ITエンジニアへの5分間キャリア・コンサルティングやってます!

第10回 キャリコン事例(3) 技術スキルのない派遣社員の未来

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 こんにちは、キャリア・コンサルタント高橋です。

 キャリコン事例も3例目になりました。今回は、派遣社員として仕事をしている若手ITエンジニアのキャリアを取り上げます。派遣社員で、思うように技術スキルが身に付けられない若手ITエンジニアは、この先どうやってキャリアを考えていけばいいのでしょうか?

 それでは、スタートっ!

…………

■相談者のプロフィール

 木村さん(男性・26歳)、登録型の派遣社員。業界経験5年で、専門はWebアプリケーション開発。ただし、下流工程の経験しかない。使える言語はPHP、Perl、JavaScript。

 木村さん 「私は情報系の専門学校学校を卒業後、20歳の時に小さなソフトハウスに就職しました。そこはいわゆる孫請けのような会社で、下りてくる仕事はいつもエンドユーザーとの間に2社ほど挟んでいました。そのため、単価も安く、納期も厳しい仕事ばかりでした。そんな状態なので、仕事内容も詳細設計書の作成、コーディング、単体テストといった下流工程の仕事ばかりで、上流工程の仕事は一度もやったことがありませんでした」

 木村さんは比較的おとなしいタイプで、あまり自分から前に進んで何かをするようなタイプではなさそうです。しかし、思っていることはちゃんと言葉にできる人のようです。

 木村さん 「私も好きでこの業界に入ったので、こんな環境でも最初は仕事が楽しかったです。しかし、やっている仕事は下流工程ばかりで、納期が厳しいのでいつも残業ばかり。その割に給料も一向に上がらない。しかも、これじゃ、自分の将来が見えないと感じるようになり、入社して3年経ったころにその会社を辞めました……」

 ここで木村さんは一息つきました。それは、これから話す内容を暗示しているような暗い溜息でした。

 木村さん 「その会社を辞めた後、雇用保険をもらいながら次の仕事を探しました。しかし、私の経歴だとなかなか仕事が見つかりませんでした。そうこうしている内に雇用保険も切れてしまい、いよいよどうしようかというところまで来ました。そこで、とりあえずITエンジニアの派遣会社に登録し、急場をしのぐことにしました。幸いにも派遣会社は私に合った仕事をすぐに紹介してくれたので、生活には困らなくなりました。

 しかし、案件の内容は私ができるPHP、Perl、JavaScriptの下流工程ばかりで、期間も3カ月から6カ月程度の短期間の案件ばかり続いています。これじゃ、現場で技術スキルを身に付けられません。だからといって、今の私の状況では新しい技術スキルを身に付けたところで未経験であることに変わりはないので、多少、技術スキルを身に付けた程度じゃ到底、仕事に就くことはできません。転職活動は引き続き行っていますが、いまだに良い返事をもらえるところはまだありません……。派遣社員なのでいつ仕事がなくなるか分かりませんし、今もこの先も安心できない状況です」

 木村さんの話を聞いていると、かなり状況は深刻なようです。現時点で生活ができないということではないですが、新たな技術スキルを身に付けられず、転職活動もうまくいかない。今の木村さんは不安と閉塞感でいっぱいなのかもしれません。

木村さん 「いっそのこと、ITエンジニアを辞めた方が良いんじゃないかって思うこともあります。だけど、今の私にはITエンジニアしかできないですし、他の仕事といっても、何をやったらいいのか分かりません。結局、解決方法が見つからないまま毎日が過ぎていくのは、気持ちの部分でも滅入ってしまいますし、正直つらいです……」

 木村さんはITエンジニア以外の仕事を考えたようですが、もし木村さんに合う他の仕事があったとしたら、本当にそちらの仕事をするのでしょうか?

木村さん 「そりゃあ……、先が見えないITエンジニアの仕事をするより、別の可能性があるならそっちに行こうと思います。年齢も30歳前なので、まだやり直せる時期だとは思いますし。……でも、ITエンジニアを続けられるのなら、それが一番良いとは思うんですけどね……」

 ここまでで木村さんの情報がある程度出てきました。まとめてみましょう。

《木村さんの想い》

・現在はITエンジニアの派遣会社に登録しており、そこから案件ベースで仕事をもらっている
・仕事内容はこれまでのPHP、Perl、JavaScriptの下流工程案件ばかりなので、新たな技術スキルが身につかない
・転職活動を続けているが、一向に決まらない
・派遣社員だといつ仕事がなくなるか分からず、現在も将来も安心できない
・他業種への転職も考えたが、何をやったら良いのか分からない
・本当はITエンジニアを続けていくことが一番だと考えている

 それでは、木村さんはどのような状態になることが、木村さんにとってベストだと考えているのでしょうか?

木村さん 「一番ベストな状態……ですか? そりゃ、ITエンジニアでちゃんとした企業に就職することでしょうね。そこで、技術スキルを高めながら、上流工程にもチャレンジできれば良いですね」

 なるほど。木村さんにとっては「ITエンジニアとして定職に就くこと」「技術スキルを高め、上流工程にもチャレンジできること」、この2つを満たすことができればベストな状態になるということですね。

 木村さん 「そうですね。そんな状態になれば言うことはないですね。でも、派遣社員から抜け出せられないし、技術スキルも高められない。こんな状態でどうやったら実現できるのですか? 」

 この場合、いくつかの選択肢が考えられますが、木村さんの場合はまず、「ITエンジニアとして定職に就くこと」を考えた方が良いです。それは、定職に就かないままだと、いつまで経っても生活の土台を築くことができず、生活に対する「安心」を得ることができないからです。まずは「安心」を得ることを第一に考えて、ITエンジニアとして定職に就きます。その上で、「技術スキルを高め、上流工程にもチャレンジできること」の実現を考えていく。木村さんには、このような段階的にステップアップするキャリアが現実的だと思われます。そのためには、「技術スキルを高め、上流工程にもチャレンジできる」企業に転職することも条件の1つとなりそうですね。

 木村さん 「なるほど。まずは私の生活の基盤をしっかり作ることからなんですね。確かにそう思います。でも、それを実現するためには、転職を成功させなければならないですよね? それは、やはり技術スキルを身に付けるしかないのでしょうか? 」

 転職先の募集要項を満たす技術スキルを身に付けることは、最低限必要なことでしょう。しかし、多少技術スキルが足りなくても転職することが不可能ではないのです。例えば、ある企業へ就職を望む二人のITエンジニアがいたとします。この企業の募集要項は以下のとおりだったとしましょう。

■募集要項

募集職種 : Webアプリケーション開発エンジニア
募集条件 : 専門学校卒業以上で35歳くらいまでの方
要求スキル : Webアプリケーション開発経験3年以上の方(特にJava、C#の開発経験がある方急募! )

 そして、この企業を希望する2人のITエンジニアのスキルは以下のようになっていました。

Aさんのスキル:大学卒、30歳、Webアプリケーションでの開発経験5年、得意言語はJava
Bさんのスキル:専門卒、26歳、Webアプリケーションでの開発経験3年、得意言語はPHP、Perl、JavaScript

 Bさんは木村さんと同じ技術スキルを持っていますね。さて、この2人が同時にこの企業に応募したとすると、どちらの方がより採用される確率が高いと思われますか?

 実際には、その人の性格や考え方など、直接面接しなければ分からない部分も多々ありますので一概には言えませんが、条件面で合致しているのはAさんです。

 しかし、2人の技術スキルにこのような差があったとしても、Bさんが採用される確率が高くなることもあるんです。例えば、Bさんにこんな条件が加わるとどうでしょうか?

《Bさんに加わる新たな条件》

・Bさんはある大手ユーザーと強力なコネがあり、Bさんを通じて仕事を取ってこれる可能性が高い
・Bさんは独自に営業を行うことができる営業SEな振る舞いができる
・Bさんには人材を育成するスキルがあり、Bさんの配下にメンバーを付けると、配下のメンバは立ち上がりが早く、即戦力になりやすい

※営業SE:一般の営業職はお客様の購買担当といった営業窓口での対応がメインとなります。しかし、営業SEは実際に開発も行うため、一般の営業職が立ち入ることのできない開発現場のキーマンに対して営業活動を行えるため、状況によっては一般の営業職よりもコアに営業活動できる場合があります。

 一見すると、「これだけのことができれば、転職の確率も上がるだろうよ! 」と思うかもしれません。しかし、これらは技術スキルではないのです。それにも関わらず「転職の確率が上がる」ということは、何が何でも募集する技術スキルを満たさなければならないということでもないのです技術スキルで勝負できなければ、他のITエンジニアが持っていない技術スキル以外のモノで勝負すればいいのです。それこそがITエンジニアとしての「個性」になるのです。つまり、技術スキルで勝負できなければ、個性」という別のスキルで勝負しようというわけです。

 木村さん 「なるほど、『個性』ですか。私は今まで、技術スキルが身に付けれらなければ転職はできないと思っていました。しかし、それは違っていたように思います。実は私の技術スキルでも募集要項を満たす会社は結構ありました。しかし、その会社から私は必要とされていませんでした。それは、きっと私に『個性』がなかったからなのでしょうね。これまで自分の仕事を着実にこなすことだ大切だと思ってきましたが、これからは私の『個性』を創るような動きをしていこうと思います。

 私は人前で話すことが得意じゃないですが、今の話を聞いて営業SEというものをやってみたいと思いました。今、私を担当してもらっている営業担当の方にアドバイスをもらいながら、まずは現場のリーダーさんに営業活動をしてみようと思います。そして、営業SEを私の『個性』にしてみます。それが、私のITエンジニアとしての未来に繋がるものだと信じて、頑張ってみます! 」

 それでは、また次回お会いしましょう!

Comment(10)

コメント

他意はないが率直なコメントを書します。

1.自分で仕事を作り出す人間でなければ給料が増えないのは当然。
問題のすり替えをしていると感じた。

2.ご自身のお子様に木村さんに対して言ったことと同じことが言えるのか。
ITエンジニア職の間違った説明をしていると思われる。

3.中途半端に営業かけて「コミュ力」「個性」とか言ってる
前時代的営業的SEを何人も見てきたが、経営者としてはそんな人間よりも
技術職・スペシャリストの方が遥かに貴重な存在だと言える。

彼らに経営者として与えたいものは満足な報酬は第一だが、
技術を勉強する時間や研磨する機会である。
本文の木村さんとの需要はマッチングすることになる。

誰でにでも出来るような中途半端な仕事を与えて、
評価も出来ない中途半端な人間に潰される可能性の高い道を
与えてしまっているように感じた。

大佐兎さま、

貴重なご意見、ありがとうございます。

今回のコラムは色々な方からご意見を頂戴しました。内容にご賛同いただくご意見もあれば、厳しいご意見も頂戴しております。それだけこの話題はITエンジニアにとって大きなテーマなのだろうと思っております。

大佐兎さまのご意見に対する筆者の考えをお話しさせていただきます。(的を得ていない回答かもしれませんが、その際はご容赦ください)

今回のケースは、技術スキルがなく、派遣社員雇用の方のキャリアを取り上げましたが、一般的に考えれば、大佐兎さまが仰るように技術スキルを高め、企業にとって戦力となるスペシャリストな人材を育成し、就職確度を高める方法になろうかと思います。
しかし、ここではそれ以外の可能性を提示したいと考えていました。コラムでは、コミュニケーション、営業、教育といったキーワードを書かせていただきましたが、これらはITエンジニアと全く関係のない方向性ではなく、ITSSでは「セールス」「エデュケーション」といった領域に分類されるITエンジニアの一職種となります。ですので、将来アーキテクチャやスペシャリスト系とは違うキャリアを示すことにも繋げられればとの想いもありました。

ちなみに、今回のケースでは2通りのストーリーを用意しておりました。
もう1つのストーリーでは、木村さんが自ら技術スキルのアップに目覚め、技術スキルアップや就職に向けての勉強会やコミュニティに参加したり、立ち上げたりするような活動を始める……といったことを考えていました。どちらにするかは書き上げてみて判断しようと思っていたのですが、両方を見比べてみて、このスト―リーは見栄え(?)がパッとしなかったので、ボツネタにしました。。。


このコラムでは、コラムをお読みいただいた方が「自分の考えはこうだ!」とお考えいただき、賛同であれ反対であれ、それをご自身の日常にホンのひとつでもお役立ていただけるきっかけになればと思っております。
ですので、またよろしければご意見を頂戴できればと思っております。

ばしくし

営業SE、育成能力って
技術力の担保もなしに?正気ですか??

マネージャ・部課長・CTOへの営業や、新人の育成って
いづれもある程度のテクニカルスキルが前提となって初めて成り立つものですよ?
前提条件です。

プロジェクト内でキレのない外注の進言なんて聞きませんよ
プロパのマネージャは。

現場でバリッバリにトばしてる人ならともかく
木村さんのような技術的にヘタレた状態の外注の話につきあってる暇はない
と感じてるはずです。

営業スキルと技術力は別物ですが
ある程度プロジェクトの中でも他メンバーに比べて光る技術力を見せないと
営業の舞台には立てないのです。

そもそも、どれだけ営業スキルを持っていても
営業の舞台に上げてもらえなければ営業活動になりません。

舞台に立たせてもらえた上で、そこで営業的な発言をすることがアピールになるレベルの技術力が
最低限必要になります。営業SEには。

したがって今の木村さんには
営業SEという選択肢は非常に厳しいと思いますね。


あと、育成というのは技術者育成ってことですよね?
今時の技術職の新人は、技術力を持たない指導者を軽く見ます。
内心バカにします。見下します。
ましてや、技術に関して基本的な質問ですらまともに答えられないくせに
勤怠やマナーについて「だけ」は厳しいような先輩は
確実に軽蔑されることになりますね。人間性を疑われます。

「先輩が尊敬できない」「将来あんな風になりたくない」といってSIerを辞めていった新人は数知れず。
そういう職場環境で精神的にヤられ人生を台無しにしてしまった新人。
いっぱいいますね。

そして、デキる新人、能力のある新人こそ、こういう傾向にあります。
雇用のミスマッチと言われる所以ですな。
非常にもったいない話ですが現実の話です。

よって、新人を育成するなら
ベースとなるテクニカルスキルは
最低限きちんと身につけておかなければ
話になりません。

今の木村さんにそのようなスキルがありますか?

もしないなら、営業SEとか育成能力とか
そういう邪なことは脇に置いて
一本筋の通った、技術の中でも本質的な部分を身につけることに集中すべきですね。
営業とか育成は、その後で十分間に合います。

なんだかんだで技術者なんですから
ベースに技術力あってのモノダネです。

木村さんは、今後もIT技術者としてやっていきたいそうなんですから
20代のうちは技術スキルをきちんと磨いておくべきだと思います。

若手の登録型派遣なら案件選べるはずなので
ヘタな正社員(特定派遣)より恵まれてると思いますよ。

がんばってほしいですね。

ばしくしさま、

貴重なご意見、ありがとうございました!
ばしくしさまのご意見を踏まえ、筆者の考えをお話しさせていただきます。見づらい文章かもしれませんが、その点はご容赦くださいませ。

ばしくしさまの仰るとおり、ITエンジニアである以上、自身の技術力を高めることは本筋になろうかと思われます。
そのため、技術力のないITエンジニアが生き残っていくために技術力が身につけることは至極まっとうな話なのですが、実際にはそこに意識が向かない人もいらっしゃるのではないかと思います。
そういった人に対して、「技術力を身に付けろ!」と言ってしまうことは一つの方法ではあると思うのですが、ここではそれ以外の選択肢を提示したいと思い、このような話にさせてもらいました。
言い方を変えれば、「技術力を身に付けろ!」以外に、木村さんがご自身でITエンジニアとしての方向性を見出し、不足しているスキルを習得し、前向きな行動を起こしていくことできるのか?
そういった行動変容を起こす可能性のある選択肢は何か?ということをお話しさせてもらいました。

コラム中に木村さん(正確にはBさん)への選択肢としてあげた「強力なコネ」「営業SE」「人材育成」は、確かに今の時点の木村さんにはどれもハードルの高いものだと思います。
しかし、この提案は最初からすべての実務ができることを想定したものではなく、木村さんでできるレベルのことを、まずはやってみよう!という想いがありました。
コラム中の「私を担当してもらっている営業担当の方にアドバイスをもらいながら…」のくだりでがそれにあたるのですが、少し分かりづらい表現だったかもしれませんね。。。

《木村さんにとっての営業SEの例》
・自分自身を売り込んでみる!
 →自分の契約期間の延長を頼んでみる
 →他の部署での案件がないかを聞いてみる

《木村さんにとっての人材育成の例》
・育成すると言うポジションを経験してみる!
 →ユーザさんの新卒社員などの面倒を見てみる
 →現場で勉強会を開くことを提案し、その講師役を買って出てみる

これらの行為が営業SE、人材育成と呼べるのか!?と言われれば、厳密には呼べないかもしれません。しかし、木村さんにとっては、実際にこのような行動を体験していただくことで、木村さんの中に現状を打破する行動変容を起こすことができないか?ということを狙っておりました。

コラムでは書かなかったですが、もし木村さんが営業SE(っぽい)として活動していたら、こんな感じの流れが想定できたかもしれません。

《営業SEの行動から起こされる行動変容の例》
・営業担当からアドバイスを受け、お客さんに自分をアピールすることを勧められた
 ↓
・お客さんに自分をアピールしてみる
 ↓
・お客さんに技術スキル不足を指摘される……
 ↓
・技術スキル習得に取り組む気持ちが芽生える!!
 ↓
・???

この例では営業SEとして起こした行動が、技術スキル習得の方向に意識付けされていますので、結果的にはばしくしさんの仰るような技術習得の流れになりますね。
キャリアを形成する上で、こういった形で行動変容を起こす可能性もあるのではないかなと思います。


またよろしければ、今後ともご意見を頂戴できればと思います。

someone

横からで失礼します.

>そのため、技術力のないITエンジニアが生き残っていくために技術力が身につける
>ことは至極まっとうな話なのですが、実際にはそこに意識が向かない人もいらっしゃ
>るのではないかと思います。

このあたりの発言について,私の思うところをコメントさせて頂きます.


もし技術以外に意識があるなら,少なくともエンジニアという職種は変え
た方が良いと思います.その人自身のみならず,そんな人と一緒に仕事を
しなければならなくなる意識ある周りの技術者も不幸になると思います.

ITエンジニアは,情報技術を駆使して社会に貢献する「技術者」だと考え
ています.エンジニアは技術者です.例えば大工技術の向上に意識のない
大工に自分の家を建ててもらいたいと思う人がいるでしょうか?良い腕の
大工が不足しているから大工を募集している工務店の経営者が,大工技術
の向上よりも営業や人材育成が得意だとアピールしてくる応募者を欲しい
と思うでしょうか?

さらに,技術力,営業力,人材育成力の中で,一番能力を向上させやすい
のは技術力だと考えています.何故なら,技術力は自分自身のみが相手で
すが,営業力,人材育成力は,他人に対し自分の望む行動を起こしてもら
わなければならないからです.難易度は技術力向上よりも数段高いという
のが自分の意見です.

技術力向上は別に仕事上だけでなく自分の時間でも十分可能です.独学す
るのに良い本だっていっぱいありますし,自分でOSSを作って公開してみ
たり,既存のOSSプロジェクトに参加してみたりも出来るでしょう.やり
ようはいくらでもあるはずです.

someoneさん、

貴重なご意見ありがとうございます!

someoneさんにご指摘いただいた点について、筆者の考えを述べさせていただきます。

技術力を身につけることに意識が向かないITエンジニアがおられるとの話をさせていただきましたが、筆者の経験上、このような考えをお持ちの方は、皆さん与えられた仕事について責任を持って全うされる方ばかりでした。つまり、その方にとっては目の前の仕事をしっかりこなそうと考えていることが全てで、技術以外に意識が向いているというより、今の仕事以外に意識が向いていないというニュアンスで発言させていただきたかったのですが、筆者の言葉足らずだったかもしれません。失礼いたしました。。。

また、someoneさんはスキルのアウトプットとして技術力は自分自身、営業力と人材育成力は他人であることから、技術力を取得する方が難易度が低いと仰っています。このお話はすごく良く分かります!ですので、今時点の木村さんでも可能な具体的な技術スキルの修得方法を提示し、修得させる方向に動機づけすることは勿論キャリコン的にはアリだと思います。
ただ、過去のコメントにも書かせていただきましたが、ここでは可能性の一つと技術スキル修得以外のキャリアを提示したいと考え、敢えてこのような記事にさせていただきました。


それでは、またよろしければご意見を頂戴できればと思います!

コネとか営業SEとか人材育成とか、
それこそ派遣でやってる人間には逆立ちしても手に入れられないものじゃねーかよ。

そんなもん簡単に身に付くなら最初から派遣PGなんかやってねえと思うぞ。
そっちの方がよっぽど難しいわ。

あ様、

貴重なコメントありがとうございます。

ご指摘の内容は過去にばしくし様に対するコメントで回答させていただいたとおりです。

繰り返しになりますが、コラム中の「強力なコネ」「営業SE」「人材育成」は、派遣契約で仕事をしている木村さんにとっては難易度の高い内容ではあると思います。
ですが、ここでは木村さんが技術力以外に出来ることがないかを考え、それを「強力なコネ」「営業SE」「人材育成」と捉え、木村さんのできる範囲でやれることをやってみることで、木村さんの可能性を広げてみようという想いで書かせてもらいました。

これも以前のコメントに書かせていただきましたが、このコラムでは、コラムをお読みいただいた方が「自分の考えはこうだ!」とお考えいただき、賛同であれ反対であれ、それをご自身の日常にお役立ていただけるきっかけになればと思っております。

またよろしければご意見を頂戴できればと思っております。

ギョウカイ通

でたらめコンサル過ぎて逆に面白かった。
問題人事のテンプレとして有効かと。

キャリアコンサルタント高橋

ギョウカイ通様、


古いコラムでしたが、お読みいただき、またコメントをつけていただきありがとうございます。


他の方への返信にも書かせていただいておりますが、これは実話を元にしております。
でたらめかどうかのご判断は読まれた方に拠るかと思いますが、このようなケースもあったということをご理解いただけると幸いです。

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