、この辺りが理由のようです。

 そんなことを続けていた2009年5月、出版社さんから出版のお誘いのメールをいただくことができました。うれしかったですね。本当にうれしかったです。

■今回の経験から学んだこと

 今回の機会をいただいてみて、改めて思ったことは「やり続けることの大切さ」です。何のとりえもないわたしでも、こんな機会に恵まれたのは、きっ と「書き続けていたから」だと思います。書き続けるのは、最初は大変ですよね。でも、書き続けているうちに楽しくなってきました。楽しさの1つは、普段から「ネタになることはないか」と探し続けることで、日常の中に気づきが増えることです。書くことの楽しさは他にもたくさんありますが、それはまた別の機会に。

 もう1つ。学んだことは、「どこに住んでいる、何をしていているに関係なく、チャンスをつかむ環境が整っている」ということ。出版のお話を頂いてから約1年。実は、現在に至る今まで、編集者さんと一度もお会いしたことがありません。対面の打ち合わせも、電話もゼロ。メールのやりとりだけで、なんと出版までできてしまいました。わたしは地方に住んでいますので、この恩恵を特に感じました。

 このエンジニアライフでは、コラムニストと読者のみなさんが、それぞれの体験を本音で語り合う場がありますよね。コラムはいずれも実体験から生まれた意見ですばらしく、きっと多くの方にとって貴重な情報になっているはず。近い将来、出版に限らず、コラムニストのみなさんの中から、新たなチャンスにめぐり合える方が出てくるのではないかと信じています。

 大変なこともつらいこともたくさんありますが、今、できることから少しずつ行動していくことで、いろんな広がりや結果が見えてくると思います。みなさん、がんばっていきましょう!

■追伸:

 本の内容や、著者としての思い、出版に至った経緯は「特設サイト」にてさらに詳しくお話ししました。もし、よろしければ、こちらの特設サイトもご覧ください。

Comment(2)

コメント

第3バイオリン

竹内さん

第3バイオリンです。

まずは、出版おめでとうございます。

>今回の機会をいただいてみて、改めて思ったことは「やり続けることの大切さ」です。

これは私も同感です。
私はコラムを書き始めて、明日の3/5でちょうど1年になります。
正直言って、始めたときにはここまで続くとは思っていませんでした。
でも続けていたおかげで、普通にエンジニアをやっていただけでは
決して出会うことのなかった、多くの人と出会うことができました(オンライン、オフライン両方)。
もちろん竹内さんもそのひとりです。

>書き続けるのは、最初は大変ですよね。でも、書き続けているうちに楽しくなってきました。楽しさの1つは、普段から「ネタになることはないか」と探し続けることで、日常の中に気づきが増えることです。

コラムを書き始めたとき、「途中でネタ切れして続かなくなったらどうしよう」という不安も多少ありました。
でも、書き始めるとネタを探すようになって、これまではたいして気にも留めなかったようなことにも気がつくようになりました。
また、不安になったり失敗したりしたことも「これはネタになる」と思うと
必要以上に恐れることもなくなりましたし、コラムにするときに振り返ることで、自分自身の反省にもつながりました。

本当に、書き続けてよかったと思っています。
これからも書き続けたいです。

第3バイオリンさん、コメントありがとうございます。

> 普通にエンジニアをやっていただけでは決して出会うことのなかった

そうか、エンジニアライフは文字を介した情報の出会いだけではなく、リアルな出会いの場でもあるんですね。そうですね。

> 書き始めるとネタを探すようになって、これまではたいして気にも留めなかったようなことにも気がつくようになりました。

ボクも文章を書き始める前はそうでした。ネタが続くかと最初は不安で・・・。そこを少しだけこらえて続けることによって、気づくことが楽しくなっていきましたね~。そして、失敗すらも「ネタになる!」と思ったり(笑)。

ボクも何らかの形で、これからも書き続けたいと思っています。

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