1万時間の業務経験+愛で、38歳PGデビュー
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ここでは、編集部がおすすめするコラムを紹介しよう。「プログラマで、生きている」「アジアのソフトウエア開発現場にて」「ITエンジニアの憂鬱」からコラムを取り上げる。
- 人人月の寓話
- プログラマへの職種変更の仕方
- 若手が資格をとる意味
「人月」計算よりも「人人月」計算
20年超のキャリアを持つプログラマ ひでみ氏による『プログラマで、生きている』。「人月」ならぬ「人人月」という考え方について。
ひでみ氏の上司は、仕事量の調節に頭を悩ませていた。通常、仕事量が1の人と0.5の人を組み合わせれば、1+0.5=1.5になると思いがちだ。しかし、ひでみ氏の上司は「1×0.5=0.5」になると考えた。「開発能力は、足し算ではなく掛け算だ」。ひでみ氏は、上司の開発能力試算法を「人人月」と読んだ。
「人月」計算では、頭数が増えれば開発能力も上がる。しかし、そう単純にコトは運ばない。開発はチームで行うため、技術者の能力が相互に関係しあう。「頭数×人数」の人月計算よりも、「能力値×能力値」の人人月計算の方が、開発能力計算する際は適切ではないだろうか。
自分の能力が及ばない場面では誰かに助けてもらい、逆に自分が誰かの足りない部分を補っている。技術者は、自分の能力がチームにどれほど影響を与えているのかについて、改めて考察してみるのもいいかもしれない。
いかにして38歳で職種変更を果たしたか
シンガポールで働くフリーエンジニア 山本保男氏による『アジアのソフトウエア開発現場にて』。38歳でプログラマに職種変更した経験から分かること。
山本氏は、38歳のときにプログラマへ職種変更した。職種変更のポイントは2つある。まず、プログラミングが好きであること。そして、未経験者でも採用してくれるベンチャー企業で働いて経験を積むことだ。
経験の重要性について、山本氏はこんな言葉を引用する。「ある分野の第一人者になるためには、1万時間の経験が必要だ」。プログラミングへの愛だけではプロフェッショナルになれない(もちろん、愛がなくてはうまくいかない)。プログラミングが好きで、かつ十分な経験を積めば、職種変更はできる、と山本氏は語る。
若手エンジニアは、資格を絶対に取っておけ
客先常駐エンジニアのケーワイケー氏による『ITエンジニアの憂鬱』。「若手は資格を取っておくべきだ」という主張。
ケーワイケー氏は、いくつかの資格を取得している。理由は2つある。体系的に勉強しなおすため、そして面接のためだ。実務経験が少ない若手の場合、資格を所有していないと面接を受けられる確率がぐっと下がる。「客先常駐がメインの中小独立システムインテグレータに勤める場合は、資格の取得は義務である」と、ケーワイケー氏は語る。
もちろん、資格を取るだけでは足りない。豊富な経験も必要だ。だが「資格を取る必要性」ははっきりしている。若手の場合は、絶対に資格を取っておくべきだ、というのがケーワイケー氏の主張である。
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