第392回 そこで見える風景
こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です。
エンジニアライフで執筆なさっている森下竜行さんが商業出版されました。おめでとうございます!
私もこれまでに4冊の本を商業出版をさせていただきましたが、自分の本が書店に並んだときは感無量だったことを覚えています。出版は私にとってとても大きく意味のある経験でした。ですが、同時に色んなことを考えました。それは今も続いているのですが、今回はこのことについて書かせていただきます。
■出版したことで得られたこと
商業出版を実現したことで、私はそれまでに会うことがなかった色んな人と出会うことができました。また、普段では経験することができないような貴重な体験もいくつかさせていただきました。
そういった体験をした私は何だか人生のステージが一つや二つ上がったような気になりました。また、自分の器が大きくなったような気がしました。確かに、出版によって私の仕事の幅が広がったことは事実です。その意味で考えれば、私の人生の幅は少しは広がったのかもしれません。いうなれば、それが私が出版して得られたことなのだと思います。
■そこで見える風景
しかし、今思うとそれだけのことでした。そこで見えた風景は確かに私にとって何もが新しく、煌びやかで光り輝いたように感じていました。ですが、今思えばその風景はただの錯覚だったように思います。
なぜ、そう思うのか? 私はITエンジニアの時分から自分で勉強をしたり、技術を習得したりすることが好きでした。そうしてステップアップをしていると思っていました。しかし、それは私がそう思いたいからだったような気がするのです。
結局のところ、レベルだの器だのというのは、本来は存在しないのかもしれません。そういうモノがあって欲しいと願う私の気持ちが生み出している錯覚のような気がします。だから、出版によってレベルが上がったと思いたい自分がいて、そのように感じたい風景が見えている、ただそれだけのことだと感じるようになりました。
私たちはその心の持ち様が現実を反映しているのだと思います。だとすれば、私がなすべきことは私が真に望む生き方をすること、その積み重ねによって私の現実を創り出していくことなのではないかと思っています。そして、その現実を知覚することができたとき、そこで見える風景こそが私によって最上の風景になのではないかと思います。
どうやら、今の私が見えている風景は私が望む風景とはまだまだほど遠いようです。それは、私自身はまだ自分の望む生き方ができていないことの表れだと思っています。ですので、最上の景色を見るためにも、自分の望む生き方をブレずに進んでいきたいと思います。