電子辞書ワードタンクC50のモバイル性
この記事を書いているのは12月19日。世間はクリスマスムード一色です。筆者は現在、@ITのクリスマスパーティに来ております。筆者はLive Writingへの参加ですが、残念ながらリクエストがないので、泣く泣く(?)この記事を書いています。
さて、今回は電子辞書ワードタンクC50のモバイル性-大きさと重さ、バッテリーのもち、画面、コンテンツ-について述べます。
いつものように、愛用のガジェットの比較表を記載します。
大きさ | 重さ | バッテリー | 画面 | コンテンツ | |
---|---|---|---|---|---|
Kindle Paper White | ☆☆☆☆☆ | ☆☆ | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ |
ラジオ付きICレコーダー (ICR-RS110M) |
☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ | N/A | ☆☆☆☆ |
電子辞書 (ワードタンクC50) |
☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆ | ☆☆☆☆ |
iPhone | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ | ☆☆ | ☆☆ | ☆☆☆☆☆ |
ワードタンクC50の大きさは、閉じた状態で幅126.3 mm×奥行き76 mm×厚さ22 mm、重さは電池込みで166gです。
使用電池は単4形2本で、カタログスペック上の連続使用時間は約100時間です。実使用上も、結構頻繁に使っても2~3カ月は電池を交換せずに使えます。
そうそう交換するものではないですが、廃棄時の環境負荷が高い乾電池の代わりにeneloopなどの充電式電池を使用すると、環境負荷をあまり意識せずにすみます。
画面は4.2インチで、今どき珍しいバックライトなしの液晶ディスプレイです。発売が2005年3月ですので、筆者が購入した2007年12月でもすでに型落ちの機種でした。早いもので、購入してから6年の月日が流れました。しかし、このディスプレイがよいのです。明るいところでも見やすいですし、バッテリーのもちがよい理由にもなっています。
バッテリーが長持ちするのは、起動が早いことも一因です。一見、因果関係がないようですが、明確な理由があります。電源を入れてコンマ何秒かで使えるので、安心してオートパワーオフを最短の1分に設定でき、電力消費を抑えられるからです。
■豊富なコンテンツ
主なコンテンツは、以下の通りです。
- 大修館「ジーニアス英和辞典第3版」「ジーニアス和英辞典第2版」「英語語義イメージ辞典」
- オックスフォード「現代英英辞典 第6版」「英語類語辞典第2版」「英語連語辞典」
- 口語英語大辞典
- 「スーパー大辞林」「改訂新版 漢字源」「カタカナ新語辞典 第5版」
英語学習用の辞書なのに、国語辞典があるというのが秀逸です。企画した方の着眼点が素晴らしいと思います。
■意外に便利なストラップ
意外に重要なポイントが、ストラップがあることです。電車で洋書を読む際、左手にかけておけば辞書を引けて便利です。
Kindleのコンテンツは充実していますが、それでもペーパーバックしかない本はまだ結構あります。さらに悲しいことには、Kindle版が存在していても、中身がぐだぐだの残念な本が……。
例えば、バランスト・スコア・カード(BSC)の本家、Robert S. KaplanとDavid P. NortonのThe Balanced Scorecard: Translating Strategy into Action [Kindle版]は図表がまったく表示されません。Kindle本は7日以内なら返品可能なので、そういうトラブルのある本を購入してしまったら、返品手続きを取るようにしてください。
そういう訳で、ペーパーバックを読む機会はまだなくならないと思います。その場合には、電子辞書が活躍します。
さらに、ストラップの付け根のところに、5方向ジョグシャトルがついています。上下左右にカーソルを移動でき、中心をクリックすれば「訳・決定」ボタンを押下したのと同じ作用を果たします。
■QWERTYキーボードはやはり便利
検索語の入力にQWERTYキーボードが使えるのは、やはり便利です。そもそも、入力に時間がかかったり、考えないと入力できなかったりするのでは、もとの文脈を忘れてしまいます。そう考えると、慣れ親しんだキー配列で簡単に検索できることは重要なポイントだと思います。
■単語帳とブックマーク、それに履歴も活用
単語帳やブックマークの機能も、モバイルではとくに便利です。机上で使っていれば、物理的な単語帳や、iPhoneアプリFlashcards Deluxeなどを使えますが、出歩いているときにはそうもいきません。電子辞書の基本機能ではありますが、重宝する機能です。
ただし、ワンタッチで簡単に登録できるということは、記憶として定着させるには不利です。しっかり覚えたいときには、もうひと手間かける必要があります。単語帳、ブックマーク、履歴をノートに書き写すと、記憶への定着が進むと思います。
■勤務中に活用することも可能
電子辞書のよいところは、勤務中でもいつも使えるということです。こんなことを言うと、それはガジェット全般に言えることではないか、と言われそうですが、さにあらず。
もちろん、スマートフォンなどにも辞書はあります。しかし、勤務中にスマートフォンを使っていたら、遊んでいると受け取られかねません。瓜田李下(かでんりか)ということもあり、痛くもない腹を探られないためには、とくに会議中にはスマートフォンの操作はできません(しかし、ついつい見てしまうのですが……)。
その点、電子辞書なら、遊んでいると疑われる心配はあまりありません。
筆者の場合、会議中に調べるのは怪しげなカタカナ英語が使われたときが多いのですが、実は国語辞典を一番多く使っています。日本語がおかしいと思うことが、変なカタカナ英語よりも多いのです。国語の語義や概念をしっかり捉えておくことが、外国語を学ぶ上で役立つと思います。
ということで、筆者は電子辞書を会議室に持ち込んで活用することがあります。