第160回 リセットボタンがあったら…
こんにちは、キャリア・コンサルタント高橋です。
会話の中でたまに「リセットボタンがあったらなぁ…」というフレーズが出てくることがあります。リセットボタンとは自分の失敗や過ちに感じることを過去に戻ってやり直すことができる架空のボタンのことですが、今回はこのリセットボタンについて思うことを書きたいと思います。
■ねぇねぇ、リセットボタンがあったら押す?
こう聞かれると、私は大抵「押しません」と答えます。これは、私が成功しか体験していない人生だったとか、そういうことではありません。むしろ、私の人生、失敗や挫折のオンパレードです。計ったことはないですが、人より多くの失敗や挫折をしている自信はあります。だから、過去に戻ってやり直せるなら是非とも! と思う気持ちがない訳でもありません。
しかし、リセットボタンを押して過去に戻ったとしても、多分そのとき経験した同じ道を歩むと思うんです。例えば、仮に今リセットボタンを押されて過去に戻った状態だったとします。今、この瞬間に何をしますか?
…何もしない…
になりませんか? だって、何のために戻ったのか、その設定がなければ何の行動も取ることはできません。つまり、今の記憶や知識をもったまま過去に戻る訳ではないので、過去に戻ったところで、そのときと同じ行動をすると思うんです。
要するに、過去に戻って同じ過ちをし、紆余曲折の末に今と同じ状態に戻るだけなら、わざわざ過去に戻る必要はないと考えてしまいます。ただ、このように答えると、大抵「真面目かっ! 」と返されてしまいます…。
■それじゃ、ちょっと考え方を変えてみて…
しかし、この話は「今の記憶や知識をもったまま過去には戻れない」という前提に成り立っています。もし、今の記憶や知識をもったまま過去に戻れるなら、戻りたいと考えるかもしれません。
そんな訳で、先ほどの例をもう一度引っ張り出して考えてみます。先ほどと同様に、今リセットボタンを押して過去に戻ってきた状態です。しかし、今度は未来でやってしまった失敗のイメージをもっています。さぁ、どうしますか?
こうなってくると話は別です。恐らく、何か考えて行動を起こすでしょう。少なくとも未来に失敗すると分かっていることは回避しようと動こうとするはずです。
だとすれば、強烈に失敗するイメージを私たちの中に植えつけることができれば、私たちは行動を改善できるかもしれません。例えば、直したい癖や習慣があったとして、その癖や習慣を続けていることで未来の姿がどうなるかをイメージします。恐らくプラスのイメージにはならずマイナスのイメージになるでしょう。それをより具体的にイメージした後、リセットボタンを押して戻ってきたとイメージします。そうすることによって、行動を改善させようというのです。
実はこの方法は私がコーチングをする際に使っています。詳しくは主体のスライドの結果レベルへのスライドという方法を使っています。実際のコーチングではマイナスのイメージとプラスのイメージの両方を使うことによって相乗効果を生み出すように行うのですが、人によって強いマイナスイメージを与えるだけでも行動変容を起こさせる可能性はあります。
■未来が分からないからこそ、リセットボタン!
これは私個人の考えですが、未来をつくり出すのは今現在の行動です。今この瞬間に動くことが何かしらの未来をつくり出すことになります。しかし、人が動くためには動機やきっかけが必要です。そして、このリセットボタンはその動機やきっかけになると思います。
ぜひ、ご自身の行動を改善するためにも、リセットボタンを押したつもりになって行動してみてはいかがでしょうか。
コメント
h
これって数年前に流行ったコピペですよね
さすがにコピペでコラムを書くのはどうかと思うのですが
キャリア・コンサルタント高橋
h様、
コメント、ありがとうございます。
数年前に流行ったモノのコピペとのご指摘ですが、全くその事は存じ上げませんでした。。。
何のコピペか分かるようでしたら、ご教示いただけると幸いです。
h
【今やり直せよ。未来を。 10年後か、20年後か、50年後からもどってきたんだよ今。】
【】内文書で検索して頂ければ。
キャリア・コンサルタント高橋
h様、
情報をいただき、ありがとうございました。
教えていただいたワードで検索してみましたが、これは2chから出てきたフレーズのようですね。
このフレーズで言わんとしていることと、コラムで書かせていただいていることは確かに近いことをいっているような感じがいたします。
ただ、このフレーズを見る限り、問題提起だけで具体的な解決策まで書かれていないように思われます。
(単に私が調べ足りないのであれば、ご容赦ください)
それに対して、今回のコラムは私がコーチングをさせてもらっていた経験から、リセットボタンという比喩で失敗を事前に考え、それを回避するための行動改善を促す一例をご紹介させていただいたつもりでおります。
このコラムがコピペかどうかは読者様のご判断に拠りますので私からのコメントさせていただくことはありません。しかし、コピペに見えるというご意見があるということは、私の配慮が足りなかったと反省しております。申し訳ありませんでした。
ただ、繰返しになりますが、私はこのフレーズを存じ上げておらず、その前提でコラムを書かせていただいております。もし、よろしければその前提でお読みいただけると幸いに存じます。