町工場から大企業、そして派遣社員も経験した現役派遣社員の壮絶体験

ホワイトな大手企業へ転職!番外編 受付は会社の顔!

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どこの会社でもそうだが、受付というのは「会社の顔」と言っても過言ではない。それほど受付は大事なのだ。だから大手企業などでは受付には可愛いお姉さんを配属させているのがほとんどだと思う。ここの会社ではちょっと違っていた。会社の正門に受付があるのは他の企業と一緒なのだが、受付に配属されている人は美人の姉さんたちと、おっさん連中であった。

ちなみに受付は別名「守衛」と呼ばれていた。この守衛という部署、私が入社して一年後くらいにはすべてメンバーがおっさんに変わっていた。このおっさん軍団の守衛、不愛想な人も居れば優しく対応してくれる人も居たりと掴みどころのないメンバーの集まりであった。あるときなど自分の指定されている駐車場に別の車が止まっていたので守衛に相談したら「そこまで管理できない」と簡単に言われてしまった。この守衛のオヤジが非常に気分屋なのだ。真夏のある日、このときは夜勤だったのだが出勤のときにランニングシャツで行ってしまったのだ。しかし、そんなときに限ってこの守衛のオヤジに呼び止められる「おい!どこの部署だ!」「そんな恰好で出勤するのは〇〇の人間としてどうのこうの」などと言うのだ。駐車場のことを相談したときは「そこまで管理できない」とか関わろうとしなかったくせに自分に関係ないことには関わってくるのだ。

こういう人間が守衛に配属(飛ばされる)されるのだ。とにかく気分屋なオヤジだった。またあるときなど私と同じ部署の同僚が短パンに下駄で出勤してきたときはなにも言わなかったくせに。このオヤジ!ほんとに癖のあるやつだった。顔が大きく四角っぽかったので私たちの部署の人たちはこの守衛のオヤジのことを「ペヤング!」と呼んでいたのだ。昭和の時代にペヤングソース焼きそばというCMで「よ!四角い顔!」なんてセリフがあり、そこから命名されたのだった。

まあそんなことはどうでもよいのだがこのペヤング、夜勤で帰るときに責任者が「○○部署、全員退社します!」って、守衛に報告するのだが、そのときにも必ずイチャモンを付けてくるようなオヤジであった。だからペヤングが守衛に居る時はみんな「今日はペヤングだ!言われるぞ!」なんてことを話しながら帰りの帰路につくのであった。だが、この守衛という職種は社内でも人気ナンバーワンの部署であった。たぶん、楽だからでしょうね。若いひとたちにはちょっと敬遠されるんです。何故かというと、カレンダー通りに生活できないから。盆、正月、そんなものは関係なく年中無休の交代制の勤務だからだ。

その代わり給料は相当高かったらしい。変則24時間勤務とかいろいろありましたからね。だから年配者に人気があったのだろう。しかし、この会社で守衛に配属されるのはそれなりの条件を満たしていなければならないのだ。聞いた話によると、まず班長以上の役職であること。そしてもう一つの条件としてみんなの輪の中に入れない人、要するに人づきあいの出来ない人間。これらの条件を満たしていないと守衛にはなれないということを聞いた。(←あくまで聞いた話なので確証はありませんよ)簡単に言えば職場で不要な人ってことになってしまうのだが。ちなみに会社の守衛やガードマンに年配の人が多いのは、人間は歳をとってくると眠りが浅くなる。なので小さな物音でも目が覚める。だから仮眠中でも眠りの深い若者よりはすぐに目が覚める高齢者を採用しているわけですね。だから不要な職種じゃないんです。

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