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第276回 7つの習慣のススメ1 -パラダイムと効果性の原則1

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 こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です。

 先日、フランクリン・コヴィー・ジャパン(FCJ)社の『7つの習慣 社内ファシリテーター養成コース(CFW、Client Facilitator Workshop)』のオブザーブ(見学)をさせていただきました。

 7つの習慣を企業や組織内で展開する人のことをFCJではCF(Client Facilitator)と呼ぶのですが、CFになるためにはこのCFWを受けなければなりません。しかし、このCFWがなかなか大変で、5日間缶詰め状態で7つの習慣の考え方やファシリテートの方法を徹底的に学びます。私がCFを取ったときの話は過去のコラムをご参照いただければと思いますが、CFになると幾つかの特典があります。そのうちの1つがCFWやFCJが実施する7つの習慣などの公開コースに無償でオブザーブすることができるのです。ちょうど、10月に7つの習慣のファシリテーションをすることになっていますので、もう一度自分のスキルを磨く意味でCFWのオブザーブをさせていただくことにしました。(実際にはFCJのはからいで受講者としてさせていただきました)

 CFWを受けてみた感想ですが、CFを取得してから既に何回か7つの習慣をファシリテートさせていただいていたり、普段から7つの習慣を実践している中でのCFWだったので、前回とは違った視点でCFWに参加することができ、より深い気づきや発見をたくさん得ることができました。そして、今時点での私なりの7つの習慣の考え方や捉え方を残しておきたいと強く思うようになりました。

 7つの習慣には「学ぶために教える」という考え方があります。人に伝える、教えることで自分の学びを深めるという考え方ですが、私も私の学びを深めるために、このコラムに7つの習慣を私の言葉で紹介させていただこうと思います。

 ...という訳で前置きが長くなりましが、久しぶりの「〇〇のススメ」シリーズとして、今回から「7つの習慣のススメ」をお話ししたいと思います。

■The 7 Habits of Highly Effective People

 7つの習慣はスティーブン・R・コヴィー博士が著された本のことです。発売から25年以上が経ち、世界40カ国語以上で翻訳され、累計3,000万部以上売られている世界的なベストセラーです。日本では『7つの習慣』という題名になっていますが、原著は『The 7 Habits of Highly Effective People』となっています。これを訳すと

最も効果的な人々の7つの習慣

という題名になります。ここで気になるのは「最も効果的な人々」です。最も「効率」でもなければ、最も「優れている」でもない、最も「効果的」な人々です。実はここが7つの習慣の根幹にあたる部分で、ここの理解がないまま読み進めてしまうと、内容の理解が浅いまま「あぁいいことが書いてある本だったなぁ」程度の感想になってしまいます。。。

 それでは「効果的」とは何か? 「効果」という言葉をネットで検索してみると、このような言葉が出てきました。

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 ここから「効果的」という言葉は「良い結果や望ましい結果をあげるさま」ということになりそうです。例えるならば、同じ仕事をするにしてもより効果的な方法で仕事をした方が得られる結果が大きくなるといった感覚でしょうか。また、頭が痛いときに飲む頭痛薬があったとして、効き目がある方が効果的な頭痛薬ということになりますね。

 そして、さらにいうとこの結果には「効果性」が求められます。効果性とは「今ある結果を長期的な未来においても持続させること」です。先ほどの頭痛の例えでいうならば、頭痛を治すことは直近の結果として必要なことですが、それだけではなく長期的な未来においても頭痛が起こらないようにすることが効果性を高めるということになりますね。

 まとめますと、7つの習慣というのは「今だけでなく未来においてもより良い結果や望ましい結果が得られるようにするための7つの習慣」といい換えることができそうです。そして、これは私たちのビジネスやプライベートを問わず、効果を発揮することができると7つの習慣では謳っています。

■原則

 なぜそのようなことがいえるのか? それは7つの習慣が「原則」に基づいた方法に則っているからです。ここでいう原則とはこのように定義されています。

時間を超えて不変であり異論を挟む余地のない、普遍的で絶対的な法則

 例えば、「万有引力」について考えてみます。地球上にいる限り、どの場所にいても重力が働きますので、物は必ず地面に落ちようとします。これは、時間(過去・現在・未来)、場所を問わず必ずそのようになります。こういったことを原則と呼んでいます。

 そして、この原則というのは物理法則だけではなく、私たちの日常においてもたくさんあります。例えば、「健康」という原則について考えてみます。私たちが健康になろうとするためにできることは何でしょうか? 色々ありそうですが、このようなことがあるのではないでしょうか。

  • 規則正しい生活
  • 睡眠時間の確保
  • 適度な運動
  • バランスの取れた食事

 これらはどの時間、場所においても普遍的な考え方です。江戸時代であろうが、明治時代であろうが、日本であろうがアメリカであろうが関係なく働きます。こういったことを原則と呼んでいます。7つの習慣はこのような普遍的な原則に基づいて組み立てられているので、ビジネスやプライベートを問わず効果を発揮することができるのです。


 少し長くなってしまったので、今回はここまでにしますね。次回はこの話の続きで、7つの習慣が一体どうやって効果性を高めていくのか、その仕組みやフレームワークについてお話しさせてもらいます。

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