町工場から大企業、そして派遣社員も経験した現役派遣社員の壮絶体験

ホワイトな大手企業へ転職!番外編 職場での選挙活動。

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大企業になると、選挙活動もかなり盛んなのです。前の会社もそうだったし、今の会社もかなり選挙活動に関しては熱を入れていた。ここの企業では特にそうだ。何故ならここの企業からも議員を輩出しているから。当然、その議員のために社員たちは駆り出される。うぐいす嬢、ビラ配りなど。もちろんタダ働き。はっきり言って公職選挙法違反なのだがその頃はそんなことなど知らず、めんどくせえなあ程度にしか思っていなかった。しかも土曜日の休みのときに強制で指定場所に来るように命じられるのだ。そして何をさせられるのかというとビラ配りだ。一人数十枚各家庭のポストに投函しなければいけないというノルマがあるのだ。

意外にもこれが時間がかかる。だから当然のごとくみんな正直に一軒一軒回って投函なんてことはしなくなってくる。じゃあどのようにしてごまかすのかというと、他のメンバーが配った家に二重で投函したり、三枚くらい纏めて投函したり、それでも配り切れない場合はビラを腹の中に入れて持って帰って家で捨てるのだ。その辺に捨ててしまうと配ってないことがバレるからね。お昼頃になり、みんなが配り終わって(実際はごまかしてるよ)最初の場所に集まり全て配り終えたのかを組合の幹部から口頭で一人ずつ聞かれる。もちろんみんな「終わりました!」と言う。しかしみんなの腹の中にはビラが詰まっている。

ズボンのポケットに隠せるほど小さいものではないからね。こんないい加減なビラ配りであっても、大企業なのでとにかく一気に大勢の人間を使うことができたし、私たちみたいなやる気がない人間を使っても莫大な数のビラを市内全域に短期間で配ることができるのだ。しかも全員がタダ働き。こうして配り終えた(全部配ってないんだけど)連中は無事に解放となり、腹の中に隠した連中同士がみんな異なる部署であっても仲良くなって人の輪が広がる。選挙活動を手伝うのは嫌だったけど、終わってみんなで仲良くなって出会いの輪が広がることは細やかな喜びでもあったんだよね。とは言っても、これはかなり悪質な公職選挙法違反ですからね。むりやりやらせてるんだから。。。

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