生き様201. 会話のキャッチボールをしよう
「コミュニケーションはキャッチボール」とは言うけれど…
「コミュニケーションはキャッチボール」
だいぶ使い古された言葉ですが、今回のテーマはコレです。
最近、色々な場面の会話を観察する機会に恵まれました。
その中で、切実に感じたのが「キャッチボールできてない」でした。
その事例をいくつかのパターンに分けて紹介していきます。
ケース1. 待てない
観察していて、一番多かった事例がこのケースです。
少しでも間が空くのが怖くなってしまう。
相手の返事を待たずに次の言葉を投げつける。
自分が対象ではない会話なのに割って入ってしまう。
こういう事例をこのケースにまとめました。
「キャッチボール」が成り立ってない事例です。
特に「間が空くのが怖い」は、近年のテレビの影響が強いと感じます。
テレビでは、数秒音が途切れたら放送事故ですから。
他にも、他の人がやり取りしている内容に強引に割り込む事例もありました。
これは白栁自身も、やってしまうことがあるのですが……。
良かれと思って割り込んで、邪魔になっている、という事例がありがちです。
ケース2. 剛速球or暴投
会話には「流れ」というものがあります。
空気感とか、難しい話を言っているのではありません。
「話の脈絡」ということです。
友人同士の会話であれば、相手が受け取れない会話でも良いでしょう。
ですが、ビジネスシーンでの会話でそれはやめて欲しいものです。
例えば、周辺の事情の説明をするとか。
例えば、ショッキングな話の前にはその旨を断るとか。
もちろん、結論から話す方法はあります。
それを否定するわけではないですが、話題を切り出すなら、もしくは転換するなら、相応しい「振り方」はあるはずです。
「相手」を見よう
「会話」において大切なことは「相手」を見ることです。
例えば、相手が話そうとしているの遮るのは、とても失礼なことです。
ただ、それだけではありません。
傾聴を学ぶ中で「沈黙にも意味がある」ということを教わりました。
相手の無言を恐れる必要はないのです。
返答に迷う時間、考える時間というのは、必要なコミュニケーションの時間なのです。
その時間は「あなた」の為に、相手が考えてくれている時間です。
そんな素敵な時間を潰してしまうのは勿体無いことではないでしょうか。
その為には、相手をしっかり見て、どういう状態であるのか、何かを伝えようとしている表情をしっかりと観察することが大切になります。
「待つ」時間を作ろう
現代人は、「畳み掛けるような」テンポの会話が多いと感じています。
これは、テレビのバラエティ番組の影響が大きいのだろう、と考えています。
一番他人の会話を見るのが、バラエティ番組です。
自然とモデルケースにしてしまうのは、仕方のないことでしょう。
ですが、テレビの映像は会話が編集された媒体です。
実際に起こっている会話の中で、「間」といわれるものは極力削られています。
つまり、実際の会話としてはとても不自然なものであるわけです。
これは、Youtube等の動画でも同じです。
現実でその会話を再現しようとしたら、大変なことになるでしょう。
あなたが話す相手には、それぞれに「会話のテンポ」を持っています。
もちろん、あなたにもあなた自身の「会話のテンポ」があることでしょう。
自分のテンポだけではなく、相手のテンポも大切にしたいものです。
その為にどうするべきでしょうか。
それは、一度投げた言葉のボールが返ってくるのを「待つ」ことです。
そして、相手を信じることでもあります。
相手を「見る」ことも、ボールが返ってくるのを「待つ」ことも、実際のキャッチボールでは必要とされる事柄です。
単なる見立てとしてではなく、キャッチボールを参考に、会話の方法を見直してみるのは如何でしょうか?
以上!