町工場から大企業、そして派遣社員も経験した現役派遣社員の壮絶体験

ホワイトな大手企業へ転職!その31 守!破!離!

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装置の調子が良くなってからはとにかくこの状態を維持しようと私も桑田先輩も頑張った。減量するのは簡単だけど、維持するほうが難しいのと一緒ですね。その甲斐あって月間ではいつも稼働率がトップになったのだ。そして自分たちでもよく観察するようになったのだ。そうすると自分たちのオリジナルのメンテナンス法を考えるようになる。先にも書いたがここの職場は出来る限りのことは自分たちでやるという職場であったので私と桑田せんぱいも自分たちで段々とやるようになってきた。

不思議なもので、オペレーターがヤル気を出すと装置もそれにこたえてくれるんですよね。機械も生き物だ。なので職場で決められたメンテナンスや掃除以外にも自分たちで考案したメンテナンス、掃除方法などを取り入れていったのだ。そのオリジナル法が定着してくると、またまた不思議なもので、装置もオリジナル法のやり方に馴染んでくるんです。例えば、オリジナルメンテナンス法を実施しないと機械がチョコ停止したりするんですよね。ほんとに不思議です。だから絶好調であっても決まった時間になると必ず機会を停止させてオリジナル法のメンテナンスをしていました。「守 破 離」(しゅはり)という言葉を御存知でしょうか?これから新入社員になる人に言いたいのですが、この「守 破 離」。非常に大事です。まず「守」ですが、最初は仕事のやり方を会社や先輩の教えを守って行う。

しかし会社や先輩と同じやり方ではそれ以上の技術は身につかない。そこで次にそのやり方を破る「」が出てきます。会社や先輩の教えを破って自分なりに仕事方法を変えたりして新たに仕事の技術を広げていきます。

それが完全に自分のものになったら「」です。会社や先輩の教えを離れて自分で仕事を組み立てるということですね。しかし、土台はあくまで会社と先輩たちの教えです。私と桑田先輩の仕事方法は「破」くらいまできていました。それでも私は最初の「守」も実践していました。この初心を忘れていなかったおかげで後にここの係全体と次工程の部署を巻き込む大問題にも対処できることになるのですから。それは後ほど書こうと思います。

Comment(2)

コメント

マスター吹越

「守破離」は大事ですよね。
歌舞伎にも昔から「形ができててあえて破るのが型破り。形ができないのは単なる形無し」なんて言い回しがありますし。(この場合は形ができる=守ができる、型破りになる=破 と解釈しています。)

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