地方エンジニアが感じる地方・中小企業での悩み

色々なタイプ

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 私がこの業界というかコンピューターの世界に興味を持ったきっかけは色々ありますが、一番大きな理由はゲームになると思っています。当時はまだまだ一部にしか伝わっていなかったものですが、お店などで見かけるたびにこんなに色々なことができるのか、と興味をもったことを覚えています。ゲームだけではなくグラフィックや音楽も、子供には予想もつかないほど多くのものがありました。そんな古くに興味を持ったもので、それでもエンジニアとして今も働けているのは、このような最初の出会い方が一つの要因とも思えます。

 これは個人的な感想なのですが、最初の出会い方によってエンジニアとしてどのようなタイプになるかはある程度決まってしまうことがある、と考えることがあります。前向きに貪欲に進むことができるタイプと、現状維持や状況を落ち着かせるのに向いているタイプ、例えばこの二つのタイプでは最初の出会い方も違うように思えます。個々の性格な部分もあるとは思いますが、ファーストインプレッションとも呼ばれる最初の印象は大きな影響をもっているのではないでしょうか。

 私の場合は先に書いたように、どちらかと言わなくても遊びの側からこの世界に入りました。ゲームのように楽しむことを見つけ、そこに興味を持つことで徐々にプログラミングやコンピューターの世界に入り込んでいったのです。遊び側から入ったためか、今でもコンピューターになれるなら遊びから入ることがベストだ、とも考えています。恐らくですが遊び系というコンテンツが適しているのではなく、興味を持ちやすい・持続しやすいといった特性が遊ぶことにはあるからとも思います。そのため、自発的に情報を探したり試行錯誤することにあまり抵抗がありません。

 対して遊び以外から入った場合はどうかというと、ここは個人の見解になりますが受け身になることが多いように感じます。新しいものを追いかけることが多いこの業界ではあまり適していないようにも聞こえますが、そういった人たちは育つにつれ遊びから入った人とは違う方向に伸びやすいようにも思えます。新しいものを追いかけるのではなく、今あるものを安定させることはそのようなものの一つです。

 どのような入り口から入ろうと、エンジニアに不適ということにはならないと私は考えています。しかしエンジニアとしてのタイプが違うことで、考えておかないといけないことはあります。個人個人で何かを行う場合はそれほど問題ではないのですが、複数人でチームを組んだ時には問題になりやすいです。

 例えばプロジェクトマネージャーが新しいものを追いかけるのに向いているタイプで対応する案件が保守運用といった安定稼働を目指すものだった場合や、反対に安定させることに向いているタイプの人が新技術を扱う案件を対応するような場面です。これらのように案件の目的とマネージメントする人のタイプが一致していない場合、求めていた結果を生み出せないことが多く起こります。マネージメント層だけではなく、メンバーの割合がどちらに偏っているかということも影響します。偏り方によっては、思ったような成果があがらないことも多々あります。

 そういったことを考えていくと、色々なタイプのエンジニアに集まってもらうことは重要なことだと言えます。同じタイプのエンジニアだけでは特定のことしかこなしにくいですが、様々なタイプが集まればその分できることも増えます。そうなることで色々な課題に対応することもできるようになります。チームのメンバーを選択できる機会があるのなら、このような点も意識していきたいものです。現実にはなかなかそこまでの機会はありませんが。またチームでなくとも、自分と異なったタイプの人からは何かしら刺激を受けることが多いです。タイプの向き不向きは気にせずに、多くの人を見て刺激を受けることは、エンジニアにとって多くのメリットがあるのではないかと思います。自分と合わない性格の人だったということもありますが、そのあたりは気にせずにいたいものです。

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