第293回 自分だけのしくみをつくる
こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です。
すっかり年の瀬になりましたね。今年も残すところ数日になりました。今年一年の振り返りは次回のコラムに書かせていただこうと思うのですが、今年は特に「しくみづくり」について考えさせられる一年でした。そこで2017年最後のコラムはしくみづくりについて書きたいと思います。
■「しくみをつくったものが勝つ」とは?
ビジネスでよくいわれる言葉に「しくみとつくった者が勝つ」があります。
例えば、今やネットショッピングといえば楽天をイメージされる方が多いかもしれません。そうなると、楽天でお店を出して儲かるためにはどうすればよいか? 集客のためにどのような戦略が練られるのか? アフィリエイトはどうか? など、様々なことをして楽天で儲けようとされる方がたくさん現れます。
他にもヤフオクやメルカリなどを使って個人輸出入をされている方もおられると聞きます。こういった方々は、どうすれば安く商品を仕入れ、高く商品が売れるのかを常に考えておられます。そのためのノウハウや手法、ツールなどを欲しがる方も大勢おられるようで、そういった方々に向けたセミナーや勉強会も多く開催されていると聞きます。
「儲かる」というキーワードに人は群がるモノですが、こういったことによって誰が一番儲けているのか? それは楽天なりYahooなりメルカリといった運営元の会社ですよね。博打でいうならば胴元です。楽天、Yahoo、メルカリがこれらのしくみをつくったからこそ、そのしくみに乗っかろうとする人たちから利益を得ることができている訳です。そう考えると、ビジネスにおいて「しくみをつくったものが勝つ」ともいわれるのも頷けますね。。。
■なぜ、しくみはできるのか?
こういったしくみはなぜできるのか? それは、何かに対して不便や不満などあり、それを解決しようとする人がいるからです。その解決するための方法や手順がしくみです。従って、その人と同じように不便や不満などを感じている人にとって、それは価値のあるしくみなのです。価値のあるモノに対して人は対価を支払ってでも手に入れようとします。その数が多ければ多いほど、そのしくみの価値が高くなります。こうやってたくさんの人の不便や不満を解消させることができているのが、先に出た楽天、ヤフオク、メルカリといったサービスなのでしょうね。
だとすれば、何かに対して不便や不満を持っている人は、しくみをつくるチャンスがあるのかもしれません。
■しくみづくりで邪魔になるモノ
しかし、多くの人はしくみをつくろうとしていません。それは、「依存」の考え方が強いからだと思います。依存という言葉は7つの習慣に出てきますが、他人に頼って生きていく生き方をする人のことをいいます。過去の7つの習慣を紹介したコラムでもこのように書かせてもらいました。
人間は最初、「依存」という他の人に頼る、自分の価値や安心感を他の人から与えてもらわなければならない状態にあります。
この「依存」という考え方が根底にあると、例えば不便や不満に対して、既にある解決策を探そうと働きかけます。一般的にはネットで解決策を検索したりすることにあたるのでしょうね。しかし、それでも見つからなかった場合、別のことで代用するか、諦めてしまう場合があります。このような思考が働く人にとって、しくみをつくることは相当難しいのではないかと思います。
そのため、しくみをつくるためには「自立」の考え方が必要になります。7つの習慣でも「自立」という言葉が出てきますが、自分の力で考え、行動することができる人のことを指します。先ほど紹介したコラムにはこのように書かせていただきました。
そこから成長することで「自立」の状態になります。自立とは自分自身に責任を持つ、自分の将来を選択し、それを実現できる人のことをいいます。
このように考えると世の中のしくみをつくっている人たちはビジネス、プライベートを問わず、皆自立されている方ばかりなのだと思います。そして、自立した人たちがつくったしくみを使うのは多くの依存している人たちであることを考えると、世の中ってうまく回っているなぁと感心さえしてしまいます。。。
■自分だけのしくみをつくろう
それであれば、やっぱりしくみをつくる側に回りたいですよね。そのためには...、
- 不満、不便を感じ取る力
- 不満、不便を解決する力
こういったスキルが必要になってきそうですが、私はそれにプラスして...、
- 利用する人の利になること
が絶対に必要だと思っています。
実は、ちょうど今、私もある仕組みをつくろうとしています。それはキャリコンとは全く関係のないモノなのですが、実現できれば多くの人の利になるモノだと考えています。ですので、これからは他の人の利になるしくみをつくるといったこともやっていきたいなぁと思います。(この辺が来年の目標に繋がってきたりするのでしょうね...)
■今年も一年ありがとうございました!
それでは、皆さん、今年も一年コラムをご愛読いただきありがとうございました!
来年も今年と変わらぬお付き合いのほどをよろしくお願いいたします!
良いお年を!