第136回 スキルの大掃除しよう
こんにちは、キャリア・コンサルタント高橋です。
すっかり年の瀬になり、今年も残すところあと数日になりました。この時期になると、どこの家でも大掃除で忙しくなりますね。今年の汚れは今年のうちに落としてしまい、新しい気持ちで新年を迎える。もはや日本の風物詩ともいえる行事です。そういえば、キャリアをつくる上で必要となるスキルも大掃除をすることがあります。今回はそんなスキルの大掃除について書いてみます。
■そのスキル、本当に必要ですか?
キャリアをつくる上で必要となるスキルにはどのようなモノがあるでしょう? 例えば、
- 生産管理、物流(ロジスティクス)といった業務知識
- Java言語、C#言語といったプログラミング言語
- WindowsサーバーやLinuxサーバーの構築
- 要件定義、設計、実装、テストといった開発手法
- マネジメント、リーダーシップ
- ホウレンソウ、話し方、聞き方といったコミュニケーション手法
など、あげるといくらでも出てきます。これらのスキルは、目指そうとするキャリアに到達するために身につける必要があったモノたちです。しかし、最初に身につけようと考えていたスキルのうち、時々、後回しになって手つかずのままになったスキルが出てきます。それらのスキルについて考えてほしいのですが、そのスキルは本当に必要なのでしょうか? このとき、即答で「はい」と答えられないなら、そのスキルはあなたのキャリアをつくる上で必要としていないスキルなのかもしれません。
■必要スキルと余剰スキル
キャリアをつくる上で必要となるスキルには2種類の考え方があります。1つは、絶対にそのスキルがなければキャリアに到達できないモノ。ここではこれを必要スキルと呼びます。そして、もう1つはそのスキルがなくてもキャリアに到達することができるが、あった方がキャリアに到達した後に役立つモノ。ここではこれを余剰スキルと呼びます。一般的にキャリアづくりをする上で後回しになるスキルの多くは余剰スキルです。つまり、余剰スキルは今の段階で身につけなくてもキャリアには到達できるモノなのです。
この余剰スキルは、キャリアプランをつくる段階では分からないことがあり、実際にキャリアづくりを始めていくことで少しずつみえてきます。その特徴は最初にお話ししたとおり、キャリアづくりにおいて後回しになっているスキルの大半が余剰スキルにあたります。
そのため、キャリアづくりをする際は、定期的キャリアプランの見直すことをお勧めしています。キャリアプランを見直すことによって、その段階で手につけられていないスキルが必要スキルなのか、それとも余剰スキルなのかの判断ができるようになります。
■スキルの大掃除をしよう
実は、この定期的なキャリアプランの見直しには年末が向いています。年末はちょうど仕事納めをし、少しの間、普段の仕事から離れることができる時期です。それは、自分自身の将来の姿、キャリアをじっくり見直すことができる時期でもあります。ぜひ、この時期にあなたが身につけようとして手がつけられなかったスキルの大掃除をし、新しい年を迎えてみては如何でしょうか?
■本年もありがとうございましたっ!
さて、このコラムが2014年度最後のコラムになりました。昨年も書かせていただきましたが、今年も「5分間キャリア・コンサルティング」をお読みいただき、ありがとうございましたっ! 来年もよろしくお願いいたします!
…最後に宣伝です。
先週もお伝えしましたが、技術評論社さんから出版させていただいた私の本「ひとりでできる! ITエンジニアのキャリアデザイン術」が楽天Koboさんで特別セールされるそうです。期間は2015年1月1日(金)0:00~2015年1月6日(火)9:59までの間で、価格はワンコイン(税込500円)での販売となるそうです。ご興味のある方はこの機会に是非!
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それでは、よいお年を!