通勤時もガジェットを活用して英語学習(公共交通機関編)
通勤中、電車やバスなどの公共交通機関を利用している時間は、英語学習のチャンスです。筆者の場合は片道30分ほど電車を利用していますので、ある程度まとまった時間を取ることができます。従って、本を読んだり、アプリを利用したり、状況に応じていろいろな学習ができることになります。
筆者が2009年5月から2010年12月まで、通訳案内士試験対策で行った学習は、
- 出版物の読書
- 自炊した電子書籍の読書
- 単語帳アプリを利用した暗記
です。以下、順にご紹介します。
■出版物を読む際は電子辞書wordtank C50を活用
出版物の読書の際は、電子辞書を用いました。出版物は長年、積読(つんどく)状態に日本の歴史と文化を学び、ボキャブラリービルディングを兼ねて、The Japanese Today: Change and Continuity (Edwin O. Reischauer)などを読みました。
当然ながら、ここで活用したガジェットは電子辞書wordtank C50です。空いている路線とはいえ座れないことの方が多いので、電車での利用にはwordtank C50のストラップが非常に役立つことを実感しました(ストラップを始めとした、モバイルでのwordtank C50の利用については2013年12月20日のコラムを参照)。
電子辞書を使った場合のメリットは、検索するたびに自動的に履歴が残ることと、単語帳やブックマークを使って、覚えようと思った単語や句動詞(Phrasal Verbs)を記録できることです。
ボキャブラリービルディングの目的では、帰宅してから履歴をノートにメモすることが有効でした。復習になるので、薄れてきた記憶をリフレッシュでき、長期的に記憶させるのに役立ったのです。このとき、手を動かし、自分の字を目で見て、口に出して言うことを心がけたのも、記憶の定着に一役買っていると思います。
電子辞書の単語帳とブックマークはワンタッチ記録できてお手軽ですが、簡単にできるだけに、操作を通じて記憶するということが難しいと思います。
ちなみに、筆者が2006年から2007年にTOEIC対策で行ったのは、アルクの挑戦900点 TOEICテスト攻略プログラムです。このときはまだICレコーダーを持っておらず、スピードを変えたオーディオトラックをiPodに入れて持ち歩いていました。音源を用意する手順が非常に面倒だったことが、後の学習法の改善につながっています(種々の速さの音源を作成する手順については、2013年10月19日のコラムを参照)。
さらに余談めきますが、そもそもThe Japanese Todayをもっていたのは、高校時代の英語の授業で使った副読本がThe Japaneseで、たまたま書店でその続編を見つけて、買い求めていたからでした。著者のEdwin O. Reischauer氏は米国の元・駐日大使で、The Japaneseは書かれている内容も、英文としても、高校の教材としては難度が高すぎたように思います。実力より難度の高いものに挑む「ストレッチ」は必要だとして、ストレッチが大きすぎる題材は、勉強や練習の題材としては適切とは言いがたいでしょう。
■「自炊」コンテンツをKindleで読む
通訳案内士試験の二次試験対策には、ハロー通訳アカデミーの教材を用いました。教材は印刷物でしたので、Kindleのコンテンツは自力で用意するしかありません。いわゆる「自炊」です。
当時はハロー通訳アカデミーのWebサイトにハローペディアというコンテンツがあり、ウィキペディアのように利用者が教材を作っていました。寛大なことに、通訳案内士試験受験の定番中の定番である日本的事象英文説明300選も、音源とともに公開されていました。ハローペディアのコンテンツをマイクロソフトWordへコピー&ペーストしたり、通販で購入したハローの教材を手入力したりして、Kindleのコンテンツを用意しました(自炊については、2013年8月19日のコラムを参照。なお、日本的事象英文説明300選の書籍は、中古品にプレミアがついていますが、現在もハローから新品を購入できます。)
■Flashcards Deluxe
通訳案内士試験の勉強では、ガイドに求められる語彙を身に着ける必要があります。この学習で最大限に活用したのが、iPhoneの単語帳アプリFlashcards Deluxeです(Flashcards Deluxeについては、2013年11月18日のコラムを参照)。コンテンツとしては、前述の読書でメモした単語、ハローの教材、それにRNN時事英語辞典で紹介されている英単語を用いました。
データの入力は、数がまとまっている場合はPCで、都度行う場合はアプリで行いました。
実際にやってみた結果、記憶に定着しやすいのはアプリで行う方だと思います。アプリで入力する方が、手間がかかっている分だけ記憶しようという意識が働きやすいからだと推測しています。
PCだと短時間でストレスなく入力できますが、それだけに意識の上では記憶しようというよりも単純な手作業となってしまいがちでした。RNN時事英語辞典で紹介されていた英単語については、プログラムで加工して用意したので、欲張って何年分もそろえたした結果、あまりに数が多くて学習するのが面倒になり、結局ほとんど手を付けずじまいという体たらくでした。
なお、Flashcards DeluxeはWebサイトや種々のクラウドストレージサービスを使ってデータをやりとりできるので、iPadにも同じ単語帳を用意することができます。またFlashcards DeluxeにはAndroid版もありますので、携帯電話を複数台持ちしている場合にも便利です(筆者は現在、Androidのスマートフォンとタブレットも持っています)。