町工場から大企業、そして派遣社員も経験した現役派遣社員の壮絶体験

修羅の派遣会社へ転職! その14  崩壊の始まり。。。

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また、ここでの派遣社員たちは、休憩が異常に長いのだ。出張先では休憩はみんなで交代でとるのだが、朝の10時の休憩になると、派遣社員は1時間以上帰ってこない。11時過ぎにようやく戻ってきて、次の人たちが休憩に行くという流れだった。そんなことしてる間にすぐ昼食の時間、このときも1時間以上、午後の休憩も1時間以上、仕事なんて進むはずがない。これが夜勤などになるともっとひどくなる、それは夜勤のときは偉い人たちが居ないので、さぼり放題になるからだ。出張先での夜勤のとき、夜0時に昼休憩をして1時に現場へ戻って仕事を再開したのだが、二人の派遣社員が全然戻って来ない。バックれ?と、不安が頭をよぎったのだが、朝6時頃に二人は戻ってきた。そして私の顔を見るなり「いやぁ~寝過ごしてしまいました!」だって。さすがに私はキレかけたが、我慢して大人の対応で誤魔化した。

また、別の派遣社員は出勤先のホテルで集合時間になってもフロントに降りてこない、フロントのスタッフに部屋へ連絡を取ってもらうと、後からタクシーで行きますとのことだった。そして、タクシーで仕事場にきた派遣社員は「いや~高校野球みてたら遅くなっちゃったよww」って、遅刻してもなんとも思っていないのだ。こんな派遣社員がすべてではないのだが、一部の派遣社員の中ではこのようなことはしょっちゅうであった。このような派遣社員たちと、優秀な派遣社員が同じローテーションで仕事をするとどうなるか?見ていると非常におもしろいのだ。優秀な派遣社員はどんどん仕事を進めていく、休憩が長い派遣社員は早く休憩にならないかと、ソワソワしてくる。しかし、優秀派遣社員はそんなことお構いなしに、昼飯の時間を過ぎても仕事に没頭し、休憩をとりたくてたまらない派遣社員たちはボーっと突っ立って小声で仕事に没頭している優秀派遣社員に向かって「○●さん、メシですよ」って、ボソッと呟く。しかし優秀派遣社員の耳には響かない。

でもね、一人で仕事しているわけではないんだから、「あとは俺がやっておくから、おまえらは先にメシ行っていいぞ」って、くらいの言葉は欲しいよね。でも自分のことだけで周りに気を配る余裕がないのだ。仕事はできるけど、チームワークが取れないと全体がギクシャクしてしまうのだ。誰か一人でもまとめあげられる派遣社員が居れば別なのだが、そこまで優秀な派遣社員は居ない。だから派遣社員のままなんだろうなって思った。こんなときはやはり正社員の鶴の一声で丸く収まる。そして、もっと派遣社員たちが恐れていることがある。それは帰る時だ。とにかく派遣社員たちは仕事などやる気がないので、「休憩、メシ、帰る。」、これだけが楽しみなのだ。だから職場からは一刻も早く出たいという心理がある。これがもろに出るのが夜勤者から日勤者に仕事の内容を引き継ぐ時だ。

夜勤を終えた派遣社員たちはとにかく1秒でも早く引継ぎが終わって欲しい。でもなかなかこの引継ぎが終わらないのだ。そうすると、周りに突っ立っているだけの派遣社員はイライラしてくる。他の派遣社員たちと無言で顔を見合わせる回数が多くなる。長いときで30分以上もグダグダと引継ぎをすることもある。更に仲の良い引継ぎ者同士だと冗談なども交じってもっと長くなる。その間、他の連中はずっと突っ立ているだけ。これがほんとに辛い。私も早く帰りたい派だったので夜勤のときはこれが恐怖だった。こんなバラバラな状況で遂に「あそこのグループは、あまりにも仕事が遅い!どうなってるんだ!」って、いうふうに管理者たちも問題にし始めた。

そりゃそうだ、私たちが半日で終わらせる仕事を、一部の派遣社員たちは3日もかけているんだから。このあまりにも開き過ぎた仕事のスピードの差を問題視した管理者たちは、遂に現場へ来て、派遣社員たちの仕事ぶりを観察するようになってしまったのだ。一日中ずっと監視下におかれた派遣連中、いつものように長い休憩もとれず、必死で仕事をしているようにオーバーアクションで管理者たちにパフォーマンスしている。しかし、結果など出るはずもない。要するに、管理者たちは派遣連中の見張り番というか、管理をするようになったってことなんだけどね。名前の通り、きちんと管理しないとね。

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