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第241回 刺激即反応を止めてみる

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 こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です。

 すっかり年の瀬になりましたね。年末といえば公私ともどもバタバタする時期でもあります。この時期は忙しくされている人が多くおられますが、忙しいが故にイライラされている人もチラホラ見かけられます。つい先日もイライラされていた人を見かけたのですが、その人を見ていて思うことがありました。そこで今回はその「イライラ」について書きたいと思います。

■周りの従業員を怒鳴り散らす店長

 それは私が出張先で良く昼食を取っているお店のことでした。その日はお昼の時間がとても混んでおり、入店待ちの人が列をなしていました。私もその列の最後尾に並びました。それから、しばらく待っていると何やら店内から怒声が聞こえてきました。最初は気にしなかったのですが、何度か聞こえてくるので気になって店内を覗いてみました。すると、店長が周りの従業員を叱っている様子が見えました。普段はこんなことが起こらないお店なのですが、どうもそのときはいつもと様子が違いました。そこで、注意深く店長の話を聞いてみると、どうやらある店員が注文の取り方が間違っていたとかでお客さんを待たせてしまっており、そのことで店長が怒っているような感じでした。

 店長に怒られた従業員は右往左往し、注文が遅れているお客さんの所で頭を下げるわ、その後店長に叱られるわで散々な感じでした。最終的にはそのお客さんが食事をせずに出て行ってしまい、店長の怒声はなくなり、一件落着...といった感じになりました。ただ、私を含めた周りにいたお客さんは後味の悪い雰囲気になってしまいました。

 ただ、店長が怒る気持ちは分からなくもありません。お客さんを待たせてしまっていることは、その店長にとっては耐え難いことだったのでしょう。人間はこういった刺激を受けると何かしらの反応をしてしまう生き物です。嫌なことをされれば、それに反応して反撃したり、そこから逃げたりします。また良いことをされれば、それに反応して気持ちが良くなったり、更に同じことをしてもらいたいと思います。

 このような刺激を受けた後の反応は、私たちが生活をしていく必要な場合もたくさんあります。しかし、刺激が強すぎたりすると、私たちは感情の赴くままに反応してしまいます。そう考えると、店長の気持ちは分からなくもないですが、それでも客商売である以上、もう少しやり方はあったのではないかと思いました。

■刺激即反応を止めてみる

 7つの習慣の第1の習慣である「主体的である」では、こういった刺激を受けた後、即反応するのではなく、刺激と反応との間にスペース(空間)をつくることを勧めています。そうすることで、刺激に対して客観的にアプローチでき、そこから主体的な言葉を使うことでポジティブな行動が取れるように仕向けます。

 これに近い考え方にアンガーマネジメント6秒ルールがあります。アンガーマネジメントとは、怒り(アンガー)を自分自身でコントロールする方法で、6秒ルールとは「怒りのピークは6秒なので、この6秒という時間で物事を考えないようにする」という考え方です。この考え方は怒りに対して冷静に対処するを目的としています。これは、7つの習慣の刺激と反応との間にスペース(空間)をつくることと、考え方は同じなのではないかと思っています。

■自分が受けやすい刺激が何かを知っておこう

 7つの習慣にせよ、アンガーマネジメントにせよ、これらは刺激を受けたときにどう対処するか? です。その方法を知っておくことは刺激に対して上手に反応することに繋がるのですが、それと同時に、自分がどのような出来事で刺激を受けてしまうのか、それを知っておくことも必要だと思います。私たちの心の感受性は様々な方位に張り巡らされています。ある出来事に対しては全く気にならないのに、別の出来事になると途端に反応してしまう。これは人それぞれ違います。ですので、自分がどんな刺激を受けたときに反応してしまうのかを理解しておくことで、刺激即反応を止めることに繋げられるのではないかと思います。

 私は普段反応的にならないタイプだと思っているのですが、それでも自分の仕事などを邪魔されたりすると反応的に対処してしまうことがあります。こういったときに反応的にならないよう、このことはいつも意識しておこうと思います。。。

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