第695回 何パーセントの力で仕事をしてますか?
こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です。
基本的に私はずっと忙しくさせてもらっているんですが、それでも忙しさには度合いがあります。ここ最近はその忙しさの度合いが上がってきており、かなり余裕がなくなってきている感じがします。
そういえば、私は仕事をする上で常に余力を持たせておくようにしているんですが、こうしたことを考えたことがなかったなぁと思いました。そこで今回は仕事をする上での余力について考えてみました。
■100パーセントの力で仕事をしていたとき
もう今から30年近く前の話になりますが、私は1カ月500時間ほど仕事をしていた時期がありました。当時私はゲーム業界にいましてコンシューマー機のゲームを開発していた時期があったんです。その当時の仕事っぷりはこんな感じでした。
- 基本はずーっと机に座って仕事
- 寝るときは基本机の下の寝袋で仮眠
- 食事をとる、お風呂に入る、着替えを取りに帰る
大体こんな感じの仕事の仕方をしていると1カ月500時間くらい働くことができます。そもそも1カ月は720時間しかないのにこんな仕事の仕方をしてたら正直おかしくなりますよね。。。
ただ、当時の私はその仕事が好きで好きで仕方がなかったので、こうした仕事の仕方自体楽しかったんです。だからなんとも思ってなかったんですが、今にして思えば、自分の全てで仕事をしてたなぁと思います。全く余白がないというか、自分の全部が仕事になってしまった状態で、正に「自分=仕事」でした。これが私にとって100%で仕事をしている状態でした。
当然のことながら、こういう状態で仕事を続けていると本当に仕事しかなくなります。寝ても覚めても仕事、どこにいても仕事、何をしてても仕事...、こういう状態になってしまいます。その時の私のように仕事が好きならそれでもいいのかもしれませんが、そうでないと自分の中にある何かしらが壊れてしまいかねません。だから、私は自分の経験から100パーセントの力で仕事をするのは危ないと思っています。
■私の仕事への考え方
私は仕事をする上で50パーセントくらいの力で仕事をするのが、自分にとって一番パフォーマンスが上がるような感じがしています。
私は比較的手が早い方なので、仕事を結構短納期で仕上げることができることがあります。例えば、他の人が1週間かかって仕上げる提案書を1日で作ってしまったりすることは良くあります。この場合を例にすると、1週間、つまり5日間の仕事を1日で仕上げるので4日余りますよね。この4日に別の仕事を入れてしまうと100パーセントに近い仕事のやり方になってしまいます。。。
そのため、私はあえて1日でできる仕事を1週間かけてやるようにしています。これは何もさぼっているとかではなく、仕事の深度を上げるというんでしょうか。一つの仕事をするにしてもサラっと進めるのではなく、わざとじっくり考えるように進めます。そうすることで時間はかかってしまいますが、自分にとって納得のできる仕事ができることが多いです。また、これは私の癖でもあるんですが、私は手が早い分、逆にピタッと手が止まることもあるんです。こうなってしまうと本当に何もできなくなるので、私にとってこうした余りの時間って結構必要だったりします。
■自分のパフォーマンスが上がる仕事のやり方を
そして、冒頭にもお伝えしたように、今の私は結構忙しくさせてもらっています。感覚的には今は60パーセントくらいの力で仕事をしているような状態です。
なんだ、まだ40パーセントも余力があるじゃん!
確かにそれはそうなんですが、ここまで仕事量が増えると明らかにパフォーマンスは落ちているような気がするんですね。
遮二無二仕事をすることは大切なことではあると思います。しかし、それでパフォーマンスを下げてしまっていたのでは本末転倒だと思うんです。
勿論、様々な状況があるので無理をしなればならない時もあります。しかし、昔なら良しとされていた仕事のやり方も今の時代にはそぐわないこともたくさんあります。
今の時代にマッチした、無理なくパフォーマンスを発揮できる仕事の量は何パーセント程度のなのか。そうしたことを知っておくことも自分のパフォーマンスを高める上で必要なことなのではないかなと思います。