ホワイトな大手企業へ転職!その32 甘利に機械をメチャクチャにされる。。。
そんな絶好調な状態であった私と桑田先輩の装置ですが、またしてもちょっとしたひと悶着が起きます。それは確か土曜日の夜でしたが、いきなり甘利から電話がかかってきたのです。「たいき 俺、今日休日出勤でさ、俺の機械が調子わりいからお前の機械を借りたんだよ」って。コイツ!このときは「は?」って言い返すことしかできませんでした。更にこの甘利が「メチャクチャだったぞ!」って。「は?僕の機械がですか?」「そうだよ ボロボロだよ」嘘つきやがれ!って怒鳴ってやろうかと思ったが更にコイツは「でも大丈夫だ、全部やっといてやったからよ」ってまるで自分のおかげだぞ!って言い方。コイツの言ってること、どう考えてもあり得ない。金曜日の夜勤でも絶好調だったのに、それを土曜の休日出勤の朝にコイツがオペレートした瞬間にメチャメチャにしやがったのだ。
入社したての頃に豊部先輩の装置を弄ってメチャメチャにしたのもコイツだ。電話の向こうで あーだこーだと説明しているが、そんなのは全部私も桑田先輩も知っているし出来ることだし、それを自分流に難しく大変そうに言っているだけであった。まあ、コイツからしてみればマジで難しかったんだろう。ちなみにこの頃、甘利は周りから「マシーンキラー」と呼ばれていて誰も甘利には自分たちの装置を触らせなかったし、少しずつ距離をおくようになっていたのだ。甘利の下手クソで腹が立つ説明を適当に聞き流して電話を切った。
調子が悪いなら直せよ!って言いたいのだが、このときはほんとに景気が良く、とにかく生産第一であったので機械を直す暇があれば別の機械で生産しろって風潮であった。そのための休日出勤だったしね。ちなみに私の機械で生産するように指示したのは、あの杉本だったのだ。さんざん私たちのことを馬鹿にしてたくせに私たちの機械を使うなんてね。この頃になると装置にも愛着が出てきていたので勝手に触らせるなんてことはあまりしたくなかったのだ。例えば自分の車を勝手に弄られたら腹立ちますよね?それと似たような感じでした。そして月曜日の朝、装置を動かそうとしたらいきなり「バチンッ!」となにかが吹っ飛ぶ音。ローラーを支えているスプリングが吹っ飛んだのだ。よく見るといろんな箇所をいじられていた