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第139回 妖怪ウォッチを通じて、相手の立場に立つことを考えてみる

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 こんにちは、キャリア・コンサルタント高橋です。

 巷では妖怪ウォッチが大流行していますね。元々、妖怪ウォッチはNintendo3DS専用ソフトとして発売され、100万本を超えるミリオンセラーとなりました。その後発売された妖怪ウォッチ2は3種類のバージョンで発売され、500万本を超える超ミリオンセラーとなっています。今回はこの妖怪ウォッチをネタにコラムを書いてみます。

■妖怪ウォッチとは

 妖怪ウォッチはゲームのジャンルからすればドラクエなどに代表されるRPGに分けられます。主人公は妖怪ウォッチという時計(っぽいツール? )を使い、様々な妖怪を倒したり、仲間にしながらゲームを進めます。このゲームはクエストという短い話がたくさん用意されており、プレイヤーはそれらのクエストをこなしながらゲームを進めていきます。

 妖怪ウォッチのターゲット層は小学生のようで、小学生でも無理なくストーリーを進めることができるような様々な工夫が凝らされています。例えば、

  • 次に何をするかをガイド表示させることができる
  • 戦闘が半オートになっている
  • ヘルプが充実している

など、遊ぶ上での敷居が低くなっています。

 しかし、小学生しか遊べないかといえばそうでもなく、大人でも十分楽しめるような内容になっています。例えば、

  • コレクション(妖怪、生き物、音楽、トロフィーなどの収集)
  • キャラクターの強化(妖怪のレベル上げや合成)
  • 育てたキャラクター同志による冒険
  • 育てたキャラクター同志による対戦
  • ガチャの実装

など、大人でもどっぷりハマってしまうようなコンテンツがこれでもかと詰め込まれています。

 そして、ゲームを後押しするかのようにアニメや映画が放映され、主題歌の「ゲラゲラポーのうた」「ようかい体操第一」は紅白歌合戦出場までのブームになりました。

■ウチの子もやっています

 そんな妖怪ウォッチですが、小学1年生になるウチの子もハマっています。ウチの場合は年末に妖怪ウォッチ2のソフトを買ったのですが、早速ハマったようです。学校でも結構の子供たちが妖怪ウォッチをやっているようで、毎日いろいろな会話をしているようです。また子供からは、いかに妖怪ウォッチが面白いか懇々と説明されました。

 一応、私は子供の話はちゃんと聞くように心がけているつもりなので、これらの話を聞いて自分なりに思うコメントや感想を話していました。しかし、あるとき、

  • これだと本当に子供の言わんとしていることが分かっていないのではないか?
  • 表面上で会話をしているだけではないか?
  • 「面白そうだな…」

という思いが強くなりました。そこで思い切って私も妖怪ウォッチ2をやってみることにしました。最初はプレーすることへの戸惑いもありましたが、小一時間もすればすぐに慣れました。そして、ちゃっかりハマりました。。。

 私が妖怪ウオッチ2をプレーしたことを知った子供は大喜びでした。そして、話していた内容もこれまで以上に深い内容になってきました。

「○○のクエストをクリアしたいんだけど、△△って妖怪を持っていないからクリアできない。お父さんはどうやって△△を仲間にしたの? 」

「この妖怪の組み合わせが一番強いと思っているんだけど、お父さんはどんな妖怪の組み合わせをしているの? 」

 話の多くはいかにストーリーを進めるかといった類のモノが多かったように思いますが、その中でも感心することがありました。それは、子供なりに深いところまで考えていることでした。例えば、この妖怪は■■が弱点だから、この妖怪の技を使えばいいよとか、このアイテムは▲▲を仲間にした後に使うから、大事にとってあるのとか、結構いろんなことを考えてプレーしているんだなぁと感心しました。

■本当の意味で相手の立場に立つということ

 そして、子供との会話の中で気づいたことですが、私が実際にプレーをした上で子供に答えていた内容は、単なる正解だけではない、ゲームを攻略する上で必要になるいろいろな情報も一緒に提供していました。

お父さんの場合、その妖怪を仲間にするときは、妖怪が好きなアイテムを与えてから倒したので、仲間になりやすかったのかもしれないね

お父さんはこの妖怪を育てる目的でパーティに入れているんだよ。だから今は少し弱いかもしれない。だけど、この妖怪が育つとかなり強くなると思って今から頑張ってるんだ

 このような話は何も親子や家族だけとは限りません。先輩と後輩、上司と部下といった間柄でもよく起こり得ることです。例えば、部下から質問を受けた上司が返す返答が、実際に上司が経験している内容だった場合、部下は自分の話す内容が上司に分かってもらえているんだと捉えてくれるでしょう。しかし、上司にその経験がなかった場合、部下からの質問に適切な答えを出したとしても、ひょっとしたら部下の反応は鈍いかもしれません。

 一般的に、「相手の立場になって物事を進めよう! 」といった類の話はどこででも聞かれます。もしそのときに本当に相手の立場に立ち、相手のことを突き詰めて考えくことができれば、それまで自分が相手に話していた内容とは一味違う、レベルの高い言葉が生まれてくるかもしれません。断定はできませんが、その可能性は大いにあると思います。

 そして、それは相手と同じ立場に立ってみることで実現できると思います。相手を100%をトレースする必要はありませんが、相手が苦労したことや大変だったという取組みを実際に少しでも経験してみることで、より相手の想いに近づくことはできるのではないかと思います。そして、それは、より深いレベルでのコミュニケーションを実現させるキッカケになるかもしれません。

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